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感想:アニメ「タイタニア」第7話 流星の旗のもとに*ネタバレあり [アニメ感想]

田中芳樹先生の小説を原作としたアニメ「タイタニア」の
第7話「流星の旗のもとに」の感想です。
この感想を書くにあたり、
原作の小説を全て(第3巻まで)読んでおり、
アニメも第18話まで視聴済みです。


前回、前々回の第5〜6話の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-04-02-4
原作の小説の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-03-2

アニメ版の感想記事については、他の作品も含めて
URLを下記ページにまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01-9


────

アニメの前話(第6話「シラクサ星域会戦」)までは、
地上派で放送される前にDVDで視聴しています。
その後、地上派で開始された放送を見て、
つい先日、原作の小説を読んだばかりです。



今回は、シラクサ星域会戦の後日談です。
順々に描かれていくのを見ていくと、

アリアバートがファン・ヒューリックに負ける
 ↓
反乱分子の活動が活発化
 ↓
圧倒的な力を誇るタイタニアがそれを押さえる
 ↓
経済に乱れが生じて、民衆の生活が荒れる

……と、
物語の始まりであるケルベロスの戦いの余波が
こうして末端にまで響いているのが、よく分かります。
「タイタニア」は「銀英伝」と違い
戦闘シーンはとても少ないのですが、
その分、一つの戦いが他にどういう影響を及ぼすかが
よく描かれているので、面白いです。
タイタニアだけを良しとする彼ら一族の考え方は、
その他の人間にとって決して喜ばしい事ではないでしょうが、
結果だけを見ると
皆がタイタニアに従っている世の中では
民衆は安定した生活を送れるんですよね。
タイタニアのせいで利権から外れた人間が、
ケルベロスの戦い後、やっきになって
タイタニアを倒そうとするのは必然の流れですが、
一般市民からすれば
迷惑としか思えない事かもしれません。
国や星が荒れているのは、まさに彼らのせいですよね。
とはいえ
タイタニアだけが栄えている現状が良いとは言えないので
難しいところです。



謹慎から早々に復帰したアリアバートを恐れたイドリスが
(他人に活躍されると、その分、自分が藩王の座から遠ざかるから)
必死に策を練っているのが面白いです。
計画があと少しで成功するという直前で
同じ理由を持つザーリッシュの申し出のせいで
その策が一瞬にして壊れたシーンでも、
イドリスがかわいかったです。
アリアバートにしてみれば
その後にジュスランと語っていますが、
本当にザーリッシュに礼を言いたかったと思います。
イドリスも、他人の足を焦って引っ張るような事などしないで、
普通に武勲を重ねていたら
いずれは他の三公爵に負けないほどの人物になれたのに……。
こういう姑息な手を迷いもなく使うせいで
小物臭が漂うからか、
彼の今後は見えているような気がします。



さて、晴れて(?)
正直じいさん号の一員となったファン・ヒューリックは
ドールマンやドクター・リーといった新キャラと対面しました。
流星旗軍の現状を思えば、
ファン・ヒューリックの突然の登場を
ドールマンが過剰に喜ぶのは当然で、
「是非、仲間に」と思うのも自然な流れです。
あのタイタニアを倒した英雄を迎え入れる事ができれば、
それこそ、お守りのように、
“彼が居るだけで勝てる”と強気になれると思います。
また、彼が居るのを皆に知れれば、流星旗軍内に限らず、
反タイタニアの活動をしている者たちの実質上の頭になれます。
また、彼の名に惹かれて人が集まり、
流星旗軍の規模も大きくなるでしょう。

つまり、ドールマンにとってファン・ヒューリックは
喉から手が出るほど欲しい人間で、
今回は彼の方から転がり込んできたんですから
嬉しくてたまらなかったと思います。
この時点で、もしファン・ヒューリックに
タイタニアを討つ!という明確な意思があったら
歴史がもう少し変わったかもしれません。
そうでない彼には、ドールマンの申し出は
はた迷惑なだけだったようです。

流星旗軍がタイタニアの宇宙要塞を落とそうとしている計画を
ドールマンが話し、
ファン・ヒューリックに参加を求めた際に、
彼は即答で「断わってもいい?」と言いましたが
この時のドールマンの反応は、
断わられるとは思ってなかった/断わってきた彼が信じられない
というものでした。
この頃のファン・ヒューリックは
タイタニアへの敵意が全くと言っていいほど無いのですが
(ケルベロスの戦いは
たまたま提督として駆り出されたから戦っただけ。
「タイタニアを倒したい」という個人的な欲は無かった)
ケルベロスの戦いでの勝利が一人歩きをしていて、
彼の気持ちがすっかり誤解されているのが面白いです。



────

感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。


続きの第8話「ふたつの出会い」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-04-3

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-08-04 18:09  nice!(0)  コメント(0) 

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