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感想@機動戦士ガンダム00(ダブルオー)セカンドシーズン#25 再生*最終回 [ガンダム00:アニメ感想]

(3/30)全般的に少しずつ追記+最後にラジオネタを加えました


テレビアニメ「ガンダム00」第2期(セカンドシーズン)の感想です。
ネタバレを多大に含みます。

今回は第25話「再生」です。
いよいよ第二期の最終回です!
長文ですが、宜しければおつき合い下さい。


前回の第24話「BEYOND」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-03-22
前々回の第23話「命の華」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-03-17

ガンダム00のアニメ感想記事のURLは
ドラマCDやゲーム等の感想記事と合わせて
こちらの一覧ページでまとめています。
機動戦士ガンダム00:アニメ・CD・ゲーム感想一覧


────

*リボンズの搭乗機をこれまでは
“リボンズキャノン”“リボンズガンダム”と表記してましたが、
ソレステラジオを聞いた限りでは
リボンズ役の蒼月さんは“リボーンズキャノン”“リボーンズガンダム”と
伸ばして呼んでらっしゃったので、今回の記載のみ変えました。
(以前の記事は直してません)



いつもは、00を視聴しながらメモを取り
→録画したものを何度も見直して感想を書く
……という流れなのですが、
今回は最後なので、メモを取らずに集中して見ました。
(メモを取ってると、ブラインドタッチとはいえ
どうしても見逃してしまう部分が出てくるので)
先週分の放送を直前まで見ていたので
特にティエリア関係で感傷的な気分になっていたのですが……


こ、コーラサワー!!
生還&カティとの結婚おめでとう!!!!!!!

コーラが生きてただけでも嬉しかったのに、
最愛のカティと結婚式まで挙げちゃうなんて素敵過ぎます!
良かった良かった……。
カティも、以前からコーラの猛アタックにまんざらでもなかったけど、
自分を守る為にコーラがアロウズに入隊した事や
身体を張った彼に本当に守られた事で、
本気でコーラを男として認めたんだと思います。
なんか、プロポーズはカティから行なったか、
コーラが冗談で「ご褒美として、俺と結婚して下さい」と言ったのを
カティが大真面目に「分かった」とでも言ったような気がします。
とにかくおめでとう!

アンドレイとの通信で、携帯端末の向こう側にぼやけて見えたのが
薔薇模様の何か?だったので、「ん?」とは思ってましたが、
コーラの声が聞こえてきた時は嬉しかったです。
この時点で私は既にボロ泣きだったのに
号泣しそうになりました(笑)。
コーラおめでとう、カティおめでとう!
不死身で幸せなパトリック・コーラサワー!!
私は、あなたがこの作品の中で一番の幸せ者だと思います。
本当におめでとう。
あなた自身が勝ち取った幸せを、
カティの為にも永遠に大事にして下さい。

さて、前々回の放送で、コーラサワーが生きていたら
コーラで乾杯すると言ったので、後で買ってきます(笑)。
写真も載せますね。

カティの絵は
彼女がドレスを着ているのをずっと匂わせているのに
(新郎であるコーラの服を先に出したり
彼に「主役が遅れて」と言わせたり)
カティが立ち上がる時までドレス姿を出さないようにしてたのが
ニクいです。
もう、ギリギリまで引っ張る引っ張る。
ここの演出はとても好きです。



確か、雑誌連載の00外伝だと思うのですが、
イノベイドはリボンズやティエリアだけでなく、
何万人という単位で地上に送り込まれているというのを
読んだ覚えがあります。
一国家を築けるほどではないけれど、それに準ずる数がいる云々と。

その表れなのか、後日談として描かれた世界の様子では
明らかに「この人、イノベじゃ……?」と思える外見の人が
色んなシーンにちらほらといました。
パッと見ただけでも、
ブリングさんとアニュー、リボンズタイプがいたような??
イノベイターとして活躍していたティエリア達は
戦闘に特化していたり……と、極端な能力を与えられていました。
でも、彼ら一般人のイノベイドは
イノベイドであるという自覚なしで
(言わばヴェーダの生体端末として)生活しているようです。
記憶が無かった時のアニューも
きっと彼らと同じ状況だったんだと思います。
(アニューの場合は封印されていた本当の記憶がありますが、
一般のイノベイドにはそれすらも無いと思えます)
ヴェーダは彼らから人間の情報を集めつつも、
密かに見守っているのかなと思いました。
(以前なら「監視」だったかもしれませんが
ティエリアが居る今なら、「見守る」という言葉が適切だと思います)

それにしても、ティエリア……。
あそこで恒久的に地上を見守ってくれてるんですね。
ファーストシーズンでの序盤で(第3話)、
軌道エレベーターで宇宙に移動する際に
「地上は嫌いだ」なんて呟いていた彼が
今や進んで見守っているとは──もう涙、涙です。
あんなにツンケンしていて、他人に対して興味がなくて、
任務の為なら仲間を後ろから本当に撃ちそうだった子だったのに……。
人間を認め、好きになってくれたティエリアがそうなってくれたのは
人間としては本当に有難い事だけれど、やっぱり淋しいです。
ティエリア自身の幸せはもういいのかな。
ティエリアは最初から私欲のない人だったから
彼個人が望む事なんて存在してないのかもしれないけれど
頑張った彼にご褒美的な何かが無いのが悲しいです。
通信でプトレマイオス2とやり取りできるなら、
文字であれこれと楽しい会話が出来ているといいな。
そしてたまには、トレミー組の皆がヴェーダの中に遊びに行って、
ティエリアと声で会話をしていたら良いなぁとも思います。
それとも、最後のシーンで量子となっていたように
(あの、泳ぐように裸で動くシーンはきれいですよね。
裸なので思わず凝視してしまいますが
あのティエリアはきれい過ぎて涙が出てきます)
ヴェーダの一部としてゆっくりと眠るのかな。
データというか情報化してしまったティエリアに
疲れの概念はないかもしれませんが、
もし肉体があったなら
彼は疲労困憊していても決しておかしくないので
今はゆっくりと休んでほしいです。
たまには、皆が生きていた頃のデータをヴェーダから見せてもらって
優しい思い出に浸ってみても良いと思います。

……ティエリアがああなってしまった事情は、
さすがに刹那が皆に説明してますよね。
ティエリアの遺体を引き取る必要もあるし、
その際に話しているのかなと想像しました。

ティエリアの最後の台詞
「これで未来は人類に委ねられた。
僕はヴェーダの一部となり、君達を見守ることにしよう。
来るべき対話の時まで。
さようなら、みんな」
を聞いた時も、涙が止まりませんでした。
もう同じ道を歩む事はできないけれど
ティエリアはちゃんとそこにいて
心は皆と共にあるんだなぁと思いました。
上でも書きました、「監視」じゃないんですよ。
「見守る」んですよ。あのティエリアが!
ファーストシーズンで、刹那が通路を移動している時に
ティエリアが壁際で佇んでいるシーンがありましたが、
あれはティエリアが刹那を監視していたというシーンだそうで。
そんな彼が、優しい声で皆を「見守る」って言ったんですよ……!
どれだけ成長したんだ、ティエリア。凄いなぁ。
彼にとって、体験の全てが人として生きる事についての財産で、
一年が普通の人の五年分ぐらい濃かったのかなと思っています。

「さようなら」なんて言葉、
多分、ティエリアはこの時初めて口にしたんじゃないでしょうか。
お別れの挨拶って本当に辛い。せつない。
視聴者に対する言葉でもあるようで、泣けてしまいます。



今回、初めて、ディランディ家のお墓がちゃんと見えました。
アニメ、ゲーム、555フェスイベントと合わせて
ニール、ライル、ティエリア……と
誰が行っても常に雨だったお墓参りですが
最終回だけあって初めての晴天になりました。
アイルランドの描写そのものも、常に雨か曇で、
重い曇天だったので
晴れた日自体、出てくるのは初めてでした。

墓標に“Neil Dylandy”と刻まれていた文字が、胸に痛かったです。
あれは、誰が入れさせたのかな……。
確認する為に、今、慌てて一期のDVDを見たのですが、
第9話でライルがお墓参りをするシーンの墓標には
(先に来ていたニールが木陰で見守っているシーン)
文字が一切刻まれてないんです。
もし、他の家族の名が先に刻まれている状態だったら、
ティエリアもここにお墓参りに来ていたので、
彼が行なった可能性もあったでしょうが
(とはいえ、ティエリアはニールを今でも
「ロックオン」と呼んでいるので
心情的に本名を連ねる事はないだろうとは思いました。
↑でもお墓なので、彼だけコードネームなのはおかしいので、
もし本当に刻んだとしたら、ニールの名前のはず)
やはり、あそこに皆の名前を刻ませたのはライルだと思います。
ライルが心の中で区切りをつけるため──気持ちを整理する為に
隣にアニューのお墓を作った事も合わせて
ああしたのかなと思いました。
もしかしたら、ご両親やエイミーの遺体は全く無いのかもしれないし、
あったとしても欠損していたり、
それこそ一部分だけ……という可能性もあります。
宇宙で散ったニールとアニューの遺体は、そこに入れる事は不可能です。
つまり、あれは形だけのお墓かもしれませんが
ライルにとっては今後も心の拠り所になるんでしょうね。
そして、ライルがもし誰とも結婚しないのなら、
最期を迎えた後にはアニューのお墓に入るのかな。
ディランディ家のは、もういっぱいでしたからね。
二人は隣の実家から
ラブラブっぷりを冷やかされるかもしれません。

あぁ……今のを書いたら、また泣けてきたな。

それまでずっと大丈夫──というか、我慢してたのに、
ライルが右目をやられた瞬間にぼろぼろ泣きました。
反射的に目から涙が出たという感じでした。
「お願いだからライルから目を奪わないで!」と祈っていたら、
生死不明エンドになりそうだったので、
ニールに「ライルを彼岸から追い返して!」と本気で祈りました。
刹那も含めて
途中までは本当にマイスターズの全滅エンドを覚悟していたので
彼らが全員生きていてくれて良かったです。

ライルが今後もアニューを想う事は、
彼の年齢がまだ三十歳前後なのを踏まえると
もう二度と恋愛をしないのは勿体ないかもしれません。
もしかしたら、他の誰かを愛しく想う事があるかもしれないけれど
アニューとの恋愛や
それを介した知った「人と分かりあう」気持ちは
ライルの中で大きな信念となっているので
アニューもきっと笑顔でライルを見守っていると思います。

ご両親のお名前が、墓標によってやっと判明しました。
下から順にニール、エイミー、お母さん、お父さんのはずで、
お母さんのお名前は“Lindsay Dylandy”(リンゼイ? リンジー?)
お父さんのお名前は“Owen Dylandy”のようです。

アニューの墓標に刻まれている文章は
外国のお墓の定例文だと思います。
 ↓
A life born in space returns to Mother Earth.
With mutually cherished memories,pure love,
and an unyielding promise.
I promise in my own name to take on all her love,
hope and grief forever and ever.


要約すると、
「残された私はあなた(故人)をいつまでも覚えているよ、愛しているよ」
という感じでしょうか。
一行目の、「宇宙で生まれ、母なる地球に還った命」というのが
印象的でした。
アニューなら確かに宇宙ですよね。


(4/21)追記
アニューの墓標の文字に使われていた文字のフォントを
見つけました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-04-21
嬉しかったけれど、
使用された場所が場所なので、ちょっとせつなかったです。


セカンドシーズンの序盤で
ライルはスパイを自認していたのもあって
“カタロン >>>>>>>CB”だったのに、
アニューの死をきっかけに
ガンダムマイスターとして生きると決めた後は
名実共にソレスタルビーイングの一員となってくれて
嬉しかったです。
ライルがトレミーの操舵を担当するようになるなんて、
夢にも思いませんでした。
細胞障害が治ったらしいラッセとは良いパートナーになれそうで
見ていて安心できました。

言及されませんでしたが
同じ病状だったルイスの進行が止まってるなら
ラッセの細胞障害もとりあえず治ってますよね??
おそらく、彼らの身体の中には
傷んで再生できない部分もあるのかもしれないけれど、
これ以上悪くする事はない=死には繋がらないようなので
一安心といったところでしょうか。



ルイスも、本格的に社会復帰するまでには
もう少し時間が掛かるかもしれませんが
スペイン?で療養中らしい今は元気そうで何よりです。
ネーナの襲撃を受けた直後は、
見舞いに来ていた沙慈を見るのも辛そうだったルイスですが
今は彼の存在が本当に励みになっているんだなと思いました。
沙慈のモノローグの感じから察するに、
彼やルイスはもう刹那とは連絡を取ってないようですね。
でも、ルイスが退院した暁には、休暇を取った刹那と再会して
ゆっくり話でもしてほしいです。
三人とも大人になった今なら、刹那も何か喋るでしょうし、
ルイスも沙慈に「こいつ何とかして」と
懇願する事もないと思います。

無関心でいてはいけない、世界について考える……と、
一般人の代表である沙慈とルイスが言えるようになったのも
このガンダム00という物語の終わりを示しています。
世界について真面目に語る二人
──大統領が代わった事に対して真面目な興味を抱くシーンにしても、
二人が新たな決意を持った事を明確に示していたので
何気ない場面なのに、重かったです。



登山中……というか、
流浪の民になっている?アレルヤとマリーには
もうもう、びっくりしました。
あの戦いの後、彼らはトレミーから降りたんですね。
アレルヤがマリーを戦場に置きたくないと望んでいたからでしょうが
おそらくそれをあっさりと許可したであろうCBは
やはり変わったんだなと強く実感しました。
以前のCBだったら、そんな事は許されないばかりか
それこそ二人は裏切り者と認識されて、暗殺されていたと思います。
今のCBは、スメラギさんを中心とした人情派集団になっているので
人の気持ちを第一に考えているところが素敵です。

とはいえ、アレルヤの籍はまだCBにあると思うので
有事の要請には快く応じてくれるはずです。
そうしたら、二度とアレルヤから離れないと誓ったマリーは
どうするんでしょう。
劇場版の二人の間には、子供が生まれてるかもしれませんよね。
子供の有無は大きいから、
マリーが単身で(自分の望みだけで)行動できていた頃とは
状況が全然違うでしょうし。



アレルヤもいない、ティエリアもいないので、
最後に出てきたプトレマイオス2のメインブリッジの映像は
ちょっと淋しかったです。
でも、ミレイナがまだ幼いのを踏まえれば
両親揃って艦内で生活できているようなのが良かったです。



さて、リボンズを含めた戦闘シーンについて。

アバンの最後で
刹那とリボンズが機体名と自身の名をそれぞれ名乗った事で
いかにもこれから二人で一騎打ちを行なう!というのが見えて
ドキドキしました。
ここの演出はカッコ良かった!
今回、ブシドーは出てきませんでしたが、
意外にも?名乗り返してきたリボンズには
彼のような気概が見えたような気がしました(笑)。

刹那とリボンズの戦闘では、終わる瞬間まで緊張しました。
戦闘の最後に被さるようにして流れたマリナからの手紙は、
ゴロゴロソングの歌とも相まって、
一期との対比になる演出になっていたので良いのですが、
彼女の声に耳を傾けていると気を取られてしまうと、
戦闘に集中できなくなるので、
本音を言えば「どっちかにして!」とお願いしたかったです。
演出の手法としてはとても素敵なのに
気を削がれてしまう現実が全く考慮されてないのは辛いです。

リボーンズガンダムもファングを使えてましたが
彼だけは「ファング!」と叫ばなくても使えていました(笑)。
さすがイノベのまとめ役。さすがラスボス。



途中から復帰してきたヒリングとリヴァイヴが参戦してから
刹那の戦闘は更に目まぐるしくなりましたが、
応援に駆けつけたアレルヤ(ハレルヤ)とライルも加わった事で、
最後の最後で各機の見せ場が増えました!
正直、前回の戦いでアリオスもケルディムも中破〜大破していたので
もう戦いはないかと思っていたので、
これは本当に嬉しい方向に予想が外れました!

いやー……アニューの因縁があるとはいえ、
ライル対リヴァイヴの戦いは、尺の関係上、難しいと思っていたので
実際に見られた事は嬉しかったです。
ライルがアニューの件を持ち出さずに(私怨を交えずに)
世界平和を壊す敵を倒すという認識で戦ったのも良かったです。
リヴァイヴはまたしても「私」になってましたね。
ケルディムに対して優位であると強調してましたが
(「そんな機体で私と張り合おうとは」との台詞)
彼の必死さが伺えます。

右目を負傷したらしいライルが、
トランザム可能時間がたった1秒だと知り、
「(それだけあれば)上等だ!」と叫んで戦いを仕掛けた後、
あわや……!のところでトランザム発動
&ガデッサの攻撃を辛うじて回避
&ゼロ距離射撃でガデッサを撃墜!……という一連の流れには、
もうもうもうもう興奮しましたー。
息を詰めて見てました。ぼろぼろと泣きました。
上記でも書きましたが
ライルを生かしてほしい、右目を奪わないでほしいと懇願しました。

ところで、その右目は本当に負傷したのでしょうか。
それとも血が入っただけでしょうか。
後日談で、ライルがお墓参りの際にサングラスを掛けていた事から
私は多少なりとも負傷したのかなと受け止めています。
じゃないと、お墓参りでサングラス姿というのは
状況によっては不謹慎ですよね、
トレミーのメインブジッジで操舵を担当している時のライルは
普通に見えているっぽいので
仮に怪我を負ったとしても既に完治しているようなのが救いです。
(義眼でないといいなと思っています。
自分の目で見られるのなら、それに越した事はありませんので)

そうそう、ケルディムは
シールドビットでダブルオーライザーの危機を救ってましたね。
あそこも良かったです。ぐっときました。
ビットファンにはたまらないシーンでした。

ヒリングとの戦いで、
これまであまり活躍のシーンがなかったアリオスにも見せ場ができて
ホッとしました。
この戦闘シーンでもアリオスはカッコ良過ぎます!
ガデッサの爪を機体上部にグサッと突き立てられた時は、
私も見ていて「ちょっとヤバい」と思いましたが
ハレルヤは全然動じてませんでしたよね。
そのハレルヤさん……!
以前以上に、アレルヤ/ハレルヤの切り替え時の差がないようですが
あれじゃ実生活に支障が出るのではないかと思いました(笑)。
一緒に居るマリーは、気苦労を強いられるかもしれません。

ずっと強気でいた(劣勢の時も憎まれ口を叩いていた)ヒリングが
死ぬ直前になって初めて弱気な言葉を吐きました。
「助けて、リボンズ!」なんて誰かに助けを請う言葉は、
彼は初めて言ったのではないかと思っています。
これまでの感想でも散々、
イノベイター(イノベイド)は人間臭いと書いてきましたが
彼らにしても死を眼前に迎えると恐怖を覚えるんですね。
ヴェーダからのバックアップを失った事で
ライルやアレルヤ達よりも能力が劣るのが露になった事も
面白かったです。
ケルディムやアリオスは半壊してた状態で
ヒリングやリヴァイヴのガデッサを圧倒してましたからね……。
機体性能を抜きにして、パイロットとして誰が優秀だったのか、
皆の順番付けを見てみたいです。
まぁ、一番強いのは純粋種モードの刹那でしょうが。

ただ、そんなアリオスでも、
リボンズガンダムの前ではまるで歯が立ちませんでした。
呆気無く撃墜されているのを見た時は
アリオスが弱いというより
ダブルオーライザーとリボンズガンダムの桁違いな強さに
ただただ脱帽しました。



スメラギさんの機転でスモークを張った後は、
(状況的に仕方ないとはいえ、
あの場でのトレミーのビーム砲の援護は、無謀過ぎます)
ダブルオーライザーとリボーンズガンダムの戦闘が
更に激化してました。
両者の能力はほぼ互角ながら、
刹那が純粋種としての力を発揮したと分かった時の
リボンズの驚愕っぷりというか
恐れさえ抱いているような顔が、何とも言えないです。
彼があそこまで狼狽したのって
ツインドライヴの存在を初めて知った時と同じ……か
それ以上でしょうか。

そういえば、リボンズは今回、
ツインドライヴを真似してましたね。
それを得意げに言うのが面白かったです。
やっぱりイノベイター(イノベイド)は総じて人間臭いなぁ。

リボンズを咎める刹那の言葉は絶対に正しいのですが、
今回はリボンズの言う事も
彼の心情を察するとよく分かってしまいました。
ティエリアもそうだったのか
リボンズの罪を一方的に詰るのではなく、
先週までとはうって変わった、彼を宥めるような口調でした。
きっと、ヴェーダとの完全リンクを果たした事で
リボンズが歪んでしまった経緯や
彼の苦悩も知ってしまったからでしょうね。

リ 「そうさ。そうでなければ、僕が造られた意義がない。存在する意味も!」
ティ「違う!」
リ 「ティエリア・アーデ! ヴェーダを使って……!」
ティ「人類を導くのではなく、人類と共に未来を創る。
   それが僕達イノベイドの、あるべき道だ」

リ 「下等な人類などと一緒に!」
ティ「そうやって人を見下し続けるから、分かり合えない」
リ 「その気は無いよ!」

最後に「その気は無いよ」とさらりと言うリボンズが
気持ちの上で全然負けてないのも凄いです。
ここでこう言えるのは、本当に凄い。
“人と分かりあう”のがテーマであるこのガンダム00という作品において
彼がいかに外れているキャラクターなのかがよく分かります。

オリジナルの太陽炉を抱えて嬉しがるリボンズが
柄にもなく子供っぽくて、人間味に溢れていました。
ラッセが乗り捨てていた
(捨てるな、ラッセ!)0ガンダムを見つけた瞬間の
はしゃぎっぷりもそうです。
戦闘で通常より興奮状態にあったせいなんでしょうが、
本当、イノベイドって人間と変わらないなぁと思いました。



ダブルオーライザーとリボンズガンダムの相討ちの後に実現した、
0ガンダム対ガンダムエクシア戦!!
いやー……いつか出てくるだろう、出てきてほしいと思っていた
エクシアの戦闘シーンを再び見られて、感動しました。

その前に、スメラギさんがイアンに
「“R2”の射出準備をお願い」と言っていたので
私は「R2(アールツー)って何?」と思ったのですが
これが現在のエクシアの略称でした。
正式名称は“エクシアR2”で、R2は“リペア2”の略だと
ソレステラジオで判明しました。

というか、こういうロボット系のアニメって、
普通は話が進む度に強い機体に乗り換えるのが普通で、
最終決戦は、敵味方ともに物凄く強い機体で戦うものだと思ってたので、
旧式の機体同士の決戦というのが、とても新鮮でした。
私がエクシアという機体に思い入れを持っているのを省いても、
本当、感動しました。良かった。
マリナの手紙が読まれ始めてすぐの時なんか
ガンダム同士で殴り合ってましたよね……。
ガンダムの肉弾戦ってだけでも凄いのに
これが最終決戦というのもインパクトがありました。
なんか、喧嘩という手段で仲を深める
大昔の青春漫画を思い出しました。
刹那がビームサーベルで攻撃した時は
「あ、普通の攻撃もするんだ」と少しホッとしました。
(殴り合いもいいんですが、ちょっと見映えがしないので)
戦闘の最後では、刹那が死んでしまったように思えたので、号泣しました。
生きていたと分かった瞬間も、大泣きしました。



マリナの手紙は……
私は感想でずっと刹那個人の幸せを祈っていたので、
彼を心から大事に思うキャラクターの言葉として
「刹那の幸せを祈る」と聞けたのが、もうもう嬉しかったです。
生真面目なCBメンバーの中でも、刹那やティエリアは特に、
個人の幸せより世界平和を重視しています。
刹那が彼自身の幸せを祈る事はまずないと思うので、
彼と近しい人がこうして代わりに祈ってくれている事に
安心しました。
ティエリアが肉体を損失して、
個人の幸せを味わう事と無縁になってしまったのもあって
余計にそう思うようになりました。
私もマリナと一緒に、刹那の幸せを祈ります。
きっと劇場版でも彼は辛い目に遭うんでしょうが
それまでに取れるであろう僅かな休息で、
たまには笑顔を(第7話でアレルヤを発見したと聞いた時のような)
皆に見せてほしいです。

結局、マリナと刹那は恋人として結ばれなかったようですが
同志として強い絆で結ばれているのが分かったのも
嬉しい事でした。
今回のマリナは、お顔がやや老け……いえ
さらに大人の女性として年を重ねたようなお顔でしたが
毅然としていて、とても素敵でした。
テレビっ子だった頃よりも、子供達の保母さん状態だった時よりも
ずっとずっと人として輝いていてきれいだなと思いました。
そして、マリナは自覚がないかもしれないけれど、
最後の宣言を見聞きした限りでは
彼女は人の上に立つ人間として相応しいと思いました。



その他の後日談も、イミシンなシーンがいっぱいありました。
ホーマー・カタギリの自決は
一瞬、彼なのかミスター・ブシドーなのかが分からなくて
焦りました。
座っている位置がホーマーさん側だったので、
ミスター・ブシドーには生きててほしかった私は思わず
ホッとしてしまいましたが。
(ホーマーさんにはすみません)

ホーマーさんは遺書らしき書を残していましたが
きっと彼も恒久平和について思うところを語ったんだと思います。
自分の手で平和を導きたかったという思いが本当なら、
もう無念でならなかったでしょうね。

結局、皆あれこれとやらかしながらも、
分かりやすい形で責任を取ったのは、カタギリ司令だけでした。
他の悪人達は、皆、それまでに亡くなっている場合が多いので
当然と言えば当然かもしれません。
個人的には、あの黒人の大統領の行方が気になります。
彼も、今回では描写がありませんが
絶対に責任を取らされているはずです。
単なる失脚で終わらず、議員生命すら断たれているかもしれません。



ソレスタルビーイングの全てを肯定しないらしいカティですが、
地上の動向をトレミー組が見守り、
そのトレミー組の動きをカティが見張るという構図は
正解だと思います。
いつ何が争いとなって世界平和を阻む事になるかもしれないのは
この作品がこれまで描いてきた通りです。
そして、トレミー組はその火種を全力で叩き、潰すでしょう。
しかしトレミー組がいつもまでも正義であり続けるとは限りません。
あのメンバーは大丈夫でしょうが、
他のCBメンバーや新規に入ってきた人達が
いつ裏切るとも分かりません。
そういった時に、カティ達の力は正義となります。
こうやって、お互いを牽制・抑制しあう関係は
通常よくある“仲間”や“戦友”とは違う形でしょうが、
“恒久和平”との信念で強く結ばれているカティとスメラギさんにとって
最良だと思います。
たまには、それぞれの立場をとりあえず忘れて
どこかのバーでお酒を酌み交わす時もあるのかなと想像しています。
別れ際に、相手を牽制する嫌味を放ってそうですが(笑)。

「覚えておくがいい。CBに不穏な動きがあれば、全力で戦う」
「あら、それはこっちの台詞よ、カティ。
連邦政府が怪しい動きをすれば、直ちに武力介入をさせてもらうわ」
みたいな感じで。


相変わらず、開発に勤しんでいるらしいビリー
……の机上に、スメラギさんとの写真がちゃっかり乗っているのには
思わず笑ってしまいました。
絶対にビリーの恋は実ってないはずですが
今でも彼はスメラギさんを好きで、大事に思っているらしいのが
よく伝わってきます。
押して押して恋を成就させたコーラサワーという良い見本もいる事ですし
ビリーにも頑張って頂きたいです。
しかし、ビリー……
二期の時点で“年齢=カノジョいない歴”という設定だったはずですが
このまま童貞だと魔法が使えるようになるどころか
妖精さんになってしまうような気がします(笑)。
ポニテの妖精ビリー!

というか、あの写真。
二人ともパイロットスーツなので
刹那とリボンズの決戦の後に撮ったはずなんですが、
誰がどうやって撮ったんでしょうか。
クリスが居たなら絶対に彼女なんでしょうが、
もしかするとミレイナかな?
個人的には、仲直りの記念としてスメラギさんが気を利かして
「ねぇ、ビリー。一緒に写真を撮りましょうよ」と言って
誘いを掛けるのもありかなと思っています。
スメラギさんがビリーを振ったのを踏まえれば
誘われる側のビリーには酷かもしれませんが
喜々として?写真を飾ってるあたり
彼は全く凹んでなさそうなので……。



そしてミスター・ブシドー!
最後、刹那の援護としての出演が無かったのは
残念極まりないです。
でもでも、生きていてくれて良かった!
ホーマー・カタギリの自決シーンを見た後だったので、
更に強くそう思いました。
ミスター・ブシドーの出現直前に、
ビリーがちょっと目を見張り、細めてますけど
これはビリーがミスター・ブシドーの登場を知って
フッと笑ってるのかなと思いました。
また、キーボードを打つ集中が途切れた瞬間に
写真の自分達の姿がビリーの目に飛び込んできて、
ついつい微笑んでしまう……というシチュエーションも
素敵です。



上記でも書きましたが
最後にあるティエリアの「さよなら」は何度見ても泣けます。
あぁ……!



たかがアニメと言われるかもしれませんが
この半年間、本当に本当に楽しかったです。
日曜日の午後5時という時間が
楽しみであり、怖くもありました(笑)。
こんなに続きが楽しみで
「どうなっちゃうの?」とドキドキさせられたアニメも久し振りです。
制作スタッフ様、キャスト様、
そしてこの拙い感想をお読み下さった方々
ありがとうございました。

後で、別記事として二期全体の感想をまとめる予定です。



さて、最後に発表された劇場版ガンダム00!
2010年公開予定だそうです!
もうネット上では散々噂されてきたことなので、
この発表には今更な感じもしますが、
私は、マイスターズに会えるであろう事を
(大きなスクリーンで見られるのも)喜んでいます。
今回のシリーズの決着は、とりあえずこのテレビ版でついているので、
映画化する件への不満は、特にないです。

クレジット付きのEDが流れ終えた後に公開された映像では、
木星を囲むように四つある光点がイミシンでした。
あれらは衛星である可能性もあるかもしれませんが
ここは素直に四機のガンダムだと思いたいです。
……だとすれば、ティエリアの身体復活&ガンダム搭乗も
あり得ますよね??
楽しみです!



(3/30:追記)
リボンズ役の蒼月昇さんがゲストとして出演された
ガンダム00ソレスタルステーション(ソレステラジオ)を
今週も聞きました。

そこで判明した事
・「有用性がある〜」云々の時のリボンズは、悦に入っていた
・リボーンズキャノンとリボーンズガンダムの変形は、両方とも即時可能。
・リボーンズガンダムのファングの名前は「フィン・ファング」
・リボンズの生死は不明

前回もそうだったのですが
ストーリー上のリボンズの心情を
蒼月さんがいちいち代弁して下さったのが
面白かったです。
特に、0ガンダムを鹵獲できたシーン。
あれは、リボンズにとって本当に有難かったですよね。
刹那を応援していた私としては、
「ラッセ、なんで乗り捨ててきたんだー」と
文句をついつい言いたくなりました(笑)。

ラッセと言えば、上記では書きませんでしたが
ビリーとの初対面が面白かったです。
そりゃ、いきなり人員が増えていて、しかも男だったら
(パイスーは白じゃないし、その下にはアロウズの制服だし……/笑)
ラッセじゃなくても怪しみますよね。
宥めようとして手を軽く出しているスメラギさんも
かわいかったです。

一期のラスト同様に、
この二期でも最後にラルクの「DAYBREAK〜」が流れたのは
嬉しかったです。
賛否両論あったらしいこの初代OP曲ですが
当時も私はリアルタイムで見ていただけあって、
00と言えばこの曲という思いがあります。



さて、この感想をアップする前に
買い物をしてきて、ついでに缶のコーラを買ってきたので
お祝いをしました。
コーラのフィギュアが手元に無いので
(ちびボイスは買ってないんです。すみません)
とりあえずファーストシーズンで彼と戦っていたマイスターのぷぷぷを
置いてみました。
ニールを置かなかったのは、心情的なものです(笑)。
コーラなんて、2〜3年振りに飲みました。
自分で買う事はまずないので、
それこそ10年振りとかかもしれません。

1.jpg

おめでとう、コーラ!





────
感想は以上です。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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2009-03-30 03:53  nice!(1)  コメント(4) 
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コメント 4

とあ

初めまして。少し前から、感想を楽しみにさせて頂いていました00ファンです。いつも理知的で細やか、優しい感想をありがとうございます♪
(ニルティエの小説も幾つか拝見しました、素敵でした)
天地人や夏目友人帳の記事も、拝見しています。

私もコーラではないですが、サワーで乾杯しました(笑)。結婚式、良かったですよね。
ブリング、アニュー、リボンズタイプ、いましたねー。
ティエリアに関しては私も切ないです。でもさくらさんが書かれてたように、彼の喜びであるのならそれに添いたいと思います。
0ガンダムvsエクシア戦も新鮮でしたね。

感謝の気持ちの本当に一部しか伝えれていませんが、この辺で。二期全体の感想なども楽しみにしています。

by とあ (2009-03-29 23:43) 

さくら

> とあ様

初めまして、こんにちは。コメントありがとうございます!

結婚式、本当に良かったですよね。
コーラが一方的に喜んでいるのではなく
カティからも彼への愛情が感じられたのが素敵だったと
思います。

とあ様はサワーですか!
私も花粉に悩まされてなければ、サワーも飲んでましたので
凄く羨ましかったです。
(お酒を呑むと症状が悪化してしまうので自粛中なんです)
コーラはあの通り陽気な男の人なので
お祝いのお酒が本当によく似合いますね。
作中でも、多くの人に祝われていたようなので
あの結婚式は見ていて幸せになりました。

ティエリアは……ヴェーダの一部となった彼を見ていると
どこまで無欲なんだと思ってしまい、泣きそうになります。
仲間を守れて良かったと言ったティエリアの意思を汲んで、
あまり悲しまないようにしてますが……本音としては
やっぱり悲しいです。

他の感想やら小説までお読み頂いているようで
恐縮しています。
語彙が少なく、また文法もなってないので読み辛いとは思いますが
読んで下さる方がいらっしゃると思うと嬉しいです。
励みになります!
by さくら (2009-03-30 08:08) 

カナミ

こんばんは。ついに終わってしまったのですね・・・
さくらさまの感想を読んでいるだけでまた込み上げてくるものがありました。
最終回・・・前半はもう凄い戦闘シーンの連続でもうとにかく無言で見入ってました。ロックオンの一瞬のトランザムがすごくカッコよかったです。。。
そして0ガンダムとエクシアというラストのアイデアには鳥肌が立つくらい感動しました。あの2機でのビームサーベルでの一騎打ちなんて想像もできなかったです。
エンディングは2期の流れからするとすごく悲しい結末になりそうで毎週気が気でなかったのですが、こんな形で終わったのでなんかホッとしました。他のガンダムシリーズに比べたらかなりハッピーエンド&クールなエンディングだと思いました。

イノベイドらしい何人かが最後のシーンで描写されているは全然気づきませんでした・・・^^;
最後までさくらさまの感想にお世話になりっ放しですね。

私のダブルオー鑑賞は、さくらさまのこのサイトに出会ってから一段と充実して楽しいものとなりました。本当に感謝しています。

来週の日曜17時にダブルオーキャラが見れないのはすごく寂しいです。。。映画を楽しみに、その後のダブルオーワールドの広がりに期待してる自分でした。





by カナミ (2009-04-01 22:41) 

さくら

> カナミさま

こんにちは。再びのコメントありがとうございます。

とうとう終わってしまいましたね!
こんなにがっつりと見たアニメも久し振りだったので
今は淋しくてたまりません。
最終回の戦闘は、本当、見応えたっぷりでした。
まさに手に汗握る展開だったと思います。

今回、ガンダムにしては珍しく生存率が高いですよね。
去年の末に映画化が決まったのを受けて
脚本が書き直されたそうなので、
映画化の為にキャラクターの一部を続投させたのなら
本来は何人亡くなってたんだろうと思うと、怖くなります。

イノベさんはかなり目立つので、
もしまだでしたら、是非、確認なさって下さい。
本人達は溶け込んでるつもりでしょうが
パッと見た瞬間に「え? イノベ?」と分かります(笑)。
リボンズと深く関わったイノベさん達は
総じて不幸な結果に終わってしまったので
彼らは幸運だったのかもしれません。

私の方こそ、拙い感想におつき合い頂いたようで
とても嬉しかったです。ありがとうございました。
映画の公開まではかなりありますが
私もそれを楽しみに、今は二期の復習をする予定です。
by さくら (2009-04-02 21:26) 

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