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アニメ「アイドリッシュセブン Third BEAT!」感想 第29話:掻き混ぜ零れゆく*ネタバレあり [アニナナ感想]

アニメ「アイドリッシュセブン Third BEAT!」第2クール
第29話「掻き混ぜ零れゆく」の感想です。
以下の記述には、先の展開を含むネタバレがあります。
私の推しはTRIGGERの八乙女楽くんです。
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アイドリッシュセブン Third BEAT! 8 (特装限定版)(Blu-ray)

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  • 出版社/メーカー: バンダイナムコフィルムワークス
  • 発売日: 2023/02/24
  • メディア: Blu-ray

関連記事
【アイドリッシュセブン 感想記事一覧】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/i7

アニナナ3期 初回と前回の感想記事はこちら。
【第1話:星を覆う雲】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-07-07
【第28話:変わる景色】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-12



第29話のあらすじはこちら。
https://idolish7.com/aninana/
 百と連絡がとれず、心配した千はトウマを問い詰める。了に脅されていたトウマは押し黙るが、本気で怒った千に抗うことはできなかった。  一方、ナギは巳波から桜春樹の命が長くないことを知らされ、ショックを受ける……。

長かった第3部もいよいよ終わりが目前ということで、
内容は更に混沌としてきました。

まずはRe:valeについて。
百さんと連絡がつかないことを心配した千さんが、
迷わず迅速に動いたのが印象的でした。
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これが不安材料など何も無い平常時だったなら、
千さんももう少し心安らかにいられたかと思います。
でも、月雲了さんに喧嘩を売った後であるこの時は
関係者全員に何が起こってもおかしくないですからね……。
ましてや、百さんの元に
トウマくんから電話が掛かってきたのを見ていたのでは、
千さんがひどく焦るのも当然のことでした。
でも、千さんも百さんも、
いつもこんなふうに岡崎さんの知らないところで暴走するなら、
二人を心配する彼の胃に穴が開きかねないので、
その身の保全も兼ねてもう少し自嘲してほしいです。
今回は何も無かったのでまだ良かったですが、
この先もこんな事が何度もあったら
命が幾つあっても足りないので!

テレビでの狗丸トウマくんの様子を不審に思った千さんは、
早速、彼に会いに行きました。
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この時点でのトウマくんは
ŹOOĻ唯一の良心だったはずですが、
了さんからの報復を心底恐れているせいで
さすがの彼もこの時ばかりは保身に走っていました。
それまで良い事ばかりを口にしていた身でありながら、
自身や身内に危機が及ぶかもしれないと思った途端、
その時まで振りかざしていた正義をあっさり手放すのは、
いやらしいほど人間臭い描写だと思います。
でも、共感はしたくないです……。
今回のトウマくんは、
了さんに内緒で暴露した件を百さんに庇われただけでなく、
百さんが悪い大人に連行されていくのを目撃したのだから、
できればもっと男気を見せて、
あの場を離れた後すぐに千さんに連絡を取るぐらいのことは
してほしかったです。
(それができないのなら、
せめて千さんから百さんの行方を問われた際に
素直に白状してほしかったです)
この時のトウマくんは、
百さんの命が危ないとは夢にも思っていないからこそ
千さんから逃げようとしたのであって、
もしそれを知っていたなら
(または、後でそれを知らされたのなら)
彼の態度も変わったかもしれません。
とにかくトウマくんには、
百さんに庇われたまま一人で逃げた件について
本気で猛省してほしいです。
百さんも千さんもなんだかんだ言って優しいので、
トウマくんを責めることはしないのかもしれませんが、
私は
「あなたのせいで洒落にならない事になったかもしれないよ」と
彼に言いたいです。

なので、百さんを救うべく必死な千さんに対して
言葉を濁してばかりいるトウマくんを見ていると、
変に苛立ってしまうのですが……
ここで御堂虎於くんがしゃしゃり出てくるのが
ちょっとした見どころでした。
少し前までの虎於くんなら、
下手に他人と関わるのは面倒だと嫌がって
トウマくんの後を追うことはまずしなかったと思います。
尤も、虎於くんにしてみれば、
尋常ではない様子で緊張を漂わせていた千さんや、
いつもとは明らかに違う様子のトウマくんのことが
気になっただけで、
別にトウマくんに助け舟を出そうとは
微塵も思っていなかったのかもしれません。
でも、トウマくんにとっては結果的にそうなったのが
とても良かったです。
虎於くんがあそこに行った理由がどうであれ、
彼がトウマくんを追って後からあの場に現れたという事実が
特に大事だったと思います。



一方、棗巳波くんは、
いつからか廊下に潜んでいた六弥ナギくんに囚われ、
厳しく尋問されます。
この時に限ったことではないのですが、
冷静さを失った時のナギくんは
目的を果たすためなら手段を全く選ばないようで、
普通の人ならまずやらないような犯罪めいたことでも
抵抗なくあっさりとやってしまうのが、少し怖いです。
また、ナギくんの中でそういう事に抵抗が無いのは、
非情な手段でも平然と実行できなければならないという
厳しい世界で生きてきた証でもあるので、
可哀相だなとも思っています。
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ナギくんが巳波くんを連れていった先が
近くの物陰だったので、怖さが薄れていますが、
彼がやったことは拉致ですからね……。
やはりナギくんは特別な立場で生きてきた人なんだと
嫌でも実感してしまいます。

ナギくんからの問いに対して、
事実に嫌味を交えて返答した巳波くん。
それを聞いたナギくんがショックを受けるのは当然でしたが、
言った巳波くんも、気が晴れるどころか
逆に傷付いているようだったのは、
彼が桜春樹さんを心底慕っていたからでしょう。
言う側も言われる側もとにかく辛そうで、
この二人の会話はちょっと見ていられなかったです。



街では、十龍之介くんと了さんの邂逅がありました。
二人の会話では、
途中で了さんが調子に乗った場面もあったものの、
最初の「ATM」から最後の恫喝まで、
結局、龍之介くんが主導権を握っていた気がします。
自身の良いイメージを逆手に取って、
了さんの嫌がらせを覆すシーンは、
何度見ても胸がすく思いがします!
普段は滅多に怒らない人が本気で怒ると、
誰よりも怖いので、
そういう人を敵に回してはいけないという
良い見本になっていました。

もしTRIGGERがずっと人気絶頂のままでいたなら、
似たような状況で龍之介くんと了さんが口論になったとしても、
龍之介くんは途中で言葉に詰まってしまい、
了さんを言い負かすことはできなかったと思います。
俺は今、人生で一番楽しいです。
誰かが用意したTRIGGERに入ったわけじゃなく、
自分の意思でTRIGGERをやっている。
自分が選んだ道を歩くのが、こんなに楽しくて、
手応えのあるものだと思いませんでした。
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絶望してから気付いたんです。
絶望なんて、大したことじゃないって。

俺が俺でいる限り、何度でも立ち上がれる。
仲間がいる限り孤独じゃない。
夢がある限り、希望は続いていく。
天と楽を、俺たちのファンを、俺はゼロアリーナに連れていきます。

今回の龍之介くんの発言は、
一度どん底まで落ちて、地獄を見て、
そこから自身の力で何とか這い上がってきたからこそ、
自然に生じた言葉だったと思います。
説得力も凄かったです。
龍之介くんにあんな口調でこう言われたら、
相手が了さんでなくても反論できないはずです。
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そして百さん!
既にアプリ第3部のシナリオにて
その身が無事なまま騒動が終わるのを知っていたとはいえ、
アニメ初見時は気が気でなかったです。
とりあえず何も無くて良かった……!
本当に良かったです。

百さんは了さんの手下によって手錠をかけられ、
大量の酒を無理に呑まされていたので、
ベランダに連れていかれるまでも大変でしたが、
千さんが部屋の前に現れて以降は
違う意味で大変なことになっていたのが、
アイナナ(アニナナ)らしいドタバタ劇となっていました。
Re:valeの二人が危機的状況にあるのは変わらないどころか
寧ろ悪化しているのに、
急に話が可笑しくなるのは、
さすがアイナナ(アニナナ)としか言いようがなかったです。
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普通なら、自分の危機を味方に伝えるために
なんとかして敵をだまそうとするでしょう。
しかし絶対に千さんを巻き込みたくない百さんは、
逆に敵に頼み込み、
何とか千さんをその場から追い返そうとします。
Re:valeが素敵なのは、
二人とも相手をあまりにも大事に思うが故に、
ちょっとずれた行動をしがちなところですよね。
今回のこのシーンも最高でした。

ほどなくして
千さんも百さんの危機的状況を知ったと同時に、
彼の身も危うくなりましたが……
役者としても高く評価されている彼らしく、
ハッタリだけで絶体絶命の危機を乗り越えようとしたのは、
アプリで履修済みの私でもおかしくてたまらなかったです。
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ここは文章のみのアプリでも面白かったのに、
千さんの動きが映像で具体的に見れるアニナナでは
更におかしなことになっていて、
彼が必死さを懸命に隠しながら
余裕たっぷりに演じるのを見ていたら、
恐怖がどこかに消えただけでなく、
途方もない微笑ましさを感じました!
この時の千さんは、いつになく可愛かったです。



了さんの手下が去った後、
Re:valeの二人が心情を吐露するシーンは、
言葉もですが表情や声にも
彼らの本音がよく出ていたと思います。
上記の危ないシーン以上に
見ていて痛々しかったです。
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特に千さんの言葉には、
過去への深い悔恨と自省だけでなく
もう二度と大事な人を失いたくないという強い意思が
込められていて、
ついさっきまで彼のハッタリで笑わせてもらっていたのが
嘘のようでした。
それぐらい辛くて重い発言でした。

百さんの、
「自分はどうなろうとも千さんだけは絶対に守る」
という気持ちは
実に素晴らしいですし、
本気でそう思っている彼を私は尊敬していますが、
もし本当に百さんが千さんのために命を落としたなら、
それこそ千さんの体がいくら無事でも心が死ぬということを、
いい加減に百さんには知ってほしいです。
自身が千さんの生死を握る鍵であるということに、
ちゃんと気付いてほしいです。

今回、千さんが百さんの頬を叩いただけでなく、
百さんが千さんの頬を叩いたのは、
二人の関係が更に良くなるための大きな変化だったと
思います。
既にもう最上と呼べる二人ですが、
ここの会話を見ていたら、
より高みを目指せる予感ばかりが募りました。



百さんが無事に解放され、
龍之介くんも了さんを言い負かして、
さぁ後はMOPの最終結果の発表だ!となるのでしょうが、
そうはならないのがアイナナです。
最終回を目前にして、
不穏な出来事が二つも新たに生じました。

まずはナギくんです。
ナギくんの以前からの思わせぶりな言動に対して
分からないながらも何かを察したらしい二階堂大和くんが、
今回も彼の心に寄り添おうとしていたのが
とても良かったです。
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ナギくんは既にIDOLiSH7を辞める決意を固めていて、
この時はもう感傷に浸るばかりだったのでしょうが、
大和くんが発した
「お前さんはここにいるよ」との優しい言葉が
少しでも慰めや救いになっていたら良いなと思います。

ナギくんの異変は、彼自身の言動だけでなく、
彼の部屋にも表れていました。
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室内に多々あった彼の宝物が
もれなく撤去されていた状態からは、
これまでの日本の生活で得たものを全て捨てるという
強い覚悟が伺えます。
ご存知のとおり、
ナギくんの問題は第4部にならないと解決しないので、
今はアニナナ4期の実現を切に祈るばかりです。

上のスクショは、部屋の電気が点けられていないせいで
真っ暗でよく分からないので、
ちょっと明るくしてみました。
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これはさすがにギョッとしますよね……辛い。



この第29話は、
八乙女楽くんが九条家を単独で訪れたシーンで
締められました。
誰よりも熱い男が無言で突っ立っている描写からは、
決して揺らがない意思の強さを感じます。
次の最終話は色んな意味での正念場であるので、
私も心を強く持って視聴に臨もうと思っています。
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とにかくデイブレのライブ映像が楽しみです。
ずっと待ってた!!!



続きはこちら。
【アニメ「アイドリッシュセブン Third BEAT!」感想 第30話:結ばれる因果*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-03-04
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いよいよアニナナ3期の最終回です!



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2023-02-22 09:01 
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