SSブログ

感想@アニメ「おおきく振りかぶって」第5話:手を抜くな*ネタバレあり [おお振り:アニメ感想]

4/12よりTBS深夜に放送されています
アニメ「おおきく振りかぶって」(以下、おお振り)の感想です。
今回は第五話「手を抜くな」です。

私は原作派で、本誌アフタヌーンも購読しています。
単行本の先の話を出す可能性がありますので
ネタバレを嫌う方はご遠慮下さい。

アニメの感想は、カテゴリとしてまとめます。
http://blog.so-net.ne.jp/himezakura/archive/c5379946

原作漫画アフタヌーン掲載分感想はこちら*ネタバレ注意
http://blog.so-net.ne.jp/himezakura/archive/c338259

単行本の感想はこちら*ネタバレ注意
http://blog.so-net.ne.jp/himezakura/archive/c5381037

────

今回の注目点は、
・必死な叶の崩れっぷり(疲れが出ている)
・三星のぐだぐだ
・三橋に対する阿部の推測。

前回に続き今回も、野球ばかりです。
野球アニメ(漫画)なので、
野球のシーンが多いのは当然なんですが
パッと見、同じような事を延々やっているように思えて、
実はしっかりと話が進んでいる回だと思います。
それが顕著に出ているのが、叶くんかと。

まずは冒頭。
前回のあらすじに掛かる形で、
三橋と叶の投球シーンが交互に出てきます。
ミットに収まる「バシッ!」って音が
とても小気味良いです。
それに、叶も三橋もカッコイイ!
色々あったけれど、二人は良い投手なんだなってことが
しっかりと伝わってきます。

三橋が最初にバッターボックスに入る時の
「……がいします」が、非常に彼らしいと思いました。
気が重いから、語尾が曖昧になるんじゃなく、
言葉の最初が詰まって、声として出てこないんだよなーって。

その後の、織田の回想シーンは……!
す、すみませんが、私はいわゆる腐女子なので、
裸の叶と織田に萌えました。ときめきました。
叶の鼻歌再現も引っ括めて、ありがとうって感じです。
織田の、腰にひっかけたタオルがいいわー(笑)。
↑そこから、にょきっと太腿が出てるのが良いです。

三橋のバットの振り方は、
いかにもダメダメって感じがしました。
腰がすわってないっていうか、
身体全体がふらついてるっていうか。
でも、角材トレーニングの成果が、今後、
アニメでも出てくるはずなので
その時に期待します。

モモカンがベルトに引っ掛けた指が動いてるのは、
「おお」と思いました。
苛つきというより、思案してたんでしょうかね。
アニメならではの描写なので、見られて嬉しかったです。
でも、攻撃が駄目な状態なのに、モモカンは
考えるのが楽しくて仕方がないって顔をしてます。

そしてそして!
三橋が本当に鼻歌をうたってるー!!!!!
ムッフッフーン♪じゃなかったですけど(笑)。
いえ、むしろ、
これが正しいムッフッフーン♪なのか……!

ほとんど歌になってないような、
でも確実に鼻歌だって分かる程度のそれだったので
ちょっとびっくり(良い意味で)しました。
三橋が明らかに(もっとはっきりと)鼻歌をうたうんじゃ
変だと思うので、
ここのさじ加減は上手いなーって感動しました。
三橋ですよ、まさしく!
この歌い方を決められたのはどなたなのか分かりませんが、
監督さんや音響さんや声優さんを尊敬します。
凄いって思いました。感服しました。

ここは、原作通り、
パタリロのタマネギ顔でかわいいですよね。
阿部に怒られたあともかわいい。

しかし……阿部はウザいですね!(笑)。
田島や泉が「ウザー」って阿部に対して思うのも
無理はないです。
でも、ここが、彼の良いところなんですよね。
阿部は、ただでさえ台詞が多いし、
彼の目線で物語が進む時はモノローグも入るので、
口からの声も心の声も、いっぱいです。
ゲンミツに喋り過ぎ(笑)。
でも、喋らない阿部なんて、きっと阿部じゃないと思うので
これでいいんでしょうが。

アニメオリジナル描写の「グローブ忘れた!」に
思わず吹き出しそうになりました。
完全に、油断を突かれました。
初回から幾つかは、漫画をできるだけ忠実に再現してましたが
少し余裕が出てきたので、
先のモモカンの指や、今回の三橋のドジ振りを
入れてきたんでしょうか。
あんまりやり過ぎると、逆にウザく思ってしまいそうですが
これぐらいなら寧ろ嬉しいです。
特に、やはりモモカンの指はいいなー。
顔や台詞よりも、
彼女の心理状態がよく表われていると思います。

素振りをする叶をぼんやりと見てる三橋の顔がまた……。
阿部のモノローグと被ってるのもあって
とても印象的に思えました。
今回は、原作では描かれていなかった部分が
かなり補足されているような気がします。
勉強になるなー。

三橋の、
「ナイス! ふぁ、ファースト!」の言い方にも、
わーって思いました。
本当に辿々しかったので。
いかに三橋が、こういうかけ声を言い慣れてないかが
よく出てますよね。
逆に、沖くんの応対にはゆとりが見られるので
これが、
普通の野球をしてきた者と、できなかった者との差なんだと
改めて思いました。

そして叶の舞……もとい、ジンクス行動。
何気ない仕種なので、気付かなきゃそれまでですけど、
改まって注目してみると、変な行動ですよね。
多分、三橋は未だに、これに気付いてないと思います。
でも、バッターボックスに戻る度にこれをやっていたら
目敏い審判から注意されるような気がしないでもないです。
バットを振る程度は何の問題もないですが、
スパイクの土をバットで落とす部分が。

こうやって阿部の顔を正面に見ながら、彼のモノローグを聞いていると、
キャッチャーは本当に打者をよく見るんだなって
今さらながらに気付きます。
高校野球はあんまりないように思えますが、
プロ野球中継をテレビで見ていると、
キャッチャーがこうやって打者を見てたりする場面を
見られる時があるので、
思わず「おお、阿部だ!」って思ったりもします。

「同じ所にシュートを投げる」時の説明は、
とても分かりやすかったです。
原作の説明が立体的になってました。

叶のヘッドスライディングに関しては、
もう無謀としか言い様がないです。
畠が文句を言ってますが、まさにその通りです。
尤も、その分、叶の必死さがよく伝わってきますが。

おお振りの原作でも出てきますけど、
同じ距離を移動するなら、
スライディングをするより、
普通に走り抜けた方が速いです。
(スライディングだと確実に速度が落ちますので)
でも、「一生懸命」や「ひたむき」を売りにしている
高校野球の世界では、
スライディングをすることで、
普通ならアウトなタイミングでも、セーフになったりします。
審判の誤審と言い切ることはできず、また、
悪例とも言えません。
これについては、「そういうもの」と
皆で割り切っている部分があります。

ただ、畠の言う通り、怪我に繋がる可能性も高いです。
特に投手は、
野手以上に気を付けなきゃいけない部分が多いので
ノースラ(スライディングしない)でいく場合が多いです。

ヘッドスライディングをするということは、
実際にセーフになるかアウトになるかという事よりも、
「何としても間に合いたい(セーフになりたい)」という気持ちが
昂った結果、
衝動的行動として出る場合が多いと思います。
高校野球の試合でも、よく、九回の攻撃で、
最後の打者が、アウトと分かっていながらも
ヘッドスライディングで一塁ベースに突っ込むシーンは
よく出てきます。
(逆に、プロ野球は滅多にないです。
無駄なことはしないという理屈が働いているので)

ヘッドスライディングは
一概に悪いとは言えないですし、
逆に勧めることもできないので、
時と場合による……というのが正解なんでしょうが、
この時の叶の場合は、明らかにする必要が無かったなと思います。
それが逆に、
勝ちたくてたまらない叶という人間を深く描写する点で、
非常に生きていると思います。
ここは原作でも「うまいなー」と思った部分なので、
アニメでもよく出ていて、嬉しかったです。
好きキャラが掘り下げて描かれていると、
やはり、見る甲斐があります。

・必死な叶の崩れっぷり(疲れが出ている)
・三星のぐだぐだ
ここは二つセットで書いていきます。

テンパってる叶くんが、沖くん相手にフォアボールを出すところです。
その前に、ファーストで畠と叶が言い合ってます。
なんか、言い合いの興奮が抜けないまま投球に入っちゃってるので
周囲が全く見えてないような気がします。
それに気付いてないらしい畠が
非常にじれったいです!
キャッチャーだったらもっとちゃんとしなさい!って
怒鳴りたい感じ。
でも、畠も当事者だったからこそ(叶の言い合いの相手)
叶と同じように、周りが見えなかったんでしょうか。
逆に、それを諌めただけの織田には
特に叶の心境がよく分かったんでしょうか。

沖が、あまり優れたバッターでない分、
彼を四球で出塁させたのは勿体ないです。
叶も、スライディングの影響で、肩で息をし出しているしなー。

阿部の打席になった途端、音楽が変わって、
ちょっと笑っちゃいました(笑)。
なんか、FE(ゲーム)を思い出しましたよ!
このゲームはS・RPGなんですが
敵の数が極端に減って、味方の制圧が間近になると、
こんなような明るい、意気揚々とした音楽に変わるんです。

阿部はアウトになってましたが、
キャッチャーとしては身体が軽い分、足が速い気がします。
そして、挨拶が元気な田島! いいねいいね!
狙った所に打てるのは、彼の強みですねー。
ベンチで感心してる水谷がかわいい。

花井の二打席目。頭がちゃんと回ってますね。
田島は足が速いなー!
「飛距離はどうだ」の後の「充分だぜ」は、
田島で合ってるんでしょうか。
ここ、原作でも誰が言ってるのかよく分からなかったんですが。
(田島か、三塁コーチャーか)
多分、田島ですよね。
ホーム踏んだ後も、身体が軽いですよ、田島は。
凄いジャンプ力だ。

織田がタイムを取って、内野に集合を掛けた時なんですが、
叶はすっかり気持ちが怒りモードに入ってるせいか、
敵が西浦だけでなく、チームメイトにもなってますよね。
まるで中等部時代の三橋のようで。
でも、「おまえのために悪役になった」なんて言われたら
ウザイし、重いなー。
「そんなの、オレを勝手に巻き込むな」って言いたくなります。
「そういう理由としてオレを使うな」とも。

でもこれで、三橋との仲もそうですが、
三星内の関係も良くなるのなら、
膿を出す作業として、
この言い合いはあって良かったのかもしれません。

声優さんが上手いなーと思ったのは、
叶の「おまえが三橋を馬鹿にしないでちゃんと〜」の
「馬鹿」の部分です。
ちょっと引っ掛けて言ってるのが、
いかにも「馬鹿にしてる」感じが出ていて
とても良かったと思います。
ここは叶がちょっと斜に構えて言っているので
それが上手く出てる気がします。
声の力は凄いなー。

そして、皆の頭をポンポンやる織田が
まるで保育園の保父さんみたいで笑えます。
(一人だけ背が高いので、余計に)

「ごめん」と謝る叶と、それを受ける畠の会話も
いいですね!
ここは、崩れかけた三星が
叶の発言をきっかけに立ち直るシーンでもあるので
見どころがありました。
畠が、頼りがいのあるキャッチャーにいきなり変身してるのも
注目ポイントでした。

そしてそして!
それをぼーっと見てる三橋が!
苛立ってる阿部も含めて、人間関係が面白いです。
ここの、尻餅をつく→「転けちゃった」の
三橋のアニメオリジナル動作は
要らないかもです。
狙ってる感が強く思えたので。

・三橋に対する阿部の推測。
自分にとって欲しい投手が、
相手チームを羨ましく見ている阿部の心境を察すると、
ちょっとせつなくなります。
それが「オレを選ばせてやるぜ」に変えられるんだから
阿部は強いですね!

千代ちゃんとアイちゃんの描写も、
こんなに入れなくてもいいかも……と思いました。
別に悪いシーンじゃないんですが、
千代ちゃんが話し掛けている口調をしているせいか
(相手がアイちゃんなので、一方的になってるのは当然なんですが)
ちょっとしつこく感じてしまいました。
アニメ一話につき、一回の登場ぐらいでいいかも。

レガース(足の防具)を付けながらの、阿部とモモカンの会話。
この二人は西浦の頭脳でもあるので、
試合中は、割と核になることを話すことが多いです。
最後の、阿部の背中をパシッと(バシッ?)叩く辺りは、
気のいいネーチャンと、それに振り回される弟って感じもします。

「オレを選ばせてやるぜ」の思いの後、
阿部が三橋に投げた球の重さを、
三橋は本当の意味では気付いてないんですよね。
尤も、気付く必要もないんですが。
(阿部が勝手に思ってるだけなので)

次回予告は……やはり千代ちゃんが内容を喋り過ぎ!
水谷のことも挙げちゃうだなんて、ちょっと!!
しかも「ドンマイ」とは。

今回の感想は以上です。

────

次回の注目点です。

・自分が三星に戻りたいと思っているのかが分からず、戸惑う三橋
・この試合でようやく登場する監督
・九分割に驚く織田
・「クソレフト〜ッッ」
・畠のホームラン
・ベンチに戻れない三橋

どこまで描かれるのかが分からないので
この辺で止めておきます。
こうして挙げていくと、次回は三星戦の肝とも言える重要な部分ですね!
特に、三橋がホームランを打たれてからの行動
(三橋自身と、他の部員ら)には、
ちょっとホロリとくる部分があるので楽しみです。
丁寧に描いてもらえるといいな。

ここまで読んで下さってありがとうございました。


2007-05-17 00:47  nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。