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感想@アニメ「ハイキュー!!」第24話:脱・“孤独の王様” [ハイキュー!!]

テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期の感想です。
今回は以下の話について記します。
第24話:脱・“孤独の王様”
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  • 発売日: 2015/12/16
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私の推しは青葉城西の及川徹さんです。
原作の漫画は最後まで読み、
アニメも視聴済みですので、
以下の文章では先のことについて触れる可能性があります。

関連記事
【ハイキュー!! 記事一覧】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/HQ

【テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期】
初回と前回の感想記事はこちら。
第1話:終わりと始まり
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-13
第23話:流れを変える一本
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-13

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https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-23



第24話のあらすじはこちら。
 青葉城西がマッチポイントを迎えたギリギリの土壇場、日向と影山の連係プレーで追いついた烏野。先に二点差を付けた方が勝つ……!!
 獲りつ獲られつのシーソーゲームが続く試合にも、ついに決着がつく。

烏野対青葉城西の緊迫した接戦も、
とうとう終わりを迎えました。
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試合の終盤で
コートにいる及川さんが他の部員を集めて
「ちょっとこのまま聞いて」と言い出すのを聞くと、
即座にこの試合の終わりを実感します。
それぐらい、及川さんのこの台詞と試合の決着の付き方は、
私の中で強く印象に残っています。

そこに至るまでの描写もとにかく凄くて、
見ているとつい息をのんでしまいます。
私が特に好きなのは、やはり、
大事なところで及川さんがジャンプサーブを外した後、
岩泉さんが痛烈なスパイクを見事に決めて
「これでチャラな。どっちだって同じ一点だ」と言い、
彼の失敗を帳消しにしたシーンです。
その行動も言葉もとにかく格好良くて、
私の心の中にいる及川さんが
「岩ちゃん……!」と感激しまくります。
岩泉さんは男気があって素敵ですし、
なんだかんだ言って優しくて、行動力もあるので、
本当にいい男ですよね!
今回のアニメ視聴を機に、今さらながら
私の中で岩泉さんの株が爆上がりしているので、
自分でも少々呆れているのですが、
彼のグッズが欲しくてたまらなくなっています。
(今までは及川さんとセットだったら買うという感じでした。
しかも、もういい加減にグッズ厨を辞めたいのに
結局欲しくなってしまう自分がなさけないです)



今回は、烏野町内会の二人の発言により
青城がこれまで一度も全国に行けていないと判明しました。
強豪校として名は知られているけれど、
あくまで県内止まりで、
そこから先は白鳥沢といった厚い壁に阻まれていたようです。
なので尚更、
県内総合力No,1プレイヤーと称された及川さんが
バレー部主将を務めている今は、
全国を狙えるチームとして本当に完成していたんでしょう。
今年行けないならいつ行く?というレベルまで
達していたんだと思います。

作中の年月が経過して、物語が最終章に入る前までは、
日本でプロ選手として活躍した及川さんが
引退後に青城に指導者として戻ってきて、
あのへらへらとした様子で生徒と上手くやりながら、
悲願の全国行きを叶えられたら良いな……と
思ったこともありました。
今になって冷静に考えてみれば、
及川さんは後輩の指導も確かに上手そうではあったけれど、
彼自身が指導者で落ち着く人ではないというか、
きっと影山と同じく一生現役でいるような人だと思いますし、
仮に及川さんが本当に青城の指導者になったとしても、
その間ずっと青城が全国に行けないのは
あまりにも可哀相なので、
入畑監督の時代に一度は果たしてほしいものだと
考えを改めています。
確か、日向たちが三年生の時のインハイ予選の優勝校が
未だに不明だと思うので、
そのあたりで是非お願いしたいです。
(もう既に判明していたらすみません)



見ていて面白いなと思ったのが、
国見への対処の仕方です。
無駄なことはせず、根性論でものを語らない彼は
省エネプレイを基本とするようですが、
そんな彼を見たら影山のように怒るのが普通で、
敢えてそうしなかった及川さんの方が絶対に稀です。
しかも及川さんは、国見の省エネプレイを否定せず、
もっと上手くやれと勧めた上で、
そうやって楽をすることで体力を温存するなら
皆が疲れる試合の終盤で活躍しろとの念押しをしました。
これは一見、脅しのようだと受け取れますが、
及川さんが国見に期待を寄せているとも言えます。
おそらく国見は、
自分のプレースタイルが他人から理解されないのを
日頃から強く肌で感じていたでしょう。
他人にガミガミと怒鳴られることが多いからこそ
及川さんの言葉が意外に思えただけでなく、
自分が彼に認められているのが嬉しかったんだろうと
想像しています。

そんな国見が必死になってボールを追ったり、
青城の切り札としてここぞという場面で活躍したり、
何より青城の部員と共に自然に笑ったりするのを
目撃したことで、
影山は多大なショックを受けました。
単なる驚きで終わらなかったのは、
かつての自分には彼をそうさせられなかったという自覚が
影山の中で強かったせいかもしれません。
これについては……
国見は性格もプレースタイルも独特なので、
まだ中学生だった当時の影山が彼を上手く御せなくても
当然だったと思います。
今回、及川さんが内心で発していたとおり、
例の一件以降の彼は
他者を生かすプレーを積極的にしていたようなので、
そういう意識が普段からあるか否かの影響は大きく、
ようやく他者を意識し始めた影山には
まだまだ難しいのかもしれないとさえ思えます。
しかしそれは「今はまだ」というだけで、
もし影山がその不足を痛感したのなら、
いつか必ず出来るようになりますし、
実際、この作品ではその過程が丁寧に描かれています。



面白いと言えば、
スパイクを打とうとする金田一と
ブロックで阻もうとした日向の対決となった際に、
軍配はとりあえず前者に上がったものの、
西谷先輩の見事なレシーブによってボールが拾われ、
対決での勝利が無効となった点です。
これこそがまさにチームプレイで、
「六人で強い方が強い」競技の面白さなんだと
思いました。



セッターとしての大きな差を
及川さんに痛感させられた影山が、
一瞬だけ呆然自失となりましたが、
日向を始めとする他の部員たちによる声掛けのお陰で
すぐに我に返りました。
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まるで影山が一人でバレーをやっていたようだった
北川第一中時代と違い、
今の彼には同じ熱量でバレーに励むチームメイトがいて、
普段の練習や数々の試合を通して
ゼロから信頼関係を築いていったという事実は
大変素晴らしく、
まさに「脱・孤独の王様」という副題に相応しい
感動的な展開でした。
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しかしこの変化(進化)が、結果的に
及川さんに手の内を読まれる原因となったのは
皮肉としか言いようがなく、
私の中でもやるせない気持ちが募ります。
影山の大きな進化を褒めない、喜ばないというのは
あり得ないので、
ここはもう及川さんを褒めるしかなかったです。

影山がトスを上げようとした際に
してやったり!と目を輝かせて笑う及川さんが、
とにかく悪い顔をしているのがおかしくて、
私もここを見る度につい笑ってしまいます。
策士ですよね、及川さん……!
本当に、いちプレイヤーとしても、セッターとしても
この試合での及川さんは影山を常に圧倒していたので、
影山がいつか越えるべき高い壁としての役割を担うのに
及川さんは最適なキャラクターだったと思います。

最後は、普通であれば
日向のスパイクは絶対に決まる
(烏野に得点が入る)場面なのに、
青葉城西のブロックに阻まれてそれが叶わず、
遂に試合終了となるのが、
主人公にも視聴者(読者)にも容赦が無くて凄いなと
今でも感嘆します。
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ここで烏野が負けるからこそ
日向たちの更なる成長が見込めたり、
春高予選での青城との再決戦が
より熱いものになったりするのですが、
「え? ここで負けちゃうんだ?」と
未だに意外に思う部分が私の中にもあるので、
ハイキュー!!が週刊少年ジャンプで連載されていた当時、
読者によるアンケートの順位が
この時だけ大きく下がったというのも納得です。
それまで主に烏野の視点で物語を追ってきた以上、
ここは日向にスパイクを決めてほしかったですし、
烏野に勝ってほしかったという思いは
ずっと消えないと思います。
(勿論、そういう読者の期待をあっさりと裏切る点も、
ハイキュー!!の面白さではあるのですが)



試合が終了すると、
烏野は敗北の感傷に浸る時間も許されず、
早々にコートを去りました。
この敗北は自分のせいだとして謝ろうとする日向が、
とにかくせつなくて、
私もいたたまれない気持ちになります。
体育館の外に出た後、
悔しさと自身へのなさけなさが爆発してしまって
どうにもならない思いを持て余した日向と影山には
私も胸の痛みを覚えたと同時に
彼らの若さや熱さに圧倒されてしまい、
「青春だなぁ……」としみじみしてしまいます。
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一息ついた後の烏野がスタンドの客席に移動すると、
さっきまで死闘を繰り広げていた相手である青城は
再び眼下のコートに居て、
勝ち上がってきた別のチームと戦っていた
(しかもそれに勝った)というのも、
当たり前のことであるにもかかわらず
現実の非情さがよく表れていました。
烏野が全力を尽くしたのを見てきただけに、
敗北という絶対に覆せない結果は残酷でしかなく、
だからこそ勝利には絶大な価値があるのだと
一際強く実感しました。



烏野との試合の終了後、
岩泉さんからの疑問に対して及川さんが
「一人だけ強いわけじゃなかったじゃん」と答えたのは、
影山という個人に対しても、
烏野というチームに対しても、
彼なりの最大の賛辞だったと思います。
あの及川さんが、
影山の短期間での大きな成長を嫌でも認めざるを得ず、
日向も含めた二人を脅威だとも感じていただなんて、
凄いことです。
でも当の影山にしてみれば、
自分が凄いと思っている先輩にどう思われようとも、
直接対決の試合で勝てなければ意味は無いでしょう。
寧ろ油断されている方がマシだと思っていそうな点も含めて、
彼はやはり凄いと思わされます。

ところで、
心身共に疲弊しきった状況でここぞという時を迎えたら、
影山は必ず日向にトスを上げる(変人速攻をやる)と
及川さんに読まれ、
実際に彼がそうしたことから分かる通り、
その心の中では
日向を無二の相棒として認めていると分かるのが
凄く素敵です。



今回はEDこそいつもの映像でしたが、
初めてCパートが用意されました。
烏養コーチの奢りで烏野の皆が食卓を囲むシーンは、
原作の漫画でも非常に印象深かったですが、
アニメも秀逸でした。
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敗戦のショックと心身の多大な疲労により
食事を取るどころではない皆が、
とりあえず(半ば強制的に)食事に箸をつけたところ、
その美味しさや自身の空腹を痛烈に実感し、
次第に箸が止まらなくなるほど
ガツガツと食べるようになったら、
食欲の解放と共に感情の抑制も叶わなくなり、
その場にいるほぼ全員が泣きながら食べるという流れは、
最高という表現が最も相応しいと思います。



本当に本当に、素晴らしい一戦でした。
内容は当然として、
作画も演出も効果もBGMも、勿論声も、
全ての出来がとても良く、
作品のいちファンとして幸せでした。
そして、烏野と青城の皆には
心からの拍手と労わりの言葉を贈りたいです。
お疲れ様でした!
良い試合でした!!
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及川さんも最高でした。
推しである彼のいろんな雄姿を毎日見られて、
とってもとっても楽しかったです……!



続きはこちら。
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第25話:三日目】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-17
アニメ第1期の最終回です!



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2023-02-16 22:36 


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