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感想@アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIRT」第12話 一は全、全は一*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIRT」の感想です。
今回の第12話は「一は全、全は一」です。

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  • 出版社/メーカー: アニプレックス
  • メディア: Blu-ray

ネタバレを含みます。

前回の第11話「ラッシュバレーの奇跡」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-14-1

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01-7



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ちょっと確認したい事があったので
ハガレンのアニメのウィキペディアを見てみたら
この話、前回にアニメ化された際には
シリーズ全体の折り返し地点で流されていたんですね。
まぁ、前回のアニメ化は
原作に終わりが見えない状態で無理に進められていたので、
完全にオリジナルストーリー化した後半以外でも、
番外編などを多々盛り込んで、話を進めていたわけですが、
逆にこれで私は、
今回のアニメ化は、最後まで原作にほぼ沿う
(現段階で、原作も終わりが近いと分かっているので)のだと
強く実感できました。
原作をまともにやろうと思ったら、それこそ
本筋を昇華するだけでいっぱいいっぱいですものね。
番外編などは
今夏に発売されるDVDの第1巻の特典映像につく「盲目の錬金術師」のような形で
描いていくしかないんだろうなぁと思いました。



さて、ウィンリィを除く二人でダブリスの街に移動したエルリック兄弟。
そこで、その街を訪ねた理由でもあるイズミ師匠と再会するわけですが……
何も知らない二人が、ラッシュバレーで出産に立ち会ったエピソードを披露する際は、
イズミの旦那さんが彼女をちらりと横目で見るシーンがあったのもあって、
見ていて辛かったです。
イズミは大人なので、その件についてはちゃんとケリをつけているのが
唯一の幸いでした。
イズミは本当、心身共に強い女性ですよね。
尤も、イズミの精神がここまで強くなれたのが
あの悲劇を経たお陰であるとすると、
彼女は強くならざるを得なかったんだと思っています。

また、今回はエルリック兄弟の父親の名“ホーエンハイム”が出ました。
原作をお読みになっている方はご存知のように、
あの別れのシーンは、後でホーエンハイムの目線で描かれ直されます。
勿論、私はそれを知っているので、
どうしてもそれを踏まえた上で見てしまい、辛くなりました。
特にエドが、彼が勘違いをしてしまうのは仕方ないとはいえ、
憎悪に近い感情でホーエンハイムを語っているのが、悲しかったです。
まさに、この頃のエドにとって
母親は「幸せの象徴」、父親は「その幸せを奪った象徴」なんですね。
出ていった父親に対するエルリック兄弟の「いつ帰ってくる」という質問に、
母親が精一杯の笑顔を浮べて「すぐ」と答えていたシーンも、
見ていて辛かったです。
エド達も、今なら母親が無理をしていた
(自分たちが彼女に無理をさせいた)と分かる分、
胸を痛めたと思います。

その他、今回は今後に繋がる台詞が幾つか出てきました。
イズミ師匠の「通りすがりの主婦」発言や、
彼女が北の冬山で孤軍奮闘した旨の台詞です。
特に後者は、現地で伝説になっているのが後で明かされます。
その時に、改めてイズミ師匠の凄さを実感できるのでとても面白いです。
また、イズミが錬成陣無しで錬成できてしまう事について
昔のエドは分からなかったのに、今のエドにはその意味が分かる
(イズミも“真理”を見たのだとしる)ようになったのも
興味深かったです。



さて、エルリック兄弟によって
彼らがイズミ師匠と初めて会った時の過去回想がなされました。
二人が無人島に連れていかれ、何もない状態で一ヶ月を過ごすというものですが、
原作にはあった殺人鬼(実は肉屋の店員の扮装)の描写が
全て省かれていました。
その代わりに、エドが空腹のあまり蟻を食べてしまったというエピソードが
加わったんだと思いますが、
私は、これは宜しくなかったと思います。

このアニメでは
自分たちが生きるために動植物を補食するようになった後、
エドはそのエピソードを思い出し、例として挙げ、
この世は“食物連鎖”で成り立っている旨を口にしました。
自分たちの死体が、最後、蟻のような虫に食べられると想像した事で、
その連鎖をイメージした(視聴者にさせた)のは、
二人の会話による説明もあったので、大変分かりやすかったですが、
これだと、自分が狩られる立場でもある事を理解したというまでは
説明されていません。

原作では、突然現われた不審な男に
エルリック兄弟は命を度々狙われます。
上記の通り、これは肉屋の店員が扮したものなので、
実は、二人が彼に殺される事はないのですが、
それを知らない二人はその度に必死に逃げるわけです。
と同時に、生きる為に動物を狩っています……。
二人はこれらによって
自分は狩る立場であり、狩られる立場でもあるのを
身を持って知るわけです。
勿論、この不審者の登場は、
二人の身体能力や精神力を養う目的も兼ねてますので
(人間、さすがに生きるか死ぬかの状況になると必死になる)
そういう説教臭い点ばかりが目につくわけではないのですが
目先の事しか知らなかったエルリック兄弟が
初めてこの世界を知る仮定での大事なエピソードだったので、
削られてしまった事に「えええええええ」と思ってしまいました。
とても残念でした。





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続きの第13話「ダブリスの獣たち」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-30-7

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-06-23 05:59  nice!(0)  コメント(0) 
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