感想@アニメ「ハイキュー!!」第16話:勝者と敗者 [ハイキュー!!]
テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期の感想です。
今回は以下の話について記します。
第16話:勝者と敗者
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私の推しは青葉城西の及川徹さんです。
原作の漫画は最後まで読み、
アニメも視聴済みですので、
以下の文章では先のことについて触れる可能性があります。
関連記事
【ハイキュー!! 記事一覧】
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【テレビアニメ「ハイキュー!!」第1期】
初回と前回の感想記事はこちら。
第1話:終わりと始まり
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第15話:復活
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第16話のあらすじはこちら。
常波を相手に、変人速攻は使わないまでも全力で試合をする烏野。その試合を見ている青葉城西は、練習試合をした時との変わりように目を見張る。
順調に得点を重ねて1セットを取った烏野に、常波はやや諦めムードになりつつある。そんな中、澤村の中学時代のチームメイトである池尻は……。第一試合を終え、各コートで勝者と敗者が生まれる。
今回は、Aパートで烏野対常波の試合が、
Bパートでその後の烏野の様子が描かれました。
まずはAパートから。
全国大会出場を目指して練習に励んできた烏野と、
そうではない常波とでは、
練習の質も量も気持ちも全く違いますので、
烏野が常波に勝つのは明らかでした。
常波もそれを痛感してしまい、
試合開始からそう経たずに士気が低くなったものの、
烏野の気合いが入ったプレイに触発されてからは、
全員が夢中になってボールを追っていました。
烏野の女子バレー部の生徒たちもそうですが、
これまで全力でやってこなかったとの自覚があればあるほど、
本当に全力でやってきた人たちのことが眩しく見えますし、
自分たちももっとやっておけばよかったという悔いが
強く残ります。
しかし、一回戦負けとはいえ
格上の相手に全力を尽くしたという事実があるのは
心の救いになるだけでなく、
僅かな達成感と自信に繋がるでしょう。
また、その試合でどれだけ頑張ったとしても、
勝敗が変わることはなく、敗者は敗者のままですが、
ここでどれだけ反省して次に繋げるかが非常に重要だというのは
言うまでもないことです。
こういう心の成長を見ると、
学校の部活動はやはり学習の一環で、
全てが生徒の学びに繋がるのだという当たり前のことを
強く実感します。
以前の感想記事でも少し書いたので重複しますが、
ハイキュー!!は
どんどん強くなる烏野を中心に据えた物語なので、
話が進むにつれて
試合の相手が強豪校ばかりになるのは必然です。
他の作品であれば、
この常波との試合はまともに描写せず、
モノローグによる結果の発表だけで終えて
とっとと二回戦を始めてもおかしくないですし、
初戦から伊達工とぶつける場合も普通にあると思います。
だからこそ、
弱小校との対戦にもしっかりとページを使い、
敗者の気持ちを丁寧に描いた点には、
ハイキュー!!の素晴らしさがたくさん詰まっています。
大会がトーナメント形式を採用している以上、
試合の勝敗が決する度に敗者が消えていき、
最終的には優勝する一校以外は全てが敗者になります。
実際、常波と伊達工に勝つ烏野は次の青葉城西戦で負けて、
その青葉城西は決勝戦で白鳥沢に負けます。
今回きっちりと描かれた常波たちの気持ちは、
後で日向たちが負けた際に「敗者の心情」として重なって、
読者(視聴者)の心をより強く揺さぶってきます。
誰にとっても敗戦は辛く悔しいことだと
ここで先に強調しておくことで、
その後に負けてしまう日向たちの感情を
より深いものにしています。
また、作中と同じく現実でも
試合で最後まで勝ち残れることが稀だからこそ、
敗者の感情を丁寧に描写することは、
多くの読者の共感と支持を得やすいという効果があります。
試合で良いところが一つもなかったとしても、
手も足も出ずに負けてしまったとしても、
「自分の中には、好きなバレーを続けてきたとの事実が確かにある」
というメッセージが、とにかく強かったです。
こういった点も、ハイキュー!!の大きな特徴の一つであり、
ファンの心を惹きつけてやまない要因でもあると思います。
それと、個性派ぞろいの烏野の中で、
この時点で心の弱さも辛い過去も特に無い大地さんは、
キャラクターとしてはやや弱く、
良い人止まりになっていました。
そこを補強する狙いもあったのか、
彼の元チームメイトが登場したのは
単純に良かったと思います。
また、影山のような暗い過去ではなく、
いかにも大地さんらしい前向きさが改めて強調されたのも
優れていました。
大地さんの「勝とうとしなきゃ勝てない」との言葉が、
彼と関わった人たちも自然に口にするようになったことからも
分かるように、
勝ちたい気持ちは伝染します。
最初にそう言った大地さんが常に必死に戦うからこそ、
それに感動した人々が真似をして
いつの間にか広まっていくわけです。
その逆も然りなのを思うと、
気持ちの在りようと言葉の力は決して無視できないです。
烏野にとっては大事な初戦でしたが、
日向と影山が変人速攻を敢えて封印したせいで、
それをまた観たいと望んでいた及川さんにとっては
期待外れだったようです。
及川さんが、終始、
スタンドの観客席で退屈そうに座っていたのが、
個人的にはツボでした。
特に、口を大きく開けてあくびをするところは、
たまらなく愛おしかったですww
また、本来ならここで解説役を務める及川さんが、
珍しくちゃんと観戦していないせいで、
試合をきちんと観察している人々
(青城の監督とコーチ、岩泉、金田一)が
代わりにそれを担っているのも、
なにげに面白かったです。
午前中の一回戦に勝利した烏野は、
同日の午後に二回戦に挑むことになりました。
菅原さんが試合の前に、
日向と影山に向かって頭を下げるシーンは、
彼がどれだけ旭さんを大切に思い、
心配するに留まらずちゃんと期待もしているかが
よく表れていました。
口頭で二人に頼むだけでも凄いのに、
この時の菅原さんは本当に頭を下げましたからね……。
日向も影山も、
たとえ菅原さんからの言葉が無かったとしても、
おそらくそうだと気付いていた以上、
旭さんのためにも頑張ろうとは思っていたはずです。
でもここで菅原さんの切実な願いが加えられたことにより、
ぼんやりとした思いが強い覚悟に変わりました。
頭を下げるという行為は、一般的に、
そうする価値がある人がやらないと意味が無いと言われますが、
日向と影山にとって菅原さんは十分過ぎたんでしょう。
当の旭さんが知らないところで
彼のために菅原さんが後輩に頭を下げたという物語性には
感動要素が強いのも、
実に秀逸です。
今回の最後は、西谷先輩が上手く締めてくれました!
さすが烏野のムード―メーカー!!
やや子供っぽい言動は気になるものの、
前向きさと威勢の良さを常に保った上で、
どんな時でも率先して他人を奮い立たせるなんて、
並大抵の精神力ではできないことだと思います。
西谷先輩ぐらいになると、
性格云々というより素晴らしい才能ですよね。
大好きです。
次は伊達工との試合に決着がつきます!
勿論、内容は既に知っていますが、
それでもここでこう書きたい……!
頑張れ旭さん!
菅原さんが願ったとおり、
エースであるあなたのために日向と影山が道を切り開くよ!!
続きはこちら。
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第17話:鉄壁】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-05-1
【感想@アニメ「ハイキュー!!」第18話:背中の護り】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-02-03-1
(2/5追記)
私の勘違いで、第17話の感想を書き忘れた状態で
第18話の感想記事を第17話として掲載してしまいました。
記事のタイトルを正しく変更した上で、
第17話の感想記事を新たに追加しています。
タグ:勝者と敗者 あらすじ テレビ 第16話 アニメ テレビアニメ 感想 ネタバレ レビュー ハイキュー ハイキュー!! ハイキュー!! HQ 古舘春一 ファーストシーズン 第一期 第1期 バレー バレーボール 烏野
2023-02-02 21:52
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