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感想:大河ドラマ「天地人」第20回 秀吉の罠 *ネタバレあり [NHK大河ドラマ感想]

NHKの大河ドラマ・天地人 第20回「秀吉の罠」の感想です。
ネタバレを含みます。


前回の第19回「本能寺の変」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-05-10-10

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-07-4


────

「天地人」に不満を持っている視聴者なら、
最後五分で行なわれた兼続と石田三成の会話を聞いて、
「三成、もっと言ってやって!」と思ったと思います。
……私は思いました。


織田信長が亡くなった後、羽柴秀吉が天下を取るまでの一連の出来事は
予想していた通り、簡単な説明で終わってしまいました。
先週の放送を見ていて思ったんですが、
この大河の何が不満かというと、
映像で見たい部分をこうやって短く端折られて、
どうでもいい部分・それこそ説明だけ聞ければそれでいい部分ばかり
これでもかと映像でくどくどと見せられる点だと思います。
で、今回もまさにそうでした。

戦がないので、戦国時代の設定を借りたホームドラマになっていました。
雰囲気が何かに似てるなぁと思っていたら、
同じNHKの朝ドラ(朝の連続テレビ小説)を見ている時の気分と同じでした。
特に、初音が現われた時のお船と侍女の反応。
襖を開けたり閉めたりして動じている兼続をあんなに描くなら、
秀吉の中国大返しとか、賤ケ岳の戦いとか、
史実として必ず押さえなければならない部分をちゃんと出してほしいと
思いました。



ただ、秀吉と景勝の問答(正確には秀吉と兼続)は、
見ていて面白かったです。
初見なのに上田衆の顔と名前が一致している点も含めて、
秀吉が人心掌握の術に長けてたらしいのが、よく描けていたと思います。
(尤もこれは、上杉方の情報が漏れている証でもあるので、
もしそこを意図的に書いてないのだとすると
ちょっと間抜けな話でもありますが)

秀吉は人懐っこさを武器に、相手に心の隙を作らせるけれど、
自分は決して隙を見せない──という部分も、よく出ていたと思います。
ただ、景勝がなさけないのは頂けなかったなぁ。
確かに、お船に言われていた通り、
彼は(というか、演じてらっしゃる北村さんが)
端正なお顔が威厳に繋がっているので、
黙っていれば怖さを演出するのは可能で、
実際、効果もあったようですが、
そのせいで、家の当主には相応しくない小物臭が漂っていました。
秀吉が厠に中座した際に
座敷に残っていた景勝がホッとする場面もありましたけど、
一緒にいた兼続はけろりとした顔をしていて、割と平然としていたので、
景勝だけが駄目ってことじゃないですか。
あの秀吉を前にしたら
さすがの景勝も緊張したというのを描きたかったんでしょうが、
あれは無くても良かったと思います。



音楽も、曲そのものは悪くないと思うのですが
シーンに合ってなかったです。
今に始まった事ではないですが。



次回以降も、
ふざけていたお船の顔を見る限り、
ラブコメ★ホームドラマな展開のようで、ちょっと気が重いです。
別に真似はしていないんでしょうが、
歴史ホームドラマが当たった「篤姫」の二番煎じのようなのも
気になっています。



────
感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。


続きの第21話「三成の涙」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-05-24-9

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-05-17 21:06  nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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コッスン

三成の「フンッ」が、利いてましたね
by コッスン (2009-05-18 08:34) 

さくら

■コッスン様

初めまして、こんにちは。コメントありがとうございます。

嫌味な感じの三成が、私にも印象深かったです。
兼続が親しみを前面に出していたのに対して、
三成は、コッスン様が挙げて下さった鼻で笑ったシーンなどで、
一筋縄ではいかない彼の性格の一部分が出ていたと思います。

これから、この二人がどう仲良くなっていくのかが楽しみです!
by さくら (2009-05-19 01:32) 

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