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感想:NHK朝ドラ「舞いあがれ!」第15週:決断の時*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」の感想です。
今回は以下の放送について記します。
第15週:決断の時
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以下の記述にはネタバレを含みます。

連続テレビ小説 舞いあがれ! Part1 NHKドラマ・ガイド

連続テレビ小説 舞いあがれ! Part1 NHKドラマ・ガイド

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2022/09/26
  • メディア: Kindle版

「舞いあがれ!」の過去の感想記事はこちら。
【第1週:お母ちゃんとわたし 】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-10-07
【第2週:ばらもん凧(だこ)、あがれ! 】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-10-15
【第3週:がんばれ!お父ちゃん】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-10-21
【第4週:翼にかける青春】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-11-01
【第5週:空を飛びたい!】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-11-04
【第6週:スワン号の奇跡】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-11-11-1
【第7週:パイロットになりたい!】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-11-18-1
【第8週:いざ、航空学校へ!】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-11-27
【第9週:私らはチームや】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-12-02
【第10週:別れと初恋 】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-12-09
【第11週:笑顔のフライト】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-12-16
【第12週:翼を休める鳥】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-12-24
【第13~14週】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-06



第15週のあらすじはこちら。
https://www.nhk.or.jp/maiagare/
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浩太さんが心筋梗塞により急死した直後のお話でした。

舞ちゃんが
自宅の玄関に残されていた浩太さんの靴を見て、
「靴はあるのに……」と泣き崩れたシーンは、
見ていていたたまれなかったです。
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前の週の、緊急手術を担当した医師から
その死を告げられた直後のめぐみさんの様子も
真に迫ったもので、
私ももらい泣きしてしまいましたが、
このシーンでの舞ちゃんについても泣かされました。
誰にとっても身内の死は辛いことだけれど、
浩太さんの場合は
工場で倒れてから亡くなるまでが早かっただけに、
舞ちゃんもめぐみさんも
まさか彼が亡くなるとは予想もしておらず、
そもそも浩太さんの体調をもっと気遣っていれば
こんなことにはならなかったはずという悔いが
絶対にあるはずなので、
私のように既に覚悟ができていた人よりも、
更に辛かったと思います。
たった半日前までずっと傍にいて、
辛いこともあったけれど楽しいこともちゃんとあって、
一緒に笑い合って過ごしてきた大事な人が
急にいなくなってしまった喪失感は、
言葉にならないほど大きかったでしょう。
その辛さに思いを寄せるだけで、
私も胸が痛くなります。



しかし、不況による業績の悪化で
経営が立ち行かなくなっている零細企業には、
その悲しみに浸る暇もありませんでした。
かつては頻繁に浩太さんに反発していた悠人さんが、
実家にちゃんと帰っていて、
お葬式にも出ていたらしいのには、ホッとしました。
その直後に悠人さんが、
何の未練も見せず、同情も一切せずに、
工場の一刻も早い閉鎖と売却を勧めたのは、
厳しいけれど、冷静な判断だったと思います。
どう考えてもそれ以上の最善策は見当たりませんし、
中途半端な状況だった舞ちゃんにとっても
この方が良かったと思ってしまいます。
なので、めぐみさんが散々悩んだ末に
工場を手放すことを決意した時は、
「かなりの寄り道をしてしまったけれど、
ここで舞ちゃんの人生も軌道修正されて、
やっぱりパイロットへの道に戻るんだ」と思い、
ホッとしたのですが……
まさか、一転して工場経営を存続させるどころか、
舞ちゃんまでパイロットを諦めることになるとは。
その可能性もあるとは予想していたものの、
できれば舞ちゃんがパイロットになる話を
あのまま観たかった私にとっては
ショックが大きかったです。
それならそうと早く言ってよ!と思いました。

生きていく中で状況や心境が変化するに伴い、
やりたい事がころころと変わるのは、
現実でも決して珍しくないことです。
でも、わざわざ大学を中退してまで航空学校に入り、
授業のシーンにあれだけの時間を割いた上でのこの変更は、
ちょっといただけないというか、
期待していたのに肩透かしを食らった感が大きく、
残念な気持ちばかりが募ります。
舞ちゃんが紆余曲折の末に
浩太さんの遺志を進んで継ぐことにしたのは、
確かに感動的ではありますが、
彼女がパイロットを辞めてまでそうするというのは
話が重すぎます。
何より、今は
「私が見たかったのはこんな話じゃないのに」
という気持ちで、
胸がいっぱいになってしまっています。
舞ちゃんが女性機長となって夢を果たし、
コックピットの窓越しに空を見て
「お父ちゃん、私……なれたよ!」と呟きながら、
涙を薄らと滲ませる展開を、
見てみたかったです。



加えて、この週の最後では、
舞ちゃんと柏木さんの別れも描かれました。
柏木さんが自分の気持ちを
「好きだった」と過去形で伝えた件について
意地の悪い見方をするならば、
やはり彼は良くも悪くも飛行機のことしか頭にないというか、
同じ夢に向かって肩を並べているとの前提があったからこそ
舞ちゃんを好きになったんだなと思いました。
たとえば、舞ちゃんが抱える苦しみや悩みが
パイロット関係のものだったなら、
柏木くんはもっと積極的に口を出して、
不安に襲われる彼女をしっかりと支えたでしょう。
でも実際にはそうでなく、
部外者の柏木くんが横から口を挿んだとしても
絶対にどうにもならないと分かっていたからか、
彼は彼女の悩みに安易に踏み込もうとはしませんでした。
柏木くんが舞ちゃんを心配していたのは確かだったものの、
日々の仕事(研修?)に忙殺されていたこともあり、
いつしか彼女に対する気持ちも
消えてしまったのかなと思います。

お互いに相手を嫌いになったわけではないけれど、
今の舞ちゃんはとても恋愛どころではなく、
柏木くんも以前ほど彼女を必要としていないようでした。
現在の二人の居住地が遠く離れていることもあり、
どちらかが気持ちを素直に告げれば
二人の別れが呆気なく成立するのは
自然の流れだったと思います。
個人的には、二人が直に会えていたなら、
舞ちゃんがこんな状況になったとしても、
心がここまで離れることはなかった気がします。
少なくとも舞ちゃんは、
何度か電話を掛けようとして止めたあたりに、
柏木くんをちょっと頼りたい
(彼に話を聞いてもらって、少し楽になりたい)気持ちが
出ていましたので……。

とはいえ、二人が面と向かってお別れできたのは、
とても良かったです。
最後に東大阪までわざわざやって来た柏木くんには
彼なりの決意の強さや誠意を感じました。



事業を大幅に縮小した上での工場経営の存続が決まり、
舞ちゃんも本格的にそこで働くようになったとはいえ、
まだまだ苦しい描写が続くようです。
このままでは「舞いあがれ」のタイトルに反するので、
早いうちに舞ちゃんの状況の好転を祈るばかりです。



続きはこちら。
【感想:NHK朝ドラ「舞いあがれ!」第16週:母と私の挑戦*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2023-01-21-1



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2023-01-13 18:18 
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