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感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第6週:はじまりのゴーヤーチャンプルー*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」の感想です。
今回は以下の放送について記します。
第6週:はじまりのゴーヤーチャンプルー
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連続テレビ小説 ちむどんどん Part1 NHKドラマ・ガイド

連続テレビ小説 ちむどんどん Part1 NHKドラマ・ガイド

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2022/03/30
  • メディア: Kindle版

以前の感想記事はこちら。
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第1週・第2週】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-10
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第3週・第4週】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-10-1
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第5週】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-14



第6週のあらすじです。
https://www.nhk.or.jp/chimudondon/
 1972年5月。高校を卒業した比嘉暢子(黒島結菜)は、復帰した沖縄から東京へ料理人になるためにやってきた。大都会の人ごみ、行き交う車に衝撃を受け、そして銀座のレストランの西洋料理にびっくり! レストランのオーナー・房子(原田美枝子)らの失笑を買う。そして、兄・賢秀(竜星 涼)がいるはずの場所を訪れたところ、衝撃の事実が待っていた。上京初日から、暢子に人生最大のピンチが訪れる。

先週までの放送で、
「この作品は真面目に見ちゃ駄目だ……。
内容にツッコミを入れつつ、気軽に楽しむものだ」と
悟ったので、
今週の放送の視聴は、
以前と比べると気分的に楽になりましたが、
それでもなかなかしんどかったです。


特に月曜日が酷かった!
上京した暢子が銀座で親友の早苗に会い、
彼女の奢りでイタリア料理の名店でランチを食べたシーンは、
本当にいたたまれなくなりました。
ランチの終わりには、
早苗も暢子と一緒になって沖縄弁で喋っていたとはいえ、
事前に彼女から「これは止めて」と言われていた注意点を、
暢子がきれいさっぱり忘れていただけでなく、
何かある度に沖縄弁で奇声を出し、
周囲から怪訝そうに見られていたのには、
不快感が最高潮でした。
私が早苗なら、料理の途中でも退席しますし、
他の客だったなら、給仕スタッフを呼んで
「あの客を何とかして」と暢子を指したと思います。

この時に限らず、
暢子には彼女自身しか見えていないようで、
精神が年齢に伴っていないように感じました。
特に、所かまわず大声を発したり、
口を開けたまま体を左右に大きく揺らしたり、
空気が全く読めない発言を連発したり……といった言動は、
おそらく「無邪気」や「天真爛漫」といった
彼女の長所を表現したものなのでしょうが、
これまでの放送を見る限り、
私には礼儀知らずという欠点に見えました。
暢子が誰に対しても敬語を使わない点も含めて
彼女を表すのにぴったりな言葉は
「傍若無人」だとも思いました。
たとえば、暢子がまだ小学生なら、
ああいった言動になるのも分かるのですが、
彼女はもう十八歳ですよね。
しかも、幼少期の(子役)の暢子の方が
まだ常識があったように見えました。

加えて、暢子は、
東京での住居も就職先も確定させないまま、
「東京に行きたい!」という熱意だけで
沖縄での就職を二度も蹴り、
本当に上京してしまいましたが……。

・住居
 →たまたま三線が聞こえてきた家に飛び込んだら、
 偶然、そこの家長が沖縄県人会の会長を務めていて、
 とりあえず一泊させてもらい、
 下宿先も紹介してもらう。

・就職先
 →上記の県人会の会長に紹介状を書いてもらったところ、
 偶然、その店が早苗と行ったイタリア料理店だった。
 どうやらオーナーの女性も沖縄出身のようで、
 暢子の亡父とは何やら関係があったらしい。
 オーナーが出したテストに合格したので、
 次週の放送から本格的に働き出す。

・行方不明だった賢秀
 →暢子が連れていかれた下宿先の沖縄料理店に、
 偶然、賢秀が姿を現した。

事がトントン拍子で進むのは
「朝ドラあるある」の一つですが、
暢子が何一つ頑張っていないのに、
求めているものの方から彼女の元にやって来る展開が続くのは、
いくら朝ドラでも「ないわー……」と思います。
県人会の人のお宅に泊まらせてもらった際に、
暢子が急にホームシックにかかった時も、
「何もしていないし、何もされていないじゃない」と
苦笑が漏れましたし、
実は相当恵まれた状況なのに
彼女が何も気付いていないのにも呆れました。
初めて家を出た後、
頼る予定だった賢秀がいないと判明し、
親切な人に泊まらせてもらえることになって
気持ちが落ち着いたら、
急に淋しさが募った……という心境は、
十代後半の女子としては自然だと思います。
でも、諸々があまりに暢子に都合が良すぎたので、
せっかくの良い部分が打ち消されていました。

当時はまだ、玄関チャイムが無いおうちも
普通にあったはずなので、
暢子が見ず知らずのおうちの玄関の戸を開けて
「ごめんください」とやった点は、
特に気になりませんでした。
しかし、ずかずかと上がり込んでからの展開は、
ちょっと見ていられなかったです。



レストランでのテストも酷かったです……。
そもそも、暢子は何故、髪を縛らないんでしょうか。
ただただ不潔に見えるので、
制作スタッフがそれで良しとした理由を知りたいです。
また、肝心のテストでの料理
(サラダ・ナポリタン・沖縄そば)も
ほぼできたものを暢子が弄るシーンしかなかったので、
味が全く分からないだけでなく、
オーナーが下した判断にも説得力が無くて、
見ていて「テストをした意味は?」となりました。

そして、暢子の下宿先が
沖縄料理店の二階に決まりましたが、
そこで彼女に得意な沖縄料理を振舞わせるなら、
最初はその店で地道に働かせてもらい、
色々と学びながらお金を貯めた後、
ステップアップとして
あのイタリア料理店での修行にすれば良かったと思います。
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それと、暢子が沖縄料理店に初めて連れてこられた際に、
そこで手伝いをしろと言われたのを受けて、
「え? なんで?」と驚いていたので、
私もそんな暢子にびっくりしました。
その時に、暢子が積極的に
「私、手伝います!」と言えたなら、
彼女への印象も少しは良くなりましたよね……。

幼い頃からも含めて、これまでの放送では
暢子は料理好きというより、
「美味しいものを食べるのが好きな人」でした。
これから二軒の料理店で働くのなら、
料理好きという設定がようやく出てくるかもしれないので、
その点だけは期待しています。



さて、トラブルメーカーの兄・賢秀。
今週の彼の行動もかなり酷かったのですが、
それ以上に暢子の言動が見ていて不快だったので、
あまり気にはならなかったです。
暢子に無断で奪ったお金を
早々にギャンブルで溶かす流れも
予想通りだったので、
悪い意味で心を乱されずに済んだというか、
彼についてはもう諦めている自分を実感しました。
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ただ、母・優子は別です。
また借金ってなんなんでしょう。
もうタイトルを「借金どんどん」にすれば?と思いました。
以前の感想でも書いた通り、
借金を新たな借金で返そうとする時点で
終わっていると思いますし、
以前の借金で散々迷惑をかけた大叔父夫婦に
また同じ迷惑をかけようとする甘えが
見ていて大変不快でした。
以前、良子が
「お母さんはニーニーにだけ甘い」と不満をこぼしたり、
今週の放送で、彼女が歌子に向かって
「お母さんが叱るべき時にそうしなかったから、
ニーニーはあんなふうになった」と
言ったりしていたのを踏まえると、
賢秀の自分勝手な言動も、
優子の賢秀への甘さも意図的なもので、
そこには何か理由があるんだろうと推測できます。
でも今は、それが全く見えないのが辛いです。
仮にその通りだったとしても、
賢秀が他人に迷惑をかける駄目人間に育った以上、
優子の甘やかしが失敗だったのは明白です。
彼をこんな人間にするくらいなら
やっぱり優子はちゃんと叱るべきだったと
強く思います。



良子は……
家の不幸を長女として再び背負わされそうで、
損な役回りだと思いました。
優子が母親としてもっとしっかりしていたら、
良子はここまで苦労せずに済んだはずです。

ただ、石川博夫とは結婚を望まない方が良いと思います。
博夫は、誰も傷つけたくないというより、
自分が傷付くのが嫌で、
誰にでも良い顔をしたり優柔不断だったりするようなのが
見ていられません。
博夫を演じているのは人気の役者さんで、
実際、イケメンさんですが、
失礼ながら私の好みの顔ではないので、
良子が博夫に惹かれる理由が全く分かりません。

一方、金吾については、
非常識な強引さには難を感じるけれど、
父親も良い人そうでしたし、
なにより彼は比嘉家の事情を知っても気持ちが冷めず、
良子にプロポーズしようとしているんですよね。
いくら良子が美人の才媛でも、
彼女と結婚するとなると、
もれなくあの家(特に賢秀と優子)がついてくるのを考えれば、
普通の男性なら逃げてもおかしくないほどの
不良物件なので、
そこが問題にならない金吾の存在は大きいです。
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それに、もし博夫の性格が直らないままだとしたら、
良子が彼との結婚を果たせたとしても、
何かあった際に彼を全く頼れないだけでなく、
わけが分からないことを言われて逃げられるのは
本当に辛いのではないでしょうか。
ここぞという時にすら意気地が無い相手と会話をするのは、
その人と真剣に向き合おうとすればするほど
空しさが募る羽目になると思います。



最後は歌子についてです。
今週は出番が少なかったものの、
歌唱シーンはしっかりあったので、
「また歌ってるよ……」と苦笑が漏れました。
これまでの歌唱シーンの多さが印象に残っているので、
仮に今後も今週のように
週イチ程度までペースが落ちたとしても、
「また歌ってる」と思ってしまう気がします。
他の番組でも言えることですが、
「上白石姉妹を出したらとりあえず歌わせておけ」は、
もう止めた方が良いと思います。



さらっと感想を書くつもりが、
結局、今までと同様に不満ばかりになりました。
いつか本当に、
諸々を気にせずに見られるようになりたいです。

あと、木曜日は「あさイチ」での朝ドラ受けが無く、
代わりにテロップが出ていたのには、
ちょっと笑ってしまいました。
その前の水曜日の朝ドラ受けが、
もう三人ともまともな感想が即座に出なかったというか、
言葉をなんとか絞り出して……という状態で、
いっそ朝ドラ受けを無くしても良いのではないかと
私も思った次の日の出来事がこれだったので、
「あぁ、とうとう……」と思いました。
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本当にたまたまだったのかもしれませんが、
出演者の誰かから
「朝ドラ受けをやるのがしんどい」との意見が出た結果、
この日だけお休みをすることにしたのだろうなと
勝手に思っています。



続きはこちら。
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第7週:ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-28



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2022-05-21 23:13 
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