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アニメ「アイドリッシュセブン Third BEAT!」感想 第30話:結ばれる因果*ネタバレあり [アニナナ感想]

アニメ「アイドリッシュセブン Third BEAT!」第2クール
第30話「結ばれる因果」の感想です。
以下の記述には、先の展開を含むネタバレがあります。
私の推しはTRIGGERの八乙女楽くんです。
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アイドリッシュセブン Third BEAT! 8 (特装限定版)(Blu-ray)

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  • 出版社/メーカー: バンダイナムコフィルムワークス
  • 発売日: 2023/02/24
  • メディア: Blu-ray

関連記事
【アイドリッシュセブン 感想記事一覧】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/i7

アニナナ3期 初回と前回の感想記事はこちら。
【第1話:星を覆う雲】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-07-07
【第29話:掻き混ぜ零れゆく】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-22



第30話のあらすじはこちら。
https://idolish7.com/aninana/
 「MOP」の開催当日。ヤラセ疑惑や出来レースという声もある中、ステージに立ったIDOLiSH7とTRIGGERは、今の真っ直ぐな想いを歌で伝えようと、それぞれが最高のパフォーマンスを見せる。視聴者投票の集計結果は――?

アニナナ3期の最終回です!!
とうとうMOPが開催され、
中間発表で首位だったTRIGGERが、そのまま優勝しました!
TRIGGERを取り巻く環境はまだまだ厳しく、
彼らが今後も茨の道を歩かされるのは必須ですが、
MOPでの優勝が復活への大きな足掛かりとなったのは
事実です。
また、受賞以上に、
元TRIGGERファンや一般人の関心を再び引き戻せたのが、
大きかったでしょう。
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IDOLiSH7とTRIGGERの本気の歌唱が伝わり、
ファミレスらしき場所で大勢のファンが投票に悩むシーンは、
私も胸にぐっとくるものがありました。
ああいうことが日本の各所で起こったからこそ、
最高得票数というおまけが付いてきたんだと思います。

とはいえ、大団円には程遠いです。
月雲了さんが全く凝りていないようなのが
この時点では脅威だと思います。
そして、次の第4部で正念場を迎えるのがŹOOĻです。
このアニナナ3期最終話でも
メンバーの心境が以前とは違うのが見て取れるとおり、
数年で消える予定を受け入れていた彼らが、
今後も考えをどんどん変えていった結果、
ファンの歓声と永遠を求めて
必死に手を伸ばすようになります。
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当然、それは了さんに歯向かうことになるので、
彼らの間には確執が生じてしまいます。

また、これまで何度となく仄めかされてきた
六弥ナギくんの立場的な問題についても、
いよいよ表面化します。
本当にノースメイアの第二王子だった彼は、
アプリ第4部の開始早々に母国に帰ってしまいます。
その間、IDOLiSH7は
必然的に六人での活動を強いられるわけで……。
今回のアニナナ3期最終回でも、ナギくんは
「六」の大字(だいじ)が「陸」であるのを挙げて、
自分がいなくても七瀬陸くんがいる限り
IDOLiSH7は大丈夫だと言っていましたが、
決してそうではないのは言うまでもありません。
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この時のナギくんの表情がもう……。
胸が抉られるような気持ちになります。

IDOLiSH7はあの七人が揃ってこそのグループだというのを、
痛烈に再認識させられるのが、
アプリ第4部のシナリオです。
グループ名に入っている「7」の数字は
事実であり祝福であり呪いでもあって、
皆の絆が強まれば強まるほど
良くも悪くもそれに囚われてしまうというのを
嫌でも痛感させられます。

このように、問題が解決していないばかりか、
新たな問題が勃発している状態ですので、
今回は最終回であるにもかかわらず
大事件が起こる前の小休止という感じが強いのは
否めません。
しかし、今回が大きな区切りの一つであるのは確かで、
これまでの集大成の回になっていました。



今回は、双子の会話から始まりました。
彼らが二人だけでちゃんと話すのは、
九条天くんがIDOLiSH7の寮を訪ねた時以来でしょうか。
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天くんが陸くんの歌い方を責めたことにより、
陸くんの反発心が煽られ、
二人の間には険悪な空気が漂いましたが、
強気になった陸くんが憎まれ口を叩いても、
その内容は天くんのためになる事だったいうあたりが
さすがアイナナ!でした。
陸くんの人の良さや双子の仲の良さが表れていて、
この上なく微笑ましい会話になっていたのが、
とても良かったです。
それに、天くんがあれほど思いきり笑ったのを見たのは
今回が初めてだった気がします。
天くんも、陸くんの前ではあんなふうに笑うんですね。
非常に新鮮でした。

兄弟としての仲の良さを保った上で、
改めて互いに宣戦布告をした二人。
そこには相手への信頼と尊敬だけでなく、
強い自負も感じられて、
二人ともいつになく頼もしかったです。



Re:valeが岡崎さんに強いられて
アイドルとしての心得のような文章を音読するシーンは、
アプリのシナリオで読んだ時に爆笑したので、
アニメで見られて良かったです。
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でも本当に、前回のようなことが度々起きていたのでは、
命がいくつあっても足りないので、
二人はもっと自分を大事にしてほしいです。



そしてMOP。
出来レースではないかという噂を否定するために、
IDOLiSH7は歌唱披露前のコメントで
自身の本気をアピールしますが……。
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やはり、ここでの大和くんの爆弾発言には
ギョッとさせられました。
作中でそれまで呑気にテレビを見ていた人も、
あの発言を聞いたら「え? ええ?」と驚き、
MOPの中継に注視するようになると思います。
また、大和くんが自ら進んで白状したことにより、
彼の心に薄ら残っていたかもしれない負い目が
完全に消えたかと思うと、
彼にとってもこの行動は良かった気がします。
しかしIDOLiSH7の箱推しファンや、大和くんのファンは、
この時の彼らを見る限りではもう大丈夫そうだと思えるとはいえ、
気が気じゃないですよね。
そうではないかという想像のみが広まった状況と、
実は本当にそうでした!と当人から打ち明けられたのとでは、
重みが全く違うので……。
(しかもこの後、ファンの知らないところで
IDOLiSH7は再び大きな危機を迎えてしまうのですが)

そして本番直前になって、
ナギくんの危うさを本能で感じたらしい四葉環くんが、
彼が抱える悩みも決意もまだ知らないはずなのに
「駄目だよ」と言っていたのが、泣けます……。
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凄く環くんらしい行動だと思える反面、
どうあっても現時点では口を噤むしかないナギくんは
相当辛かったと思います。



一方のTRIGGER。
いつも通りの格好良い三人……ですが、
ここは色々なことがあった末の念願の場であるからか、
三人の雰囲気がいつも以上に柔らかいように感じました。
MOPに出場できて嬉しい!という喜びが
表情からも声からも伝わってきました。
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そして以前のTRIGGERなら
「一位は凄く欲しいです」なんてまず言わず、
きっぱりと「必ず勝ちます」と言い切ったと思います。
後者には自分たちの実力だけで勝ってみせるという
強気な印象があるのに対し、
前者はファンや視聴者に願望を伝えている分、
ほんの少しだけ弱さが感じられます。
「僕たちも頑張るけれど、
あなたたちのお力も借りたいです!お願いします!」という
切実で誠実な思いまで伝わってきます。
勿論、TRIGGERの孤高さを好む人には、
「あのTRIGGERが視聴者に媚びてる……」と
呆れられるかもしれませんが、
そういう人はまず間違いなく
TRIGGERが不遇な目に遭っているのもよく知っているはずなので、
今回はさすがに悪くは思わない気がします。
逆に、思わぬTRIGGERの弱さを実感したことで
彼らに親しみを覚えた人もいたのではないでしょうか。
私も、あんなふうに天くんにお願いされたら、
最初からTRIGGERに票を入れるつもりでも
きっと鼻の下を伸ばして
「はいはい、おばちゃんの一票は天くんにあげるよー」と
テレビに向かって言いながら、
そそくさとTRIGGERに投票すると思います。

また、賞レースに勝つことに触れた後で、
それよりも自分たちのステージを皆に楽しんでもらいたいと
視聴者にしっかりと告げたのが、
いかにも天くんらしかったです。
こういう事を当たり前として自然に言えるのが、
九条天というアイドルの素晴らしさであり、
TRIGGERの一番の魅力だと思います。
本当に凄い。
全ての芸能人に彼の発言を読み聞かせたいです。

普段からとても未成年とは思えない言動をする天くんですが、
兄としての意地を見せたいと言い切ったシーンは
ちょっとおとなげなくて、可愛かったです。
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最年少のメンバーにこう言われたら、
年長者はもう頑張っちゃいますよね。



それぞれの歌唱シーンは、さすがの一言でした。
今回も、本当にライブを観ているような気分になれました!
今のアニメは凄い……というより、
この凄さはアニナナだからですよね。
作画もライブ構成も演出も撮影も素晴らしく、
スタッフさんには感謝するばかりでした。
IDOLiSH7もTRIGGERもきらきらと輝いていて、
とても眩しくて、美しくて、
「アイドルは幸福の光を具現化した存在なんだな」と
思いました。
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ただ、私の意識はもうこの先のことに向いており、
特にIDOLiSH7のライブシーンでは、
彼らの素晴らしいステージを堪能するよりも
ナギくんの心境の方が気になってしまいました。
密かに「これが最後」と決めた上で歌うのが
どれほど辛いことであるかは、
想像に難くなかったです。

TRIGGERの「DAYBREAK INTERLUDE」は……
彼らの楽曲の中で私が最も好んでいる曲であり、
思い入れが最も強い曲でもあるので、
もうもうもうもう感無量でした。
最速放送をABEMAで見た時は
PCに繋いだヘッドフォンで音を聴いたので、
その臨場感に圧倒されると同時に
彼らを愛しく思う気持ちが一段と募り、
感極まって少し泣いてしまいました。
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どこを切り取っても格好良くて、セクシーで、
TRIGGERの魅力が全開!だったと思います。
特に推しの楽くんの顔の作画が私好みだったので、
途中で興奮しすぎて卒倒しそうになりました。

ただ、欲を言えば、
画面の移動(カメラワーク)があまりに速かったので、
全体的にもう少し落ち着いて見たかったです。
また、Re:valeの「太陽のEsperanza」と同じく、
途中で同時刻に他の場所にいる人たちの描写が入ると
気が散るので、
そういうシーンを抜きにした状態で見てみたかったです。



投票の結果、TRIGGERが優勝し、
二つのグループのリーダー同士が握手をしました。
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アプリのシナリオで知っているとはいえ、
視聴者に勘違いされそうなことを
八乙女楽くんがうっかり口にしかけた時は、
私もひやっとしました。
もし大和くんがあの場にいなかったら……と思うと
ゾッとします。
それまでの努力が、たった一言で無駄になるところでした。



楽くんが一人で九条鷹匡さんの家に乗り込んだ件は、
アニナナでは回想として最後にまとめられていました。
楽くんの言葉はとても強く、重いので、
アニナナ3期の締めに相応しかったです。
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そして、この時の楽くんは宣戦布告をしただけなので、
九条さんと天くんの問題はまだまだ継続するのですが、
いつか必ず天くんを救ってみせるという
彼の気持ちが明らかになったのは、
天くんにとっても、私たち現実のファンにとっても
良かったと思います。
誰よりも頼もしい楽くんが天くんの傍にいるというだけで、
アイナナのファンは安心できますし、
実は天くんもそう感じていると信じています。



最後にナギくんが思わせぶりなことを発して
アニナナ3期が終了しましたが、
ここまで来たら4期の放送を期待してもいいですよね?
アプリでは、第5部、第6部と
物語が更に続いた上で一区切りを迎えたので、
そこまでアニメで見られたら
これほど嬉しいことはありません。

別所監督を始め、アニナナのスタッフさんには
心からの御礼を伝えたいです。
これまで最高のアニメを作ってくださり、
本当にありがとうございました。
この最終回は特に、良いものを見せようという作り手の気持ちが、
IDOLiSH7やTRIGGERを介して
一際強く表れていたと思います。
好きな作品がアニメ化される時点で
ファンにとっては有難いことなのですが、
そのアニメの出来が素晴らしいのは
奇跡に近いことだと思います。
作品を知らない人に向かって、
これほど「アニメもいいよ」と胸を張って言える作品は
他に無いです。
本当に本当にありがとうございました。
放送中はとても幸せでした!



当ブログでは、
そろそろアプリ第5部の感想を綴り始める予定です。
相変わらず色々としんどい内容のシナリオですが、
面白いという前提があった上での辛さなので、
続きを読めるのは楽しみでもあります。

以前に書いたアプリ第4部の感想記事はこちらです。
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/archive/c2306183314-1

ここまでお付き合いいただきまして、
ありがとうございました。
第5部の感想記事の掲載を始めた時は、
また見ていただけると嬉しいです。
宜しくお願いいたします!



(4/11追記)
大分遅くなりましたが、アプリ第5部の感想を書き始めました。
【感想「アイドリッシュセブン」第5部 第1章:時代*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-04-11
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最初から不安要素が全開でしたが、大変面白かったです。
宜しければ、合わせてお読みください。



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2023-03-05 11:05 
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