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感想@映画「桐島、部活やめるってよ」*ネタバレあり [映画・舞台]

映画「桐島、部活やめるってよ」をDVDで見ましたので
感想を記します。

桐島、部活やめるってよ (本編BD+特典DVD 2枚組) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: Blu-ray

以下の記述にはネタバレを含みます。
原作の小説は未読です。


————

私は高橋優くんのファンです。
公開前に、彼のライブで主題歌“陽はまた昇る”を聞いていて、
とても好きだったことから、
この映画についてもずっと気にしていました。
陽はまた昇る(初回限定盤)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2012/08/08
  • メディア: CD

でも残念ながら都合が合わず、
結局、劇場では見ることができませんでした。

で、この映画がどうも賛否両論な出来らしいとは
見聞きしていたものの、
とりあえず自分で見てみないと分からないということで、
今回、レンタル開始日にいそいそと借りてきたんですが
——私には駄目でした。



映画は勿論のこと、ドラマ、小説、漫画……といった創作は、
そこに登場する人物の人生の一部が切り取られています。
私は、せっかく見るのだから、
その“人生の一部”で何かが変わるところを楽しみたいんです。
でもこの映画は、最初と最後を比べてもあまり変わっていません。
タイトル“桐島、部活やめたってよ”を見聞きした時に、
「だからどうした」や「へーそうなんだ。で?」と思いましたが、
まさにこの感想が、映画を視聴した後の感想そのものでした。
桐島という学内の有名人が部活動を突然やめた
——彼と親しかった周囲の人が、それを知って勝手に慌てるだけの話です。
まぁ、そこに、本来は桐島との関係がなかったらしい
映画部の冴えない男子学生・前田涼也(神木隆之介さん)の話が
入ってくるので、
それだけというわけではなく、
また、作中でビミョーな変化(主に人間関係)も起こるのですが、
わざわざ映画で見るほどのことではないと私には思えたので、
最後には不満を覚えました。
物足りなかったです。

尤も、仲の良い同級生が一人、部活動を辞めた程度で何が変わるか
……と冷静に考えたら、
実際、そう大したことは起きないと言えますので
(その当事者にしてみれば大変なことでしょうが、
端から見れば、どうということもない)
その点ではリアルなんですけれども、
こういう話は本当のリアル(現実)で
既にいっぱい見ている/体験しているので、
わざわざ映画で見る必要は無いと思えたんです。
そのリアルさを楽しめる人は、
この映画を高く評価できると思います。



ただ、女子四人の仲良しグループのエピソードは
あまりにリアル過ぎて、笑っちゃいました。
終盤、沙奈(松岡茉優さん)の言動にキレた東原かすみ(橋本愛さん)が
思いあまって彼女を平手打ちするシーンは
いかにも創作っぽかったですが、
映画としては高揚感があったと思います。

この四人の中では、沙奈(松岡茉優さん)が一番面白かったです。
梨紗(山本美月さん)の一番の親友という立場に
そこそこ格好良い菊池宏樹(東出昌大さん)のカノジョという立場……と、
沙奈は、彼女自身でなく、
人間関係(誰と親しいか)に価値を高く感じ、
そうでない他人への優越感を持つタイプの人間なんですよね。
しかも、たとえば相手が政治家とか芸能人とかなら
「私、××と親友なんだ〜」と自慢に思うことは普通でしょうが、
大したことのない一般人が相手という世界の狭さが
彼女の駄目っぷりを表していて、面白かったです。
だからこそ、吹奏楽部の沢島亜矢(大後寿々花さん)に
菊池とのキスを見せつけることができたのは、
沙奈にはむちゃくちゃ気持ち良かったんだろうなと思えます。

このシーン↑の沢島は、可哀想でしたが、
その前にあった屋上での前田との会話が酷かったので、
あまり同情はできませんでした。
ただ、話の舞台が屋上から校舎裏に変わった時に、
沢島が前田に「屋上がいいんでしょ?」と言われた時は
「ざまみろ」とか思ったんですけれども、
その後、泣きそうになりながら必死に頼む沢島を見ていたら、
状況が分からないながらも彼女の気持ちを汲んだ前田に共感できました。
最初の屋上での沢島と前田の会話は、もう……
正論過ぎる前田に対し、沢島が苦し紛れに言い訳を放つのが
見ていてむかつきましたし、苛々しました。
おとなしい子なりの必死さは出ていたとは思いますが、
私には、その必死さが好感に繋がらなかったです。
可愛いとは思えませんでした。



それと、凄く気になったのが、
同じ事柄を違う人物の目線で何度も描く点です。
これをやっていたらきりがないですし、
わざわざ視点を切り替えて繰り返す必要性も無いと思います。
これがあるせいで、全体的にかったるいと感じました。

勿論、違う目線でわざわざ繰り返されている部分は
作中の中でも大事と言えばそうなんですが、
肝心の映像が大したことがないので
(分からなかったことが分かるんですが、
それが分からないままでも別にいいという感じ)
そうする意味が無いように思えました。
実際、それがなかったら、もっとテンポよく見られたと思います。



賛否両論の作品ということは、
この作品を絶賛していたり
大好き!と言ったりする方もいるわけですけれど、
私には合わなかったです。


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2013-02-18 23:14  nice!(1) 
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