さくらもちモチ

感想@連続テレビ小説「なつぞら」第1週：なつよ、ここが十勝だ*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

2019年4月から放送が開始されました
NHK 連続テレビ小説「なつぞら」の感想です。
今回は第1週「なつよ、ここが十勝だ」について記します。
以下の記述にはネタバレがあります。

途中から見始めて最後まで視聴した「半分、青い。」、
最初から最後まで久し振りに完走した「まんぷく」に続き、
今期の朝ドラも見ることにしました。
広瀬すずさんは好きな女優さんなので、今後の登場が楽しみです。


最近はドラマもアニメも映画も、
なるべく前知識を入れないようにしています。
なので、OP曲がスピッツだと分かった時は、
草野マサムネさんの聞きなれた優しい声に和みつつ、
スピッツが起用されたことに意外性も感じられて、少し興奮しました。

また、語りは内村光良さんなんですね！
コント番組ですっかりNHKの人という印象です。
それに、確か去年の紅白歌合戦にて
この件をサプライズ発表したんでしたっけ。
「そういえば、そんなこともあったなぁ」と懐かしく思い出しました。



さて、戦災孤児となった主人公・奥原なつが、
亡き父の親友だという柴田剛男に連れられて
北海道の十勝にある牧場にやって来たところから
物語が始まりました。
東京では食うにも困る生活を送っていたせいで、
生きていくためには物乞いすら恥じず……という過去からか、
誰に対しても卑屈なほどやたらと恐縮し、感謝するなつ。
仕方がないこととはいえ、その過度な言動が鼻についてしまい、
この第1週の途中まで、私はなつに苦手感を持ちました。

なつを受け入れられるかもしれないとようやく感じられたのは、
小学校での出来事と、郵便の件です。
まず前者。
いじめに繋がりそうな会話が始まって、ひやひやしましたが、
とりあえず今は大丈夫なようで、ホッとしました。
変ないいがかりをつけてきた数人の男子生徒に対して
何も反論せずに、事実のみをちゃんと認めたなつ。
後で夕見子ちゃんから「なんで怒らないの」と
ぷりぷり怒られていましたが、
なつはそういう人間なんですね。
他人に嫌われることを全く恐れないから、
嘘をつかず、変に誤魔化すこともなく、
自分が分かっているだけの真実をはっきりと伝える……
ついでに、人生経験の深さの差も見せつけられた気がしました。
なつは、浮浪児として過酷な生活を強いられたからか、
無意識のうちに大人びた（かわいげのない）考え方に
なってしまったんでしょう。

そうしたなつを取り巻く、柴田一家について。
感情に流され、勢いでなつを連れてきたらしい剛男さんについては
ちょっと置いておいて、
私が感動したのは、富士子さんの母としての器の大きさです。
勿論、大前提として、
直接的な戦争の被害に遭っておらず、
食べ物にとりあえず困らない生活を送れているお陰で
心に余裕を持てていたということがあったでしょうが、
夫がいきなり連れてきたなつをちゃんと可愛がり、叱れるなんて、
なかなかできることではありません。
特に、郵便の件でなつに「いくらでも手紙を書きなさい」と
彼女が言い切ったシーンでは、
私も目頭が熱くなりそうでした。

また、夕見子ちゃんがとてもかわいいです。
大事にしていたお気に入りの服を貸すだなんて、
本当に嫌なことだったでしょう。
なつがいくら可哀相だからといって、
夕見子ちゃんには関係のないことです。
でも、なつの事情を知って自らその洋服を貸すと言い出し、
学校では彼女の面倒も見るだなんて、
夕見子ちゃん自身が優しいのは当然として、
彼女は富士子さんの影響を多大に受けているのかもしれないとも
想像しました。



癖のある物言いでマイペースを貫く泰樹さんは……
特に、なつに仕事を与えることで柴田家の中で居場所を作った件は、
さすがだと感心させられました。
ただ「可哀相」なだけでは、
今後も暫くは柴田家と共に暮らしていくなつにとっても、
その柴田家の人間にとっても、よくなかったに違いありません。
言動は厳しいですが、やっぱり、優しい富士子さんのお父さんです！



なつの実の兄妹の件は、どうなんでしょう。
ただでさえ幼い子供にはどうにもできないことが多い上に、
戦後の混乱期が舞台では、辛いことも多いでしょう。
なつが見上げる空が、明るい未来に続いているよう、願っています。


続きはこちら。
【感想@連続テレビ小説「なつぞら」第2週：なつよ、夢の扉を開け*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2019-04-13-3