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感想@映画「主婦の学校」 [映画・舞台]

映画「主婦の学校」の感想です。
https://kinologue.com/housewives/
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『〈主婦〉の学校』AFTER BOOK(初版映像特典つき) (AFTER THE CINEMA 映画の「その後」を語る本)

『〈主婦〉の学校』AFTER BOOK(初版映像特典つき) (AFTER THE CINEMA 映画の「その後」を語る本)

  • 出版社/メーカー: kinologue books
  • 発売日: 2022/05/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

劇場公開時に鑑賞し、感想を書きあげていたものの、
何故か当ブログに載せないまま放置していたので、
記事を作りました。



最寄りの映画館の上映作品一覧を見ていたら、
ちょっと気になる内容だったので行ってきました。


「主婦の学校」という題名のとおり、
一通りの家事を学べる少人数制の学校で、
そこに集う学生たちに密着したドキュメンタリーです。
入学にあたり男女は問われないようで、
当時の在学中の生徒は全て女性だったものの、
インタビューされている卒業生の中には男性もいました。

学校での授業や寮生活がただただ流されるだけで、
作品を盛り上げるためのハプニング等は皆無なので、
合わない観客には眠たくなる内容だと思います。
個人的には、NHKのBS1もしくはBSプレミアムで
午後の時間帯に流れている放送を、
お茶を飲みながらだらだら見たいと思いました。



見ていて「あれ?」と思ったのが、
Twitterなどの宣伝でよく目にしていた「ジェンダー平等」が、
実際は全く強調されていなかった点です。
上記のとおり、
この学校が男性の入学を拒まないのは大前提なのですが、
学校側がそれを売りにしていない
(特徴として挙げることはしていない)ので、
私が思っていた以上に
この学校はジェンダー平等が自然に成されているようだと
感じました。
なので、さすがその点において先進国のアイスランドだ!と
深く感心すると同時に、
その点を強調して客を呼んでいるように見える日本は、
まだまだなんだなと実感しました。

それと、世界のジェンダー平等の在り方を示す作品だと
強くアピールするなら、
何故、邦題が「主婦の学校」なんだろうと思いました。
原題が「The School of Housewives」なので、
そのまま直訳したのでしょうが、
主婦という単語からは、
女性のイメージしか浮かばないのが普通です。
現在の日本では主夫という当て字も浸透しているので、
主題の一つとしてジェンダー平等を扱っていると意識しているのなら、
主婦でも主夫でも良いように
平仮名表記で「しゅふのがっこう」とすべきでしたでしょうし、
作品の中身から言えば「家事の学校」が最適だと思いました。



それ以外の全体的な感想としては、
家事に少しでも興味がある人なら通いたくなるに違いない、
素晴らしい学校でした。
授業を介して身の回りのことが一通りできるようになり、
「自分でやる」との選択肢を加えられるようになったことで、
精神的も豊かになれるというのを
教えてもらった気がします。
なにより、生徒たちが楽しそうなのが良かったです。
私が普段している日常の何気ない家事も、
やらなければならない家の仕事と思うと苦行でしかないですが、
そこに自分なりの学びや楽しみを見つけられたら
気持ちも大きく変わるかなと思いました。




2023-05-19 23:19 
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