さくらもちモチ

感想：ドラマ「不毛地帯」第10話 恋と野望*ネタバレあり　[テレビドラマ感想] [編集]

フジテレビのドラマ「不毛地帯」の感想です。
今回は第10話「恋と野望」です。

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前回の感想はこちら。
【第9話「哀しい女」】

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
【テレビドラマ感想一覧：2009年秋冬 放送開始作品】


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今回は、壱岐正の恋と仕事が描かれました。

まずは恋について。
前々回の「愛妻の死」で佳子さん、
前回の「哀しい女」で紅子さん、
そして今回の「恋と野望」で千里さん……と、
壱岐正を巡る女性三人が、順々に描かれています。

壱岐正は、「妻は佳子だけだ」と言っていたのに、
千里さんとはどうしても惹かれ合ってしまうんですね。
千里さんから電話が掛かってきた時に壱岐正が見せた、
うきうきとした様子といったら……！
また、千里さんと会う約束をした為に
先約のパーティーへの参加を断わった際も
壱岐正の言葉はいつになく言い訳がましくて
説明過剰になっていたのが、
私には大変微笑ましかったです。
仕事がバリバリできて、隙を見せない分、
こういうプライベートな部分で隙ばかりというのに
好印象を持ちました。

壱岐正が、事ある度に
千里さんのコートをいちいち着せてあげるシーンも
良かったなぁ。
これは、女性を大事にする国で働く男ならば
やって当たり前の行動ですが、
壱岐正には千里さんへの好意も見え隠れしていて……。
でも、できれば、
壱岐正が生前の佳子さんにこうするところを見たかったです。

よく、ダンスで恋を語るというけれど、
二人がゆっくりと足を動かしながら
顔と身体と手を合わせて踊るシーンも
まさにその通りで、良かったです。
二人とも相手が気になってたまらないのに、
「好きです」の一言が言えないのがせつない……。
そして、千里さんが壱岐正のアパートを訪れた際に、
彼女が作った壷の話をしていたはずが、
「いつまでも傍に置いて頂きたいです」という台詞で、
一転して千里さんの事になり──という展開も
私好みでした。

事後、ベッドに千里さんの髪の毛が落ちてたのを
ハウスキーパーさんに見つけられた件では
「それぐらい別にいいじゃないか」と笑ってしまいましたw
まぁ、ハウスキーパーさんがああ言った後の出来事だったので、
こういう反応を彼女にされるのは仕方ないのですけれど。
次回では、壱岐正がハウスキーパーさんに
軽い嫌味でも言われるんでしょうか。
その時に、壱岐正がどういう顔をするのかが見物だと
思いました。



さて、次は仕事について。

東京商事にとって本当に怖いのは壱岐正ですから、
鮫島が里井副社長をわざと煽って、
（アメリカから帰国する前に、わざわざ壱岐正の名を挙げて）
近畿商事の内部抗争を激化させるように煽っていたのが
面白かったです。
実際、里井副社長が、
仕事のオイシイところを壱岐正から奪おうとして、
自分の手柄にしようとして企んでいるらしかったのがもう。
（結果的に違いましたが）

思うところがあっても、決して直接には口に出さない部分に、
壱岐正の器の大きさを感じると同時に、
里井副社長の小ささも感じました。
でも、里井副社長のそういう部分が
とても人間らしくて憎めません。
全員が全員、壱岐正のようだったら、
お話は面白くなりませんし、
逆にドラマを見ていて疲れると思います。
里井副社長は、本当に素敵な悪役ですww



里井副社長が倒れた原因は、心筋梗塞でしょうか。
倒れた後の苦しみ方が、
まるで誰かに毒を一服盛られたか、
それともデスノートに名前を書かれたようだったので
不謹慎ながら吹きそうになりました。
次回予告によると、ここぞという場面で、
里井副社長が壱岐正の目の前で倒れるらしいので、
続きが気になります。

また、壱岐正が、
千代田自動車とフォークの提携話を白紙にするつもりでいる
里井副社長の真の魂胆を知った際に、
不穏なナレーションが入りました。
これを機に、壱岐正は、
己の信条に反するような汚い事もするのでしょうか。
とても楽しみです。



でも、年内の放送はもうなくて、
次は年明け一月なんですよね……。
その間に、きっとこれまでの回の再放送も
なされると思うので
それを楽しみにしながら、続きも待ちたいと思います。





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続きの感想も書きました。
【第11話「嫉妬に殺される男」】

宜しければ合わせてどうぞ。