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感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第3週・第4週*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」の感想です。
今回は以下の放送について記します。
第3週:悩めるサーターアンダギー
第4週:青春ナポリタン
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連続テレビ小説 ちむどんどん Part1 NHKドラマ・ガイド

連続テレビ小説 ちむどんどん Part1 NHKドラマ・ガイド

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2022/03/30
  • メディア: Kindle版

前回の感想記事はこちら。
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第1週・第2週*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-10



第3週・第4週のあらすじです。
https://www.nhk.or.jp/chimudondon/
【悩めるサーターアンダギー】
 時は1971年。暢子はやんばるの高校生。兄・賢秀(竜星涼)、姉・良子(川口春奈)、妹・歌子(上白石萌歌)もそれぞれに大きくなり、兄妹の新たな物語が始まる。
 素行がよくないことで地域で有名な長男・賢秀の起こしたいざこざから波紋が広がり、就職活動をしている暢子の将来に暗雲が漂い始める。
 暢子は、兄が喧嘩(けんか)した相手先が自分の就職先だったことから、板挟みになって悩みを抱えることに。そして姉と妹もそれぞれに家族に言えない想いを抱えていた。気晴らしに訪れたハンバーガー店では、意外な相手と出くわしてしまう。
 暢子はとうとう、母と相手先を訪れることに。そしてトラブルの張本人、賢秀も、実は責任を感じていた。その頃、妹・歌子は、音楽の教師に付きまとわれる。


【青春ナポリタン】
 暢子は決まりかけていた就職を断り、気塞ぎな日々を過ごしていた。だが料理の腕を見込まれて、料理部に助っ人を頼まれることに。妹の歌子は音楽の女性教師に付きまとわれ、ある日、とうとう彼女が比嘉家に乗り込んでくる。
 暢子は料理部の大会にむけ仲間たちと試作に没頭していた。ある日、優勝候補であるライバル校の料理部が暢子たちのもとを訪れる。
 暢子たち料理部の参加する大会が始まる。暢子の沖縄そばで、ライバル校の料理部としのぎを削る。ところが思わぬハプニングに見舞われ大ピンチに。当初作っていた沖縄そばをその場のアイディアでとある料理に変更、形勢逆転を狙う。

この記事を書いている今は、
第5週の放送を火曜日まで見たところです。

子役時代が終わって
いよいよ物語が本格的に動き出しましたが、
賢秀や母親の優子への不快感は更に強まり、
朝から苛々したり嫌な気持ちになったりしています。
また、兄妹四人それぞれにエピソードが用意されているせいか、
本来なら出番が最も多いはずの暢子の描写がそうでもなく、
全体的に取っ散らかっている印象です。
もっと暢子に集中させた方が、
お話がキュッとまとまると思います。



まずは、主人公の暢子について。
就職活動でも産業祭でも
暢子に辛く当たる人が用意されていたのが、
見ていて嫌でした。
就職については、
「女は結婚するまでの腰掛け」と言われた時代があったのは
私も辛うじて知っており、
実際、就職の面接で
「結婚する予定はあるか」と聞かれた経験もあり、
当時はそれを変だと思わなかった
(そういうものだと自然に受け入れていた)ので、
今になって思い返してみれば、
女性は随分と軽んじられていたんだなと改めて実感しましたが、
暢子が内定を貰えていた会社の重役については
あそこまで嫌な奴にしなくても……と思いました。
また、暢子も暢子で、
東京への憧れが強すぎるあまり、
地に足がついておらず、浮ついているのが鼻につき、
何だかなぁとビミョーな気持ちになりました。
どっちもどっちだという感想しか持てませんでした。

産業祭については、
第4週のタイトルが「ナポリタン」なのに、
沖縄そばについて延々やっていたので、
いつ出てくるのかと首を傾げていたのですが、
最後にようやくそれが登場しても
唐突すぎて違和感しかなかったです。
だったら最初からナポリタンで勝負すれば良かったですし、
そもそも無理にナポリタンにする必要は無く、
あのまま沖縄そばで通した方が自然だったと思います。
あと、暢子の学校はメニューが途中から変わったのだから、
投票は沖縄そばとナポリタンで分けないと
公正さが失われると思いました。

暢子関係で良いなと思ったのは、
南山原高校の料理部部長の屋良さんです。
ちょっと品のある美人さんで、可愛らしく、
お金持ちの子っぽい感じが出ていました。
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次は、作中で最大の問題児・賢秀について。
とにかく見ていて不快です。
幼少期にもあった欠点が
更に増長されているように見えました。
定職に就かず、一発当てて大金持ちになりたいだなんて、
まるで山師で、とても見ていられません。
母親の優子も相変わらずで、
過度な甘やかしが酷過ぎます。
彼がこうなってしまったのは彼女のせいだと
改めて思いました。

ところで、多額の借金はどうなったんですかね。
日々の生活ですら苦労していたのに、
家も畑も売らずに済んだだけでなく、
長女は短大に行き、他の子も高校に行けているなんて、
とても不思議です。



長女の良子は……
兄の賢秀が全く働かない上に、
母親の優子の収入もたかが知れているので、
良子の毎月の給料が家に搾取されているのが
可哀相でなりませんでした。
お洒落も恋も楽しみたい年頃の女性なのに、
お出かけ用の服を密かに一着買ったことすら言い出せず、
後で母親に詫びながら自分を責めるだなんて
あまりにも不憫です。
そのシーンでは、良子が謝る前に優子から
「じゃあ来月からは家に入れるお金を減らしなさい」と言って、
良子の負担を精神的にも金銭的にも
減らすべきだったと思います。
でも、優子がそれをできる人だったなら、
そもそも良子が後ろめたい気持ちになることもないですよね。
優子が母親として色々と欠けているせいで
良子が辛い思いをしているのは悪い意味で必然なのだと
嫌でも思わされました。

良子については、
彼女に何かとマウントを取る里美が好きです。
良いキャラだと思います。
博夫にはもっとしっかりしてほしいです。
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三女の歌子について。
過度の恥ずかしがり屋なら、
なんで人に聞かれやすいところで歌うの?と思いました。
また、彼女を演じる上白石萌歌さんは歌がお上手ですが、
長いリサイタルが何度もあったせいで、
聞いていて「まだ終わらないのかな」と思いました。
下地先生とのやり取りは、
まるでトムとジェリーの追いかけっこのようで、
ギャグパートなのでしょうが、
いつまでやっているんだろうと冷めた目で見ています。
全然面白くないですし、
下地先生がやっきになるほどの理由が見えない
(歌の上手さに説得力を感じない)ので、
追いかけっこがある度に
「また始まった」と呆れています。



前回の感想記事にも繋がることですが、
子供の暢子があのままバスに乗り、
東京の親戚の家で暮らすようになって
美味しいものをたくさん食べさせてもらい、
「私もこういう料理を作れるようになりたい!」と
西洋料理人を目指すようになる……か、
亡き父の味である沖縄そばを極めるために
那覇のレストランで働き始める……とかにすれば、
物語はもっとスムーズに進み、
不自然だったり不快だったりする点も少なかったのではないかと
勝手に想像しています。
それと、登場人物のお悩み解決で物語が進むのは、
この作品に限ったことではないですが、
辛く接してくる人に登場人物が抵抗するのが繰り返されるのは、
(一つ解決しても次の環境で別の人にそうされる)
見ていて疲れます。
これは、当時の沖縄が
理不尽な扱いを受けることが多かったことが根底としてあり、
比嘉家の人々が周囲の悪意に立ち向かう姿を描くことで
沖縄の人々の底力や心の強さを表しているのでしょうが、
この物語では、いわゆる「ラレ側」の比嘉家の人々にも
非がある場合が多いので、
素直に応援できなかったり擁護できなかったりします。

このドラマが実際に始まるまでは、
ここまで不快になるとは思っていなかったので、
本当に驚いています。
それと同時に、ここまで文句を書いているのに
まだ惰性で見ている自分にもびっくりです。



続きはこちら。
【感想:NHK朝ドラ「ちむどんどん」第5週: フーチャンプルーの涙*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2022-05-14



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2022-05-10 23:03 
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