感想@TVアニメ「チェンソーマン」第1~12話 [アニメ感想]
(5/7)例の顛末の前後を当時のジャンプ本誌で読んだ感想を、記事の終わりに加筆しました。
テレビアニメ「チェンソーマン」第1~12話の感想です。
ABEMAの無料一挙放送を視聴しました。
https://chainsawman.dog/
https://abema.tv/video/title/536-3
一つ前に感想を載せた「ブルーロック」と同じく、
(https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-05-03)
今年のGWにABEMAで一挙放送があったため、
以前から気になっていた「チェンソーマン」のアニメ版を
ほぼミリしらの状態で視聴しました。
私がこの作品を初めて認知したのは、とても遅く、
アニメ化が決定した頃です。
数日前に視聴するまでずっと
「チェンソー? チェーンソーじゃないの?」と
不思議に思っていました。
TVアニメが放送されていた当時は、
毎週EDが違っていた件が話題になっていたのを
Twitterのトレンドで目にしていたので、
実は炎上していたと知った時はかなり驚きました。
原作ファンが求めたものとは
大きな差があったようです。
初っ端から大変驚きました。
主人公のデンジくんの悲惨すぎる境遇には
言葉を失いましたし、
「え? この人が主人公……なんだよね?」と
かなり戸惑いました。
直後に、頭にチェーンソーを生やした
可愛らしい動物(ポチタ)を見て
「あ、チェンソーってやっぱりチェーンソーなんだ」と
ようやく納得しました。
デンジくんの言動や戦闘シーンを見ていくうちに、
この作品は私の想像よりエログロ要素が強いらしいと分かり、
視聴を継続するかどうかで少し迷いました。
(エログロ系は私が苦手とするジャンルなので)。
でも第1話の最後でマキマさんが登場してからは、
「あ、普通の人に飼われてお仕事する話なんだ」と思え、
その後は普通に見れました。
今、思うと、マキマさんを普通の人と思った時点で
大きく間違っていましたよね、私……。
この感想記事を書いている時点での私は
アニメの第12話までを視聴しただけで、
原作の漫画を全く読んでいないので、
アニメより先の展開が全く分からないのですが、
マキマさんって絶対に悪魔ですよね……?!
岸辺さんの「人間の味方をしているうちは」云々の台詞が
もう明らかに「この女は人間じゃない」と
視聴者に向けての説明になっていましたし、
何より、彼女は新幹線の車内で
銃撃を受けて死んでいましたよね??
後者については、
悪魔との契約で死を無効にできるのか、
または他人に移せるのかして
マキマさん自身は不死の状態にあるのかもしれませんが、
その襲撃以降はもう彼女が悪魔にしか見えなかったです。
名前も、マキマに漢字を当てるなら
「真魔」が真っ先に思い当たりますし、
彼女がラスボスだと思うのが自然な気がします。
私はイケメンキャラが好きなので、
チェンソーマンも例外ではなく
アキくんが一番好きです。
でも実は……アニメを観る前から
アキくんが亡くなることだけは知っていたので、
最初からそれを覚悟して視聴していました。
というより、
私がアキくんを初めて知ったのは
Twitterで回ってきた雑誌ananの表紙の画像で、
そこには彼の死を惜しむ投稿者の言葉が添えられていたので、
「こんなにイケメンで、人気も高そうなのに
死んじゃっているんだ? 勿体ない」と思い、
それ以降ずっと気になっていたんです。
今回の視聴の目的は、
アキくん自身とその死の経緯を知るためでした。
私が知るアキくんは
anan表紙の髪を下ろした彼だったので、
実際にアニメを視聴するまで全く気付かなかったのですが……。
アキくんの奇妙な髪型(ちょんまげ)は
銃の撃鉄のように見えますし、
また、アキ(AKi)という名前は
ロシアの自動小銃のAK系(AK-47とか)を捩っているようで、
彼が銃の悪魔を殺すためにデビルハンターになったと判明した時は、
ゾッとして体が震えました。
人間の死体に悪魔が取り付いて魔人になるとの設定があるお話で、
仇敵の悪魔をモチーフにしたキャラがいるということは、
アキくんもきっとそうなる
(そうなって死ぬ)ということですよね??
それが、アニメ終盤で契約した未来の悪魔が言っていた
彼の最悪の死に方なんでしょうか。
でも契約の代償として
未来の悪魔はアキくんの右目に宿ったようですが、
アキくんの死に様を彼自身が客観的に見るのは
鏡などに映さない限りは物理的に無理なので、
未来の悪魔の本来の望みは
また別のことだとも想像できますが……。
アキくんは、狐の悪魔の不興を買って呼べなくなったり、
釘モチーフの刀の使用で寿命をゴリゴリ削られたりと、
他のキャラとは段違いで死亡フラグが立ちまくっていたのが
視聴していて怖かったです。
当時、本誌連載を追っていたアキくんのファンは、
彼が登場する度に気が気でなかったですよね。きっと。
アニメ全12話の中で最も驚いたのは、
マキマさんが新幹線の車中で撃たれた後の公安襲撃です。
直前の回で
デビルハンターの皆が仲良く楽しく参加した飲み会を描き、
初めて登場した仲間たちを視聴者(読者)に紹介した上で
敵に呆気なく殺させる構成は、
良い意味で作者の意地の悪さを強く感じました。
(褒めています。念のため)
中でも姫野さん関連のエピソードは、
煙草の使い方が非常に秀逸で、
私も泣きそうになりました。
アキくんの窮地に
幽霊の悪魔の一本の手が姫野さんの煙草を差し出したのも、
その煙草に書かれていた文字も、
かつて姫野さんがアキくんに語ったらしい幽霊の悪魔の特徴を
彼が逆手にとって勝つのも、
終わった後にアキくんがその煙草を吸うのも、
もうもうもうもう凄く良くて、素晴らしくて、
私は感嘆しっぱなしでした。
見事な伏線回収でした。
そして、ちょっと登場しただけのキャラクターも、
出番が多くて人気も高そうだった姫野さんも
こうして無情に死んでいったのを踏まえると、
そう遠くない未来で
アキくんも無慈悲なほど呆気なく死んでいくのだろうなと
嫌でも思えてしまい、
複雑な心境になりました。
一番早く死にそうだったコベニちゃんが
なんだかんだいってここまで生きている点も含めて
やるせない気持ちになりました。
ちなみに、
女性キャラで一番好きなのはパワーちゃんです!
猫好きという点でもう優勝です。
デンジくんとの約束をちゃんと守って、
進んで自分の胸を揉ませたのも良かったです。
マキマさんの外見や、
常に冷静さを失わない言動も凄く好きなのですが、
彼女に対しては
「好き」より「怖い」という感情の方が強いです。
私は未だに原作の漫画を全く読んでおらず、
アニメ版への不満を持つ熱心なファンの気持ちを
ちゃんと理解することはできないのですが、
バトル系の作品で最も重要な戦闘シーンが
特に序盤は退屈だと思った時もあったので、
「これも不満の一つなのかな」と想像しました。
アニメを一通り視聴した後、
この記事を書く前にたまたま立ち寄った書店にて
初めて原作の単行本を見たところ、
想像していた以上にやんちゃな感じだったというか
頭が悪そう(褒めています)な方向に
振り切れている表紙絵だったので、
良い意味での馬鹿っぽさやB級感を求めている原作のファンが
このアニメを見たなら
物足りなさを覚えるのは当然なのかもしれません。
アニメ版のキービジュアルも、
スタイリッシュで格好良いチェンソーマンを求める人には
これで良いのでしょうが、
B級感が欲しい人には「これじゃない」と言われても
仕方が無いと思いますし、
個人的には静止画でももっと勢いを感じる構図で見たかったです。
戦闘シーンは、引きが多いと状況が分かりやすい反面、
迫力に欠けたり単調になったりするので、
映像の緩急をもっと付けた上で大袈裟な感じに仕上げても
良かったのかもしれません。
その一方で、普通の日常シーンは
背景の見せ方も含めて良いと思えた時が何度かありました。
特に、アキくんの家にパワーちゃんがやって来た朝のシーンは、
どこまで原作に沿っているのかが不明なので、
原作が凄いのか、アニメが凄いのか、
はたまた両方とも凄いのかは私には分かりませんが、
こだわりを強く感じました。
EDは、毎回違うのも勿論ですが、
その回の内容と映像や歌詞が上手く繋がっていて、
力の入れ具合が凄いと感心するばかりでした。
尋常でない手間がかかっているのが分かる分、
ここに力を入れるならもっと本編を頑張ってほしいとの意見があるのも
理解はできますが、
それはそれとしてちゃんと評価すべきところはしたいです。
アニメを視聴したお陰で
アキくんの人となりは分かってきましたが、
彼の死についてはまだ不明な点だらけなので、
物語の続きが非常に気になっています……。
でも、どう考えても辛いですよね。
苦しすぎて泣きますよね。
単行本を買ったとしても、
「そっ閉じ」どころか「即バン閉じ」して
見なかったことにしそうな気がします。
アニメ2期に期待を寄せたとしても、
実現するのはかなり先なので、
私の気持ちが落ち着いたら
単行本の購入を本気で検討しようと思います。
それぐらい面白かったです。
ありがとうございました。
……と書いて、締めるつもりだったのですが。
後はこのブログに記事をアップするだけという段階で、
私はふと、大好きなハイキュー!!目当てで
古い週刊少年ジャンプを何冊か手元に残しているのを
思い出したんです。
試しにハイキュー!!の最終回が掲載されている
2020年33・34合併号を開いてみたら……
「第78話 ゆきがっせん」とある回でした。
頭から銃を生やし、片腕も銃化したスーツ姿の若い男性が
幼少期の雪合戦と錯覚した状態で、
チェンソーマン化したデンジくんや民間人を
喜々として攻撃していました。
その男性はデンジくんから
「早川アキ」と呼ばれていました。
本当にありがとうございました!泣!
まいったなぁ。
本当にまいりました。しんどい。
(5/7追記)
あれから手持ちの古いジャンプをかき集めて
アキくんがああなる前後の話をざっと読みました。
抜けがあったので全ては読めていないのですが、
何と言うか……その前の北海道旅行が良かった分、
アキくんがああなった時の落差が酷くて、
すっかり気持ちが滅入っています。
アキくんが、面倒を見ていたデンジくんだけでなく
パワーちゃんのことも大事にしていたと分かり、
ちょっと泣いてしまいました。
二人を絶対に死なせたくないという思いで
アキくんが必死になって懇願した結果、
マキマさんに付け込まれて無理に契約させられるシーンでは、
もう「あー……あ……あぁ……」と声を出しそうになりましたし、
本当にジャンプを一度閉じました。
(そっ閉じでした)
アキくんの戦闘を雪合戦に例える作者のセンスの良さが
むちゃくちゃ良い反面、もうせつなくてたまらず、
彼の最期を見た瞬間は呆然としてしまいました。
その後、姫野さんの時は悲しまなかったデンジくんが、
アキくんの死の後は
食べた物を吐くほど深いショックを受けていることが、
悲しくてせつないのに嬉しくもあって
複雑な気持ちになりました。
話が大分飛びますが、
マキマさんの生姜焼き+αのシーンも読みました。
色んな意味でびっくりしています。本当に。
ぶっとんだ作品の中でも一番ぶっとんだデンジくんだからこそ
これが普通に成立しちゃうんだろうなぁと感心するばかりです。
どんなに重要人物でも
ページをめくったら簡単に死んでいくこともそうですが、
物語がどう進んでいくのかが全く分からず、
暗闇の中をろうそくの光だけで進まされている気分です。
デンジくんとパワーちゃんが待つ自宅に
ああなってしまったアキくんが帰ってきた描写は、
まるで質の良い映画を観ているみたいでした。
音が漫画から聞こえてきそうでした。
凄いですね、この作者。
本当に色々とびっくりしっぱなしです。
アキくんの死が誰にとっての最悪なのかも知りました。
未来の悪魔が彼の目に宿った理由に納得できました。
マキマさんエグいわー。凄いし狡いわー。
原作の漫画でもアニメでもいいから
この作品にもっと触れていったら、
マキマさんのことも「普通に好き」とか言えるのでしょうし、
彼女がやはり全ての元凶・黒幕だったと判明した今でも
別に憎くはないのですが、
今はただただ「アキくんを返して」と言いたいです……。
アキくんの家で、彼とデンジくんとパワーちゃんの三人が
何でもない時間をわちゃわちゃしながら楽しく過ごしたり、
若者らしく部屋を散らかしながら祝勝会をあげたりするのを
たくさん見たかったです。
その喪失でデンジくんの心を潰すために
わざわざ用意されたアキくんとパワーちゃんの絆だそうですが、
それはマキマさんの狙い以上に大きな意味があって、
孤独だったデンジくんにも
彼らの行動を見守ることしかできない読者や視聴者にも
たくさんの幸福を齎してくれたんだなと実感しています。
懐かしくて愛おしいです。
とりあえず今はアニメを見返してみます。
原作の単行本の購入は……いずれは揃えると思いますが、
今はちょっと手元のジャンプも見たくないので、
散らかした部屋を片付けようと思います。
アキくんのフィギュア(Q posket)を入手しました!
【チェンソーマン Q posket -早川アキ-】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-05-13
フィギュアに限らず、アキくんのグッズが欲しいです。
2023-05-06 19:26
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