さくらもちモチ: 感想：大河ドラマ「天地人」第32回世継ぎの運命（さだめ）*ネタバレあり: SSブログ

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感想：大河ドラマ「天地人」第32回世継ぎの運命（さだめ）*ネタバレあり　[NHK大河ドラマ感想] [編集]

NHKの大河ドラマ・天地人
第32回「世継ぎの運命（さだめ）」の感想です。
ネタバレを含みます。

前回の第31回「愛の花戦」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-02-3

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-07-4

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前回が朝鮮出兵するお話でしたが、
実際の戦が一度も描かれなかった内に
今回の放送の冒頭で、兵が早々に引き上げられました……。
日本に帰国せよとの第一報があった際のシーンは
スタジオ収録ですよね。
一応、これは異国での出来事なので、
下手に野外でロケをすると
植物などでおかしな点がある事も
理由の一つとして挙げられるかもしれませんが
（朝鮮には生えない植物が映るとまずい）
朝鮮出兵中の唯一のシーンも
他の戦と同様にスタジオロケかと思うと
興醒めしました。
エキストラを雇って野外ロケをするこだわりも
費用もないんだろうなと
思ったからです。

今回、お船が「さぁ」と言って
自分の膝を枕として兼続に勧めるシーンがありましたが、
私はこのシーンを見ていて
「この前いちゃいちゃして別れたばかりじゃないか！」と
ツッコミを入れたくなりました。
お船が菊姫のお供として京に上がってから、今回の話まで
それなりの年月が経ったはずですが
このドラマを見ている限りでは、それが全く感じられなかったです。
お船に「久し振り」と言われても
「どこが？」との言葉を返したくなりました。

秀吉の朝鮮出兵には、当時の様々な事情があったはずです。
（日本を統一をした今、敵がいなくなった事で、
敵の領土を没収して家来に恩賞として与えられなくなった為、
新たな土地を他から得る必要もあった等）
なのに、子を亡くした老人の暴走のように描かれているのが
嫌でたまりません。
朝鮮出兵という過去は、日本がやってはいけなかった事
──国レベルでの間違いだと思うので、
だからこそ、それを安易に行なった事にしてほしくなかったです。
これでは、秀吉が底の浅い男になってしまいます。
確かに、淀君（茶々）に子ができたのも
兵を引き上げた理由の一つでしょうが、
これが主ではなかったはずです。

上地雄輔さん演じる羽柴秀俊（後の小早川秀秋）が
初登場しました。
失礼ながら、私は上地さんの演技に全く期待してなかったので
（話題の人を出演させて視聴率を上げたい
……という制作側の狙いが、透けて見えていたので）
視聴する前は、
この感想で「酷かった」と書く羽目になるんだろうなと
想像していましたが、全く違いました。
なんていうか……これは褒め言葉になってないかもしれませんが、
能天気そうな明るい好青年っぷりが、
見事にハマっていたと思います！
天下を自分の物にしたいとの野心はなく、
純粋な気持ちで秀吉を父と慕い、
拾を弟として愛でる秀俊には、好感を素直に持てました。
頼んでも拾を抱かせてもらえない等、
彼の誕生のせいで自分への態度を急変させている秀吉への戸惑いも、
上地さんの秀俊にはよく出ていたと思います。
自分を養子に出すなと頼んでくれと
景勝に懇願しにいったシーンでも、
彼の実直さが伝わってきました。
とはいえ、上地さんの演技が上手いという感じはせず、
多分、ご本人の気質と役が合ったからこその出来だと思えましたが、
今回のように、役によっては
彼は役者として一花咲かせられるのではないかと思いました。
最初から演じられる役の幅が狭いのは損かもしれません。
でも、そこを取っ掛かりにして、
将来的には他の役も上手く演じられるようになるかもしれません。
少なくとも、これまでの私は、
上地さんを“お馬鹿タレント”としか見ていなかったので、
今回の演技で、彼への認識を改めました。

千利休の娘・お涼の再登場は嬉しかったです。
「学問の他に茶の湯も教えている」女性という噂の時点で
もしやと思っていましたが
また見られるとは！
ただ、彼女が越後にやって来たことで
京に出ているお船は心が揺れるかもしれません。
これは別にいいのですが、
兼続とお涼、お船の
変な三角関係のエピソードが挿入されないといいなと
願っています。

最後の石田三成の笑顔アップは「ない」と思いました。
酷い演出です。
役者さんがかわいそう。

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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

続きの第33話「五人の兼続」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-22-2

宜しければ合わせてどうぞ。