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感想@機動戦士ガンダム00(ダブルオー)セカンドシーズン#08無垢なる歪み [ガンダム00:アニメ感想]

テレビアニメ「ガンダム00」第2期(セカンドシーズン)の感想です。
ネタバレを多大に含みます。
今回は第8話「無垢なる歪み」です。
長文ですが、宜しければおつき合い下さい。


前回の第7話「再会と離別と」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2008-11-16
第6話「傷痕」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2008-11-09

ガンダム00のアニメ感想記事のURLは
ドラマCDやゲーム等の感想記事と合わせて
こちらの一覧ページでまとめています。
機動戦士ガンダム00:アニメ・CD・ゲーム感想一覧


────

何から書いたらいいのか……とにかく、頭の中がいっぱいです。



今回も、前回のように大きな山場を最後に書こうかと思ったのですが
寧ろ今回は、逆にとっとと片付けないと(笑)
とても目が他に向かないようなので、
先にその部分の感想を記します。



ロ ッ ク オ ン !!!!!!!!!



回想シーンとは言え、ロックオンの新規映像に、私は号泣しました。
最初、「そうやって型にはめる〜」っていう台詞が聞こえてきた時は、
ティエリアの映像のみだったので、
ライルがわざわざ声を掛けたのかと、一瞬だけ疑いました。
だからこそ、その後に見えた私服ロックオンの姿に
声をあげて泣いてしまいました。
おんおんと本当に声が出ました(笑)。
アニメを見て泣くだなんて初めてだったので、
そういう自分にちょっと驚いてしまいました。
私、ロックオン(ニール)が本当に大好きなんです。
ファーストシーズンをリアルタイムで見ていた時には、
話の筋も設定もキャラクターもよく分からなかった為、
最期のシーンも含めて、一応見ていたにもかかわらず
感情移入できなかったのが、私には悔いとなっていたんです。
だから、こうしてロックオンの新しい映像や台詞を目の当たりにして
自分が心を揺らせる状況が、とてもとても嬉しいです。
しかも、ティエリア絡みのエピソードでなんて……!
あぁ、もう、最高でした。本当に嬉しい。

自分で自分の存在を否定している──なんて、
言われたのがティエリアでなくとも
言ってきたのがリジェネでなくとも、
絶対に言われたくない言葉ですよね。
それにティエリアは、
リジェネから他にもあれこれと言われたせいで、
これに対しては「そんなことはない」って否定できないほど
動揺しています。
こんなふうに、ティエリアの心がとても弱っている時に
ロックオンの幻影(思い出)が救ってくれるだなんて、
もう泣けて泣けて。
ロックオンとの過去は、彼の死を経た今でも
ティエリアの心を救い、優しく包み、
人として正しい方向に導いてくれるんだなぁと
しみじみと思いました。
本気で泣きました。
もしかしたら、ロックオン自身が照れるほど
ティエリアの中では彼が美化されているかもしれないけれど、
無意識のうちにそうしてしまうほど、
ティエリアは彼からの影響を多大に受けていて、
ちゃんと大事にしているんだと思いました。

今回は、外に出かけていた為、
午後五時のリアルタイムでの視聴は叶わず、
また、午後十時からはラジオ文化放送の
「ソレスタル・ステーション」内で
アニメの内容のネタバレがなされてしまう為、
帰宅後は大急ぎで放送を視聴しておく必要があったのですが
ここだけ何度もビデオを巻き戻して、見直しました。
その度に、「ロックオーン」と泣いてしまいました。

ここ、視聴者に分かりやすくするために
わざとロックオンの姿をガラスに映しています。
本来は何も無い(ティエリアの脳内の映像を具現化した)のか、
ティエリアがロックオンの幻影を本当に見ているのかは、
定かでないです。
でも、ハッと振り返ったティエリアが
ロックオンの姿を見ているような絵だと
(ガラスには映さないで、
何もなかったティエリアの背後にロックオンの姿を置く)
視聴者が、これがロックオンの亡霊だと
勘違いしたかもしれないので
ガラスだけにロックオンの姿が出るようにしたのは
上手いなぁと、思いました。

ここに限らず、今回は凄く演出が凝っています。
ケレン味たっぷりっていうか、比喩が効いているというか。
アニメの流れを決める絵コンテの段階で
相当に打ち合わせをしたのかなぁと感じられます。

そして、この映像におけるロックオンは手袋をしていません。
私はどこかで、
ロックオンは日常生活でも極力手袋をしていたと読んだのですが
彼の素の手が出されたということは、
死によって今の彼が戦いから解放されている象徴なのかなと思いました。
また、このロックオンは眼帯もしていないので
もしかしたら、そうであってほしいというティエリアの望みが
具現化した映像なのかもしれません。
ロックオンの眼帯は、物凄く印象深いとはいえ、
実際に彼が目を傷めていたのは最後だけですし
(↑ティエリアが目の当たりにしていた期間が実質的に少ない)
自分が大事に思い出す記憶の中だけでもせめて
ロックオンは両目が無事な姿でいてほしい……という思いが
ティエリアの中であったかもしれないのは、
いたって自然なことだと思えますので。

この回想を経たティエリアが、迷いを捨てて、
再び心の強さを取り戻し、改めて戦う決意したシーンでは
また泣いてしまいました。
刹那とアレルヤは、“戦う理由”が分かりやすく描かれてましたので、
同時に“戦う意思”も明確に示されていましたが、
今回でティエリアにも、とうとうそれがはっきりと記されました。
アバンでリジェネに色々と言われている最中、
動揺からつい銃を水たまりに落としてしまい、
ティエリアの歪んだ顔が映り込みますが、
このように悩む描写を経た上での決意シーンなので、
ティエリアの決意の強さ(迷いを吹っ切った)が、よく分かります。
ここで、ティエリアがリジェネに対して
最初から最後まで強気でいられたなら、
逆にティエリアの張りつめた心の脆さが後で描かれるような気がしますので、
早い段階で(しょっぱな/笑)、こうして迷うシーンが挿入されて、
私はホッとしています。
ティエリアはイノベイターですが、心が“人間”になれてますから、
これから先、また決意がぶれたり悩んだりするかもしれません。
でも、その度に決意し直すのも良いと思います。
これも人間であるが故に持つ弱さのはずですから。
そして、何度悩んだところで最終的には元の決意に戻ってくる強さを
私はティエリアから感じています。

ティエリアの成長は、伊達じゃないんですね。
四年前から、他のマイスター達が行方不明になっている中で、
ティエリアがCB再建の為に一人で頑張ってきた過去は
彼の根底にちゃんと息吹いているんですね。
リジェネとの会話で、ティエリアの心には一時的に霧が掛かりましたが、
ロックオンとの過去にそれを吹き飛ばしてもらえたお陰で、
ティエリアの心が再び晴れたようだと思いました。

とにかくとにかく泣きました。
ロックオンがティエリアに優しかったのも改めて実感しましたし、
そういう過去をティエリアが大事にしているのも分かって
なんかもう、言葉にならないぐらい感動しました。
ティエリアが回想の最後に呼ぶ「ロックオン……」も、
情感たっぷりで、本当に素敵でした。
彼を呼ぶあの声だけで泣ける……!
もうもう、ロックオンもティエリアも大好きです。
このキャラ達を愛せる自分で、本当に良かった(笑)。
雑誌のバレから、
ティエリアとロックオン(ニール・ライル両方)については、
来週のアリー戦をもって深く書かれるらしいと推測できていたので、
今回の放送前は、ティエリアの女装にばかり気を取られていた分、
不意打ちというか、予想外の嬉しいサプライズだったので
余計に嬉しいです。
リアルタイムで第一期にハマれなかった分、
この第二期では、ロックオン(ニール)とティエリアの言動に
一喜一憂できる機会はもう無いと覚悟していました。
今回は、別に二人が喋ったわけではないですけど
それに近いものを感じられました。
嬉しいです。本当に嬉しい。



経済界のパーティーのダンス後、
リボンズにずっと煽られていたティエリアが
ロックオンを侮辱された途端にたがが外れて激昂するシーンでも、
私は目が潤みました。
リボンズが、最後の戦いにおいてロックオンが私怨に走った点を
愚かだと指摘していました。
でもティエリアは、
矛盾に苦しみながらも復讐を果たさなければ
少しも前に進めなかったロックオンを、認めているんですね。
第一期でのティエリアは、ロックオンの言動や生きざまを通して、
割り切ることのできない弱さを持ってしまうのも人間である証だと
学んだようでしたので
このシーンではそれが強調されたように思えて、嬉しかったです。
ティエリアは、人間を理解すると同時に認めています(否定してない)。
認めているというのは、
つまり「それで良い」と思っていることになります。
心の弱さを認められるようになったティエリアは、
彼自身もその弱さを抱え込むようになりましたが、
その分、また人間になったんですね。
第一期の序盤のティエリアは、本当に
ヴェーダ教に入信した機械人形みたいな物言いばかりだったのに
こんなにも人間臭い言動を見せてくれるなんて、
いちファンとしては感慨深かったです。
昔のティエリアなら、
ティエリア自身を含め、誰をリボンズに侮辱されようとも
怒らなかったと思います。
きっと、自分がガンダムマイスターとして侮辱されなければ、
誰に何を言われようと平気だったんじゃないでしょうか。
今は全然違っていて、
ティエリアは、自分が何を言われても平気な分、
(↑ガンダムマイスターとして不適格と言われても、
そうかもしれないと苦笑したり、
そんなことはないと平然と否定したりして
心に余裕をもって受け流せる気がします)
大事にしている人を見下げられると、頭に血が上ってしまうようで。
今回はたまたま(わざと?)ロックオンでしたが、
もしリボンズに挙げられたのが
刹那やアレルヤ、他のCBメンバーだったとしても
ティエリアは本気で怒ったと思います。

上記で、「わざと?」と書いたのは、
リボンズの台詞から察するに、彼は
ティエリアにとってロックオンは強みであり弱点であると察していて、
今回に限らずこの先も、
ティエリアを動揺させる為にこの手を使うんだろうなと思えたからです。
弱味になるほどティエリアがロックオンを大事にしているのは、
これまで散々書いてきましたように、私は嬉しいのですが、
「この先、ティエリアは大丈夫なんだろうか」と不安にもなります。
贅沢な話かもしれませんけど、
危機によって二人の絆の深さが描かれるのが幸せに思える一方で、怖いです。
既にロックオンの死が起こってしまった以上、
二人の関係のみで語れば、最良の最終回を迎えることはまず無理なので、
あまり期待をし過ぎてもいけないとは分かっているのですが、
その中でもせめて、悲惨なものになりませんようにと
願わずにはいられません。



さて、ティエリア自身についても今回は情報が出ました。

・GN粒子を触媒とした感応能力
・↑それを使ってのヴェーダとの直接リンク
・遺伝子操作とナノマシンによる老化抑制

こうして挙げていくだけで、ひーひー言いそうです。
ティエリア凄いよ。
外見が年を重ねないらしいのは、
この2期第1話での刹那の台詞にあった通りで、
理由もあった上で、上記のように確定しました。
老化抑制か……これからもティエリアは年を取っていかないんですね。
確かに、生物の老いは、心身の劣化と同義とも言えます。
でも人間の場合は、感情を含めると、そうは思えない場合もあります。
この先、幸せな最終回を迎えた後もCBメンバーが生存していたとして、
各々の生活の為、世界のあちこちに散っていた皆が
何年かして集まり、再会できた時に、
ティエリアは辛い思いをするはずです。
普通に年齢を重ねていって年相応の老いを得ている皆から
「何も変わってない」って言われたら、
ティエリアはきっと、老いない自分を淋しく思うはずです。
老化抑制って、生物学上では物凄く利点のはずなのに、
今のティエリアには欠点に感じられているのではないでしょうか。
そう思えるようになったことこそが、
ティエリアが精神面で人間になっている証でもあると
私は思っています。
第1話であった刹那の対峙で
ティエリアは彼と共にフッと笑ってましたが、
上記のように再会したら、二人とも複雑な心境のせいで
笑うなんてできないと思います。
または、そういう感情を既に克服した上で、
(全てを受けとめた上で)
同じように笑えるようになれるのかもしれません。
どちらにせよ、第1話での二人の笑みは、
久し振りに会えたという安堵から来るものなので、
意味合いで言及すると、種類が違ってくるのですけれども。

OPで出てくるカプセルにも、そのうち説明があるといいなぁ。
想像はついてますが、確定情報がほしいです。
そういえば、EDを臭わせる鏡が出てきましたね。
今回のティエリアは女装姿でしたので
ニュアンスそのものが違いますが、
あれがどういう意味なのか、とても気になります。
ティエリアが自分の意思でイノベイターと決別して……とは
第2話で最初に見た時から想像できているんですが、
背後に他のイノベイターを従えている理由が分かりません。
単純にリボンズから彼らが離反したのかもしれませんが、
違う、大きな理由が潜んでいるようで、
私は裏読みばかりを繰り返してしまいます。



それにしても、女装ティエリアは素晴らしいですね!
生足にガーター、しかも銃付きという設定には萌えました。
銃をさっと引き抜くシーンは、つい何度も見てしまいました(笑)。
相変わらず、ティエリアの性別について表立った説明はなかったですが
今回は完全に、女性体型&女性特有の仕種をしていました。
(後者は演技練習の賜物かもしれませんが)
外伝で新たに判明した話からあれこれと推測はできますけれど、
それはあくまで私が勝手に思っていることである上に、
まだ分からない事があまりにも多過ぎます。
なので今回は、
ティエリアがGNおっぱいとGNお尻を装備して
完璧な変装をしたんだと、とりあえず思う事にしました(笑)。
ティエリアの欠点は、感情が顔に出やすいことですね。
考え事をしている最中の目つきが鋭過ぎます!!!!
元が美人なだけに、物凄く怖いです。
あれじゃ、勘の鋭い客には「ただ者じゃない」ってバレちゃいますよ。
ただでさえ、美人ってことで客の注目を多々浴びていたんですから……。

女性の声のティエリアを演じられたのは
マリナ姫を担当されている声優さんでしょうか。
「あ、神谷浩子さんじゃない(笑)」と分かって
声を聞いた瞬間にホッとしました。
いや、もしかしたら神谷浩史さんが男の声で
そのまま他の客と会話する可能性も考えていたので
(考え事のモノローグや、リボンズとの遠慮のない会話では
神谷氏が男の声でそのまま演じてらっしゃいました)
女性声優さんを使って女声が表現なされた時は
「おお」と思いました。
当日夜のソレスタラジオにて
入野自由さん(沙慈役)達がおっしゃってましたが、
この女性の声は、神谷さんが台詞をおっしゃったのを元にして、
その声優さんがアフレコをなさったそうですね。
なので、神谷さん抜きで声が当てられるよりも
口調がティエリアに近くなったことで
違和感のないできあがりになっているのかもしれません。
(私は、その女性の声について、
ティエリアらしいか否かに興味が無かったというか
もし差があったとしても、多分気付いてなかったはずなので、
そこには注目してませんでした)

そうそう、ソレスタラジオでは
神谷さんの声だと「面白くなっちゃうから止めた」らしいと
判明しました。
確かに、ドラマCDでの「ごきげんよう」ティエリアさんには
計り知れない破壊力がありましたからね……。
あれを本当に聞いたら爆笑してしまって
その後を見るどころではなかったはずです。

(4/23追記)
発売されたDVD3巻のオーディオコメンタリーによると、
ドレスティエリアの声は、田中さんだそうです。
下のお名前は出されてませんでしたが、
おそらく田中晶子さんではないかと思います。
(ハーキュリーの妻・ホリー役の方)


女装の提案がスメラギさんでも、
ドレスのデザインからいって、手配は王留美がしたみたいですね。
首から胸元に掛けての布は要らない気がします。
あそこまで見せてるんだから、
もう胸元をババンと見せちゃえ!と思いました(笑)。

その王留美に、リジェネが情報をわざと流すように頼んでました。
今のところはリジェネの勝手な行動をリボンズが許しているようですが、
リジェネの考えがもしぶれたら、面白いことになりそうです。
Bパートラストのリジェネの呟きが
これから先に出てくる問題や出来事を暗に示しているようで、
非常に興味深かったです。
リジェネ自身は、紛争根絶に固執していたイオリアや、
彼の計画を勝手に歪めているかもしれないリボンズを
どう思っているんでしょうか。
そして、リボンズが暴走しているともし判明した際、
リジェネはどうするのか、とても気になります。
あくまで想像の上での疑問なので、
行なったところで意味のないことなんですが
こういう無駄な推測も
放送中にできる楽しみの一つだと割り切っているので
遊び気分であれこれと考えてしまいます(笑)。
今は余裕を持ってリジェネの行動を許していたリボンズが、
歯ぎしりをしたり焦ったりするところを見てみたいです。



そのリボンズ。
今回は、彼に“様”という敬称を付けたくなりました。
上記の、リジェネに対して余裕しゃくしゃくな場面は勿論のこと、
何段ものフリルタイにスーツ、王子パンツに白タイツっていう
どこの国の王子様?って聞きたくなるようなバリバリの中世スタイルに、
ティエリアとの社交ダンスシーン、ティエリアを煽るシーン……と、
数々の場面で、彼は素晴らし過ぎました(笑)。
リボンズ様そのものも大変見応えがありましたが、
彼のする事なす事がティエリアをより映えさせていて、
ティエリアファンとしても、今回はうはうはでした。
ヴェーダのアクセス権でティエリアを動揺させた場面は、
ティエリアが転びそうになったのを助けるシーンも合わせて、
とてもとても萌えました!
あそこは、二人の身体の動きも相まって、躍動感あるシーンでした。



リヴァイブのアロウズ入隊、そしてヒリング・ケアの初登場と、
他のイノベイターも続々と話に絡むようになっているので、
CB贔屓の私は、怖い反面、
話がもっと面白くなっていきそうな期待で、もうドキドキです。
特にリヴァイヴのガデッサでしたっけ。かなり強そうですよね。
今回、イアンさんがガンダム支援機(オーライザー)を挙げてましたが
数の上で圧倒的に不利な状況に置かれているCBが、
そのぐらいの変化でアロウズと対等になれるはずがありません。
今後の戦闘が、とても不安です。
イアンさんは「現存するどのガンダムをも凌駕する」と言ってましたけど
彼はガデッサの存在を知りません……よね。

少し話を戻して、リジェネについても記しておきます。
上でも書きましたように、今回は演出(見せ方)が凝っています。
中でも、ティエリアの回想(ロックオンが出てくる直前)で
リジェネが月を背負うシーンが出てきた時には、思わず唸ってしまいました。
月=ヴェーダと考え、リジェネがリボンズと共にいることを踏まえると、
リジェネがティエリアの過ちを指摘し、
自分達の仲間にならないかと誘ってきているのが
更に意味深長に思えましたので。
リジェネ(リボンズ)がイオリアの遺志を継いでいるのも、
今のティエリアがイオリアの遺志に反しているのも、
そこで暗に示されているようじゃないですか。
とはいえ、トランザムシステムっていうチートが存在していた事や、
アレハンドロがコールドスリープ中のイオリアを撃った時に出てきた
イオリアの言葉から察するに、
本当は、彼の遺志を正しく継いでいるのはティエリアであって
リボンズが間違ってるはずなんですけど……。



その、アバンなどで判明したイオリア計画についてです。

【イオリア計画】
第一段階:CBによる武力介入を発端とする世界の統合
第二段階:アロウズによる人類意志(人類意思?)の統一
第三段階:人類を外宇宙へ進出させて、来るべき対話に備える

当初のイオリアは本当にあのような計画を立てたものの、
次第に紛争根絶に固執するようになったせいで、
彼は計画そのものを死ぬ前に変えたんじゃないでしょうか。
当初は、リボンズがティエリアに言った通り、
第一段階の終了でもって、CBは滅ぶはずでした。
でも、それじゃいけないと考え方を改めたイオリアは、
密かにトランザムシステムを作らせ、
伏せていた可能性もあったんじゃないかと……。
リボンズはそれを知っていながら
──いえ、寧ろ、それを知っていたからこそ、
戦争根絶にばかり目を向けられると
自分達イノベイターの存在意義が失われてしまうので、
敢えてイオリアの昔の計画の遂行を計ったんじゃないかとも
思いました。
あぁ……勿論、これはただの推測なので、
全然違ってる可能性でもありますが(笑)
こうして情報を小出しにされると、あれこれ推測できますので
楽しいです!
後でこういうのを見返して、
「全然違うじゃん!」と笑えるようになるのも
将来の楽しみの一つかと。

それにしても、最後の第三段階が気になります。
これって、監督の水島氏が最初に提案した
ガンダム対宇宙人じゃないですか(笑)。
第一期が好評だったから、
こういう形ながら、その案を入れられるようになったんでしょうか。



王留美は、やっぱり何を考えているのか分かりません。
CBとリボンズ(イノベイター)のどっち付かずで、
世界を変革する為に混乱を起こさせているのは
相変わらずでしたが。
彼女の問題もいつかは明るみになるんでしょうが
そろそろ、その欠片ぐらいは見たいなと思っています。
でも、この話の流れでいくと、
他にも昇華しなければならないエピソードが多々あるので
(対アリー戦の幕開け、ニールの死の状況を知るライル、
ガデッサやコーラや新しい機体を貰ったルイスのお披露目、
CBの宇宙への帰還、オーライザーのお披露目……等々)
留美は今まで通り、
短いシーンでの登場+思わせ振りな発言を放つのが
当分の間は続くのかもしれません。



そうそう、カティ大佐がソーマの死に疑問を持ってるっぽいのが
描かれていました。
カティがセルゲイに直に尋ねる機会はないかもしれませんが、
もしかすると、彼が彼女にその推測が正しいと示すシーンが
この先あるかもしれません。
それと、多分、マリーは
ソーマとしてオーライザーに乗るようになると思うのですが、
敵部隊の指揮官がカティだと彼女が知って
動揺する場面もあるのかなと、想像しています。
もしくは、カティが戦いの最中にソーマの存在に気付いて、
死を持って彼女をアロウズから離したセルゲイの意図と、
それにもかかわらず別の形で戦場に戻ってしまった
彼女への哀れみを実感するエピソードでも、いいかな。



さて、今回はフェルトとマリーの初対峙が描かれ、
“家族”という大きなキーワードも出てきました。
フェルトってば、
ブリッジでラッセがスメラギさんとマリーについて話をしている時に、
キーボードを打っていた手をフッと止めてるんですよね。
その後、いけない事だと理解しつつも
マリーに向かって何も言わずにいられなかったフェルトの気持ちは、
よく分かります。
通路でマリーを待ち受けて、わざと辛い事実をぶつけたなんて、
よっぽどの事だったんですね。
また、あの言い方ですと、
まだマリーを受けとめきれていないフェルトが、
未消化の事実を敢えて口に出すことで
心にある苛々を解消したいっていう本能的な行動に出たのだと
分かりやすく伝わってきます。
あの場面を見た時は、私もさすがに、
「うわ、言っちゃったよ」と
フェルトに対して顔を顰めちゃいました。
でも、フェルトとマリーの軋轢をここで終わらせ、
フェルトの詫びと、二人がの和解エピソードを同じ回で済ませたのには、
この一件をあまり大事(おおごと)にしたくない&
フェルトを視聴者に悪く思わせたくないという制作者側の意図を感じました。

また、フェルトがマリーへの詫びで終わらせず、
アレルヤに言われた「僕たちは家族なんだから」っていう台詞を
ちゃんと自分のものにしてから
マリーに「私の家族ですから」って言えたのには、胸が熱くなりました。
多分、マリーもフェルトの家族になりつつありますよね。
ミレイナやスメラギさんを含めたこの女性陣は、
それぞれの年齢も立場も違うけれど、
素敵な姉妹になれると思います。
ここにクリスティナがいたらなぁ……とも思ってしまいますが。
それと、ふと思ったんですが
アレルヤやフェルトが言った“家族”の中に
ライルはまだ含まれてない気がします。
彼自身も“家族”に入りたいとは望んでないでしょう。
でもでも将来、フェルトがライルに
「あなたも私の家族なんだから」なんて言ったら、どうしましょう。
泣ける……ヽ(;`ω´)ノ

ミレイナの「つかぬ事を伺うです」には
やった!きた!と思いました。嬉しかったです。
二人の頬染めもそうですが、
乙女の勘が当たったことを喜ぶミレイナの前のドアが
サッと横から閉まるのが、もう可笑しくて可笑しくて。
ここ、場面転換(次のシーンで真面目に語っているライルとの線引き)と、
お笑いや劇で使われる幕引きも兼ねてるんですが、
もしかしたら、ミレイナの無邪気さを見ていられなくなった誰かが、
大慌てであのドアを横から閉めた……と思うと、
更に笑ってしまいます。
今回は、重くて難しい内容がみっちりと詰まっているので、
かわいいミレイナに和みました。
言われた側のアレルヤとマリーの反応が
「違います」と否定した刹那とマリナとの対比になってるのも
興味深かったです。
それにしても、ミレイナはそういうお年頃なんでしょうが
他人の恋愛に興味津々なんですね。
これは、ミレイナが
CBという限られた人間しかいない組織で育ったせいも
深く関係しているんでしょうが、
自分が誰かを好きになることより、
他人のそれを見たり、あれこれと想像したりするのが
楽しくてたまらないといった感じです。
そう、ミレイナには
まるでドラマや映画、小説を見る気分で
自分の近しい人の恋愛に触れて楽しんでいるように思えます。
果たして、最終回までに
ミレイナ自身が恋愛するエピソードが入るのかどうか──
その時のイアンの反応も含めて、これからが楽しみです。



和むと言えば、コーラサワー!!!!!!!!!
実を言えば、ファーストシーズンでは
あまり好きなキャラクターではありませんでした。
彼の馬鹿さ加減が鼻についたというか、
わざとああいうお気楽ご気楽系に描かれているとは分かってたんですが
彼の煩ささを苦手に思ってしまって、
私の好みじゃないなぁと思っていました。

でも今回は、コーラがカッコ良く見えました!
好きな女性を守りたい、傍にいたい
──その一心でカティを追いかけてくるなんて、最高です(笑)。
なんていうロマンスwwwww
アヘッドから降りてくる時の
「大佐ァ! 来ちゃいました!」には、爆笑しました。
その後のカティとの会話にも、
他のシーンが殺伐としているからか、とても和みました。
特に、「不死身のコーラサワー」云々の後、
カティに怒られながら馬鹿笑いをしている彼には
道化師キャラとしての清々しさも感じました。
ちょっと……惚れたかも(笑)。
ここ、魚眼レンズを使って撮られたかのような
不自然な絵になっているので、面白かったです。
ファーストシーズンの時に「煩い」と感じた
コーラの戦いに対する屈託の無さが、
このシーンでは、救いにも思えました。
うん、大好きです。
イナクトのガンプラを買っちゃいたいぐらいに。



現状を説明するシーンも、短いながらありました。
何も出来ずに打ちひしがれ、子供に慰められているマリナについては、
哀れとしか言いようがありません。
でも、ここが彼女のどん底だと思うので、
残りの回数で、平和に向かって力強く歩いていくのかなと
期待を持っています。
刹那も中東の現状をようやく知っていましたが、
マリナと違い、淡々としていました。
もしかしたら、彼の中には、
アザディスタンのあの惨状や、非道と言えるアロウズのやり口を
これまで散々見聞きしてきたせいで
とうとうこうなったかという諦めがあったのかもしれません。

スメラギさんが語る世界の現状は……
私たちが生きるこの世界を表わしてもいるようで、私には耳が痛かったです。
「誰も困らないから、酷い政策でも世論は受け入れる」は
かりそめの平和で満足して生きる人の意見です。
そして、自身が弱者の立場だった過去を持ち、
そのような人を多く見てきた刹那が発する否定の台詞には
とても重みがあります。
これは、第一期での彼の苦しみや絶望があってこそ
効果的に活きる台詞なので、
それを知っている視聴者とそうでない視聴者とでは
その重みを受け取れるか否かで差が出ます。



さて、沙慈とルイス。
二人はまだ直接再会できてないものの、
間にいる刹那がルイスと接触できたことで、
間接的に繋がりができたのは、悲しい事ながらも嬉しかったです。
特に、刹那が嘘を含んだ言葉で沙慈の近況を語るシーンは、
すっかり大人びたルイスの言動とも相まって、
見ていてせつなかったです。
だって……確か、刹那とルイスが最後に会ったのって、
ルイスの母親がスペインに帰っちゃった直後の
パーティー(笑)以来ですよね。
あの時のルイスは、刹那に
「バーカバーカ、死んじゃえ!」とか言ってたのに……(笑)。
そのルイスが、刹那の名前をちゃんと覚えていて、
失礼のないように刹那と普通に接しているのを見て
私はしんみりとしてしまいました。
聞き辛そうに……でも、どうしても聞かずにはいられなくて、
沙慈について尋ねているのが、また淋しかったです。
そして指輪!!!!!
ちゃんとはめてるんですね。
義手なのは悲しいけど、それはもうどうしようもないので、
指輪をはめる気になったルイスの心情の変化を、素直に買います。
あの、話題が沙慈の件になった途端、
懐かしさと、指輪をちょっともてあまし気味になったせいで
(自分も宇宙にいるけれど、
沙慈と約束した形でない現状にある事へのすまなさがある)
指輪をぐりぐりと弄っているのは、
年相応と言える、本来のルイスを感じられました。
せっかく、かわいいドレス姿を初披露したのに
ティエリアの女装に完全に食われていて
勿体ない事になっていたので、
こういうエピソードで存在感を出せていたのは、
いち視聴者としてホッとしました。

恋人として幸せに描かれているアレルヤとマリーの一方で、
すれ違いが強調されているこの二人ですが
赤ハロさんに「淋シイノ、沙慈」と尋ねられ、
沙慈が「そうだよ」と答えるシーンは、胸にきました。
その辛い心境を嫌でも察せられたので、せつなかったです。
沙慈がちょっと苦笑いをして答えているのがもう……!
でもでも、沙慈が赤ハロさんとすっかり仲良しになってるらしいのは、
嬉しかったです。
まだ、沙慈と赤ハロさんのやり取りを見ていると、
かつてのロックオン(ニール)とハロさんを思い出します。
ライルとハロさんより、今回の沙慈と赤ハロさんの方に、
それを強く感じています。

ルイスが突然襲われた頭痛は、
ティエリアを煽り中だったリボンズが
ニヤッとほくそ笑む絵が挿入されているのも相まって、
彼のせいで起こされたようにしか思えませんでした。
作中で初めてルイスが発作に襲われたのは、
第1話で、まだ刹那が乗っていたエクシアを彼女が見た時で、
それは本能的なものだったみたいですが
(酷いショックを受けると発作が起きる)
今回の発作は、頭痛ということも含めて
種類が全く違いました。
あの場をビリーが訪れたのは偶然とはいえ、
リボンズはルイスを通して
刹那と会話をしている彼女の現状を知っているはずなので、
(↑ルイスとリボンズが繋がっているのは、第1話で確定済み)
ティエリアとの会話も潮時だと思った彼が、
わざと彼女に頭痛を起こさせて
場を撹乱しようとしたのかなと、思えました。



それにしても、珍しいという理由で
刹那が一般人に名前を覚えられてしまうのは、
隠密行動を強いられるCBとしてはまずいですよね。
以前のルイスの言動を思えば、
彼女に刹那の名前が覚えられていたことは喜ばしいんですけど、
それが間抜けに思えて、ちょっと笑ってしまいました。

刹那は、あの制服+制帽姿がとってもかわいかったです。
凛々しくて、似合ってました。
ルイスと会う直前に見ていた携帯端末のモニターに、
ティエリアの名前(英語表記)がしっかりと記されていたので、
「おいおい、偽名にしないで大丈夫?」と
思わず笑ってしまいました。

画面には屋敷内の地図が出ていて、
ティエリアの現在位置が名前付きで示されていました。



ビリーは……刹那との対峙を描く為に
あの面々にわざわざ付け足されたんでしょうが、
刹那の正体に気付くまでは、「何やってんだ」って感じでした。
ミスター・ブシドーとの対面はまだまだ先なんでしょうか。
そしてビリーは、ミスター・ブシドーの正体を知ってるのかな。



そして、最後にサーシェスが出てきました!!!!
「ところがギッチョン」には、いつも笑ってしまいます……。

刹那にティエリア、ライル、ルイス、沙慈、ネーナと、
多々の登場人物の恨みを買っている彼の
ようやくの出番ですけれども、
次週は前哨戦の前哨戦というか、
今後の展開の為の前振りといった
お遊び程度の戦闘で終わると思います。
敵があのサーシェスだと判明したことで
ティエリアはまた激昂しますよね。
目に涙を浮かべながら、
ガンプラHGセラヴィーにあった台詞
「仇討ちをさせてもらう!」を
言いそうです。

予告で、刹那の言葉に動揺しているらしいライルも描かれてました。
きっとライルは、ティエリアや彼の言動から
兄・ニールの死の真相を聞くんでしょうね。
その時のライルの反応が、今から気になります。
そしてそして、どうかライルと二ールの過去話がありますように!!!
小説で二人の関係がちょろっと判明してますが、
あれだけじゃ、とても物足りないです。



────

今回の感想は以上です。
ロックオンとティエリア好きの私には、幸せな回でした!
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

次回放送日の11/30は、私の誕生日なので、
何もしないで家にいる予定でおります。
それこそ、ケーキ食べながら見ようかな(笑)。





────
感想は以上です。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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次回第9話「拭えぬ過去」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2008-11-30
ケーキを食べる余裕なんか、全く無かったです(笑)。

宜しければ、合わせてどうぞ。


2008-11-24 13:32  nice!(0)  コメント(0) 
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