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感想@映画「グランド・ブダペスト・ホテル」*ネタバレあり [映画・舞台]

映画「グランド・ブダペスト・ホテル」をDVDで観ましたので、感想を記します。

グランド・ブダペスト・ホテル [Blu-ray]

グランド・ブダペスト・ホテル [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray

以下の記述にはネタバレを含みます。



劇場公開時から凄く気になっていたこの作品。
ふと思い出してレンタル屋さんで探したところ、
DVDがありましたので、早速借りて見てみました。


ホテルの粋なコンシェルジュが殺人事件に巻き込まれて
……という最低限のあらすじは知っていたものの、
それ以上は敢えて調べないようにしていましたので、
色んな意味で意外だと感じました。

まず、作中に出てくるホテルの名前がタイトルということで、
このホテルでの時間が大半を占めるのかと思いきや、
その所有者たちの物語+所有権の移り変わりが主でしたので、
肩透かしを食らいました。
また、話のキーパーソンであるグスタブが、
私が想像していた渋いイケメンとは程遠いルックス+言動をしていて、
開始早々に「あれ? 私が思ってたのとかなり違う」と拍子抜けしました。
確かにグスタブは、頭の回転がとても速く、
どんな危機でも乗り切ってしまうスーパーマンでしたが、
それだけで、お金持ちのご婦人方がもうメロメロというようには思えませんでした。

また、物語が、銅像の前で小説を読もうとする少女
→その小説を書いた作家のモノローグ
→その作家に打ち明け話を始めるゼロ……と、二重三重の作りになっていて、
作品の主であるグスタブが登場するまで時間が掛かるのも、
ちょっと苛立ちました。
ただ、そのまま続けて鑑賞した二度目では、それほど気にならなかったので、
観る人によっては初見でも平気なのかもしれません

安定した生活から一転して幸運とトラブルに見舞われたグスタブは、
大変魅力的で、面白かったのですが、
やはり想像と違っていた点は大きく、
残念ながら最後まで作品に浸れませんでした。
ホテルそのものが良い感じである分、
もっと、ホテル内での出来事を多く入れてほしかったです。


それと、主要人物たちのその後にも驚かされました。
老婦人の全財産をグスタブが相続し、大団円でエンディング……かと思いきや、
そうでなかった点に、ミョーなリアリティを感じてしまいました。
冒頭で感じられたゼロの孤独感は、二度目に視聴した時に重く響いてきました。



先入観無しに観たらもっと楽しめたと思える反面、
最後まで観ても、そのこだわりを捨てられなかった点を踏まえると、
無条件で「面白い!」と言える作品ではないのかもしれません。
とはいえ、気楽に観られるコメディ映画ですので、
そういうのを探している時に選んでもいい(損はしない)作品だと思います。



2015-11-13 21:32  nice!(0) 

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