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感想@アニメ「ハイキュー!!」第20話:及川徹は天才ではない [ハイキュー!!]

テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期の感想です。
今回は以下の話について記します。
第20話:及川徹は天才ではない
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私の推しは青葉城西の及川徹さんです。
原作の漫画は最後まで読み、
アニメも視聴済みですので、
以下の文章では先のことについて触れる可能性があります。

関連記事
【ハイキュー!! 記事一覧】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/HQ

【テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期】
初回と前回の感想記事はこちら。
第1話:終わりと始まり
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-13
第19話:指揮者
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-05

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https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-23



第20話のあらすじはこちら。
 中学に上がって出会ったすごい選手。その人を超えることは影山にとって一番の目標となった。その目標である及川との対戦が実現したものの、圧倒的な技術と経験の差に影山は焦りを募らせる。
 そんな中、烏野を追いこむべく及川が様々な策を講じていく。

私の最愛の推し・及川さんのタイトル回でした。
第1期のOVAで「リエーフ見参!」という例外はあるものの、
テレビアニメ版で登場人物の名前が副題として付いたのは、
第4期まででは今回のみです。
しかも、これまでの話で
及川さんの圧倒的な強さや凄さが多々描かれておきながら、
それらを覆すような言葉が副題として使用されたのでは、
たとえ及川さんに興味が無い人でも
心をぐっと掴まれたかと思います。
ご存知のとおり、
アニメの副題は原作の漫画のものが流用されており、
今回のもその内の一つです。
アニメの制作では、全体の構成を整える段階で、
どの回にどの副題を用いるのかが決められたかと思いますが、
もし私にその決定権が与えられたとしても、
今回の副題は絶対に使ったと思います。
それぐらい「及川徹は天才ではない」との言葉は、
インパクトが強く、記憶に残りやすいです。



何でも持っていて何でもできる及川さんは、
他作品でなら普通に天才と称されるキャラクターです。
上記のとおり、
特に物語がインターハイの予選になってからは、
及川さんのセッターとしての優秀さが一段と際立つように
描かれていましたので、
漫画でもアニメでも、この回が来るまでは
及川さんも影山と同じ天才セッターなんだと思っていた人は、
きっと多かったはずです。
しかし、ここで唐突にそれが否定されました。
いかにも天才!という凄い人物が
実はそうでないのだと提示されれば、
視聴者(読者)は違和感を覚えると同時に
「天才でないなら、一体何なんだろう?」
という疑問や興味を持つでしょう。
こういったことが
視聴者や読者を作品により強く引き込む力となっていて、
その積み重なりが、
ハイキュー!!の全体的な魅力となっています。



また、今回は、
及川さんをこう評したのが、
彼をよく知る青葉城西の入畑監督だというのも
大きなポイントでした。
今回以降、及川さんが天才ではないという評価は、
作中で絶対的なものとなり、
視聴者や読者の中でも周知の事実となりました。

この「及川徹は天才ではない」という評価に
言葉を更に付け足すと、
及川さんの現状がよく分かるようになるのが
とても面白いです。
たとえば「及川徹ほど凄い人でも天才ではない」とすると、
彼が直面している現実の厳しさがより見えてきます。
及川さんを更に上回る資質の持ち主
(天才/影山や牛島さん)の姿の輪郭が
急にはっきりと出てくるので、
私たち視聴者や読者も
彼がぶち当たっている強固な壁の存在に
意識を向けせざるを得なくなります。
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また、「及川徹は天才ではない(けれど)」というように、
それを事実として認めた上で他に目を向ければ、
俄然、及川さんらしい強みや素晴らしさが
鮮やかに浮かび上がってきます。
そう、及川さんは天才ではないのかもしれないけれど、
日々の地道な努力の積み重ねでもって
天才並みの実力を身に付けています。
一般的に、凡人より天才の方が良いとされる以上、
「天才ではない」という否定の評価は
対象の価値を下げる言い方として用いられますが、
及川さんの場合はそうではないどころか、
逆に褒め言葉になっているのが、凄いです。
普通なら単なる悪口になってしまう言葉を、
自身の高い実力でもって力づくで逆にしているあたりは、
さすが及川さんとしか言いようがなく、惚れ惚れします。

及川さんを表面的に見れば、
作中随一の優男で、カリスマ性も高く、
バレーが非常に上手い……等々
他人が羨むような粋な人生を堪能しているのではないかと
思えます。
でも実際の及川さんは、未来も含めて、
非常に泥臭い人生を貪欲に歩んでいるんですよね……。
別に判官贔屓をしているわけではないのですが、
誰よりも凄く凄く格好良い人が
高い目標に向かってただただがむしゃらに生きる姿には、
やはり深い感動を覚えます。
尊敬の念も、抱かずにはいられないです。



さて今回は、影山の回想から始まりました。
中学生になったばかりらしい影山が、
二歳上の先輩である及川さんのプレーを目の当たりにして、
中学校は凄いところだ……と感心したのもつかの間、
凄いのは及川さん個人だと理解し直したという内容でした。
この先を全く知らずにこの過去を見ると、
及川さんの凄さの裏打ちでしかないので、
特に何も思わないか、
せいぜい「及川さんは昔から凄かったんだ」と
更に認識を強めるぐらいで終わるでしょう。
しかし、当時の及川さんの心情を知った上で
この回想を改めて見ると、
色々としんどくなりますね……。
唯一の救いは、
影山の存在に脅かされた及川さんの胸の内を、
当の彼が未だに知らないことだと思います。



順調に得点を重ねていく青葉城西に
烏野がなかなか追いつけない中、
一人で焦りを募らせた影山は、
すっかり視野が狭まってしまっただけでなく、
いつしか平常心も余裕も失っていました。
作中で言われていたとおり、
当初は些細なずれでしかなかったものが
徐々に積み重なった結果、
大きな差となって失敗に繋がり、
影山が更に焦る原因になってしまうくだりは、
見ている私も苦しくなるほど辛い内容でした。
影山が、数か月前まではまだ中学生だった上に、
その部活を引退してからは試合の出場経験が無く、
そんな彼ができたことと言えば
軽い自主練程度だったのを思えば、
寧ろよくやれていると褒めたいぐらいですが、
必死に手を伸ばして勝利を求める影山には
慰めや同情は不要でしかありません。
青城にどんどん追い込まれ、酷く焦る影山は、
及川さんの言葉を借りれば
まさに中学時代の悪癖が出た状態で、
かつての北川第一でも彼はこうだったんだなと
嫌でも実感させられました。
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私は、一推しキャラは及川さんですが、
二番目の推しが影山ですし、
学校では烏野を最も熱く応援しているので、
ここは本当に見ていて辛いです。



一方、及川さんは、
まさに「及川徹劇場」という感じで、
今回も華々しい活躍をたくさん見れました。
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相変わらず恐ろしいジャンプサーブや、
他の部員の能力を自然に引き出すトスに、
駆け引きの上手さなど、
高い技術による見事なプレーは勿論のこと、
烏野の速攻のサインを見抜いて対策を講じたり、
弱いところを徹底的に攻めて潰そうとしたりと、
チームの司令塔として、そして部の主将として、
青城の皆を積極的に引っ張っていたのが
最高に格好良かったです。
途中で及川さんが、
調子に乗って攻める田中先輩に対して
「元気だねぇ……。そんでもって、厄介だね」と
顔からすっと笑みを消して凄みますが、
私はこのシーンを見る度に
「いやいや、一番厄介なのはあなたでしょう」と
ツッコミを入れたくなります。
普段の及川さんは、
へらへらと柔和な笑みを浮かべながら
気障な言葉を口にしたり、
子供っぽく悪態を吐いたり、
いい気になって付け上がったり……と
性格の粗が見えるのに、
いざバレー本気モードのスイッチが入った途端、
顔の良さもあってめちゃくちゃ格好良くなるのは、
もう反則だと思います。
及川さんは狡い……でも、そこも好きです。
長所も短所も全部ひっくるめて
及川さんのことが大好きです!

なので、この回は
終盤で影山が追い込まれていくシーン以外は
全て好きなのですが、
私が特に気に入っているのが、
及川さんが金田一に「安心して飛べ」と言って、
彼の背中を軽く押すシーンです。
この言葉は、相手が後輩の金田一だからこそのもので
(同級生は、及川さんがわざわざそう言わなくても
彼を信じて全力で飛べるので)、
皆の力を引き出せる及川さんの優れた才能が
示されたシーンだからというのは
言うまでもありませんが、
ここの金田一とのやり取りは、短いながらも、
及川徹という人間性がよく出ているからです。
余計な前置きを敢えて放つことで
金田一の心を軽く煽ってから
最も伝えたい言葉を発するというあたりに、
いかにも及川さんらしい性格の悪さが見えます。
また、芝居がかった口調から一転して
急に声のトーンを落とし、
「安心して飛べ」と真面目に指示する時のギャップが
実にたまらないです。
おどける及川さんも、真面目な及川さんも、
とにかく大好きです!

また、特に挙げる必要もないほど
岩泉さんとの遠慮のない会話も最高でした。
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及川さんの圧倒的に秀でた実力を思えば、
彼が青城で孤独になったとしてもおかしくないはずのに、
ならずに済んでいるのは、
前回の感想記事でも触れましたが、
岩泉さんたち同級生が彼を特別扱いしないお陰でしょう。
勿論、及川さん自身のコミュニケーション力の高さが
大前提としてありますが、
三年生が総じて彼とは常に普通に接しているので、
それを見た下級生たちも
「及川さんは凄い」としっかりと認めた上で
彼に臆することなく交流できているように見えます。
及川さんの心身が参っている時だけでなく、
普段から彼は岩泉さんにたくさん助けてもらっていて、
彼もちゃんとそれを自覚しているからこそ、
二人は最高のコンビなんだと思います。



放送の最後で、
影山がとうとう交代を告げられてしまいました。
相当ショックだったのか、
影山はまるで絶望を見たかのように
顔を引きつらせ、息を飲みましたが……。
中学を卒業してからたった数か月しか経過していないけれど、
その頃の彼とはもう違うのだというのが
次回以降でしっかりと描かれていくので、
私も彼から目をそらさずに追っていきたいです。
勿論、及川さんの活躍も楽しみです!



続きはこちら。
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第21話:先輩の実力】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-09



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2023-02-09 15:37 
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