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感想@アニメ「ハイキュー!! セカンドシーズン」第8話:幻覚ヒーロー [ハイキュー!!]

テレビアニメ「ハイキュー!!」第2期の感想です。
今回は以下の話について記します。
第8話:幻覚ヒーロー
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私の推しは青葉城西の及川徹さんです。
原作の漫画は最後まで読み、
アニメも視聴済みですので、
以下の文章では先のことについて触れる可能性があります。

関連記事
【ハイキュー!! 記事一覧】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/HQ

【テレビアニメ「ハイキュー!!」第2期】
以前の感想記事はこちら。
第1話:レッツゴートーキョー!!
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-18
第2話:直射日光
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-19
第3話:“村人B”
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-19-1
第4話:“センターエース”
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-20
第5話:『欲』
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-25
第6話:テンポ
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-26
第7話:月の出
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-03-07



第8話のあらすじはこちら。
 周囲に壁を作り、好きなはずのバレーなのに本気で取り組んでいるようには見えない月島……小学生のころから一緒にいる山口は、月島との出会いを思い出す。
 当時から背が高く大人びていた月島は、山口にとって最高にかっこよく、憧れの対象でもあった。そんな月島が変わってしまったきっかけが描かれる。

月島の少年時代が描かれた回でした。
月島も山口も可愛かった……!
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月島には元々、斜に構えるところがあったけれど、
兄・明光さんの一件でそれが酷くなったようでした。
しかし月島がそうなってしまったのも、
そもそもそんな出来事が起こったのも、
月島が明光さんのことを大好きだったせいだと思うと、
私も何とも言えない気持ちになります。

あの時の月島は、
大好きな兄のなさけない姿を実際に目撃し、
彼に今まで嘘を吐かれていた現実を知っただけでなく、
クラスメイトの前で恥もかきました。
普通なら、
恥ずかしさが募ると同時に湧き上がった怒りを
明光さんにぶつけてもおかしくないですが、
月島は全くそうならなかったどころか
兄をそこまで追い込んでいた自身を責めていました。
もう、これだけで、
月島兄弟の仲がどれだけ良好だったかが分かります。
試合を観に行く前にクラスメイトと交わした会話の中で、
烏野のレギュラーの中に兄がいないらしい件を指摘されても、
月島は兄の言葉を微塵も疑わなかったですしね……。
自慢の兄は、月島にとってまさにヒーローでした。

兄が本当はバレー部の控えですらなかったことに傷付き、
自分が兄に嘘を吐かれていたことに傷付き、
そして、大好きな兄がそんな嘘を吐いていたのが
他でもない自分のせいであることに傷付き……と、
月島は一瞬で何重にも傷付いた結果、
非常に冷めた言動をするようになりました。



月島が自身の感情に素直にならず、
敢えて一歩引いて無関心を装うのは、
もう本気になって傷付きたくないとして
無意識に心を守っているからでしょう。
そしてこれは昨日今日の話ではなく、
月島がそうなってから最低でも数年が経過しているとなれば、
以前の彼に戻ることはかなり難しかったはずです。
おそらく、彼一人では永遠に駄目だったと思います。
なので、山口が珍しく大声を出し、
月島に対して真剣に怒ってくれたのは、
本当に良い機会でした。

普段の温厚な山口からは想像もできない叫びに、
月島が面食らっていたことからして、
彼のショックは相当なものだったと分かります。
心底驚いたところに山口の真摯な言葉が響いたので、
月島もいつものように「山口、うるさい」と躱すこともできず、
山口の思いを素直に受け止められたんだと思います。

山口も山口で……
彼の月島に対する慕いっぷりは尋常でなかったですが、
彼にとっては月島がヒーローだったんですね。
同級生ながら格好良くて憧れの存在だった月島が
彼らしくもない、なさけないところを見せてきても、
山口が彼に失望するだけで終わらなかったのは、
やはり二人の間に確かな友情があったからでしょう。
また、日向が谷地さんに言っていたとおり、
格好悪いことはしたくない月島は、
プライドがとても高いので、
彼を一番よく知る山口から「格好悪い」と思われるのは、
何よりも屈辱的なことのはずです。

これまでは、
山口が一方的に月島を慕っているような言動からして、
月島が常に優位に立っている感じがありましたが、
ここで月島がはっきりと山口の格好良さを認めたことで、
二人は対等になりました。
憑き物が落ちた月島は、ちょっとした見ものとなっていて、
彼を見ていると感慨深くなるだけでなく、
可笑しさまで自然に生じてくるのが
とても良かったです。



そして、第三体育館組の会話です!
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ここで木兎さんが月島に向けて放った
「(バレーが)下手だからつまんないんじゃない?」という言葉は、
私の胸にもグサッと刺さりました。
ご存知のとおり、
ハイキュー!!のここぞというシーンは名言だらけですが、
特にこの木兎さんの台詞は万人の胸を打つと思います。
本当にそう!
何事においても、上手くないからつまらないし、
つまらないから積極的に練習しないし、
練習しないからいつまでたっても上達しないという
悪循環に陥りがちですよね。
何かきっかけを得ないと……
それはまさに木兎さんが言った「ハマる瞬間」がないと、
そこから脱出するのはなかなか難しいです。
でも逆に、ハマる瞬間さえ得られれば、
やっていて楽しいから積極的に練習する
→練習するから自然に上達する
→上達したからやっていてより楽しくなるという
好循環に入れるわけで。
日向や影山といった作中のバレー馬鹿と呼ばれるキャラも、
まさにこのパターンで
バレーに夢中になったはずです。

言われてみれば、私の普段の生活でも、
得意なことは楽しく、苦手なことはつまらないです。
この木兎さんの台詞を知ってからは、
私も「苦手だと思うからつまらないのであって、
やり続けて少しでも上手くなれば楽しめるようになるかも?」と
思えるようになっています。
それで本当に楽しさを覚えるまでになるのは
さすがに稀ですが、
苦手なことや楽しくないことに対して、
仕方なく嫌々やっていた時よりは、
気持ちが楽になれています。



あと、木兎さんが気付いた
「ただ のぶかつ君」云々の台詞がとても好きです。
本当は「たかが部活」だったのが惜しすぎます。



この回が分岐点となり、
月島が良い方に大きく変わってきます。
その集大成は、勿論、対白鳥沢戦ですが……
それまでは、月島の着実な成長っぷりを
ゆっくり楽しみたいと思います。



続きはこちら。
感想@アニメ「ハイキュー!! セカンドシーズン」第9話:VS“傘”
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-04-09
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2023-03-08 23:28 
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