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感想@NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」第5週:1946-1948*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」の感想です。
今回は、こちらの週について記します。
第5週:1946-1948
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以下の記述にはネタバレを含みます。

連続テレビ小説 カムカムエヴリバディ Part1 NHKドラマ・ガイド

連続テレビ小説 カムカムエヴリバディ Part1 NHKドラマ・ガイド

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2021/10/25
  • メディア: Kindle版

以前の感想記事はこちら。
【第1週:1925-1939】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-11-05
【第2週:1939-1941】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-11-12
【第3週:1942-1943】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-11-20
【第4週:1943-1945】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-11-26



第5週のあらすじはこちら。
https://www.nhk.or.jp/comecome/
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戦争によって人生を大きく狂わされた安子ちゃん。
よく、体験談として、
戦中より戦後の方が苦しかったと聞きますが、
安子ちゃんも例外ではありませんでした。
実家の家族や愛する夫を亡くした事実に胸を痛めるだけでなく、
義母の美都里さんによる心無い仕打ちに苦しみます。

当時、嫁姑の関係が良好だった家庭でさえ、
戦争で夫が亡くなったと判明した途端にそれが悪化するのは、
決して珍しいことではなかったと思います。
なので、元々息子の結婚に反対していた美都里さんが
急に安子ちゃんに辛く当たるようになったのは、
仕方が無いことだったのかもしれません。
ただ、それを踏まえても、
安子ちゃんがとにかく健気なのも相まって、
美都里さんが哀れだと思えました。
安子ちゃんも可哀相でした。

千吉さんが安子ちゃんに再婚を勧めたのは、
自然の流れだったと思います。
耐えに耐え、とにかく辛抱するばかりの安子ちゃんを、
千吉さんが見かねて……ということもあったでしょうが、
なにより、安子ちゃんが傍にいると
美都里さんの気持ちがぐちゃぐちゃにかき乱され、
心が壊れてしまうので、
彼女を守るためだったんだろうなと想像しました。
だからこそ、心底、安子ちゃんのために、
雉真の家を出ろと勧めた勇くんの優しさが、
強烈でした。
私も嬉しかったです。



勇くんに貰ったお金と最低限の荷物だけを持って、
まだ幼いるいちゃんを連れて大阪に向かった安子ちゃん。
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当時の世情を思えば、
土地勘の無い女性が都会に出たところで、
ひったくりに遭って一文無しになったり、
住めるところを見つけられず、
どうにか雨風を凌いでいるうちに体調を崩したり、
商売を始めても上手く軌道に乗らなかったり……と、
いつ「カムカムエヴリバディ 完」となっても
おかしくない状況でした。
この辺は、
朝ドラの主人公パワーが発揮されたというか、
朝ドラ特有の主人公に都合の良い展開を続かせることで、
無理に乗り切った感はありましたが、
「カムカム」は全体的に話の展開が速いので、
あまり気にならなかったです。

それより、芋飴が思うように売れず、
心身共に疲れ切った安子ちゃんの様子を視聴するのが、
たった一日の放送とはいえ私も本当に辛かったので、
彼女が小川さん一家に助けてもらったシーンでは
ホッとしました。
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ラジオの「カムカム英語」の語りがとっても素敵で、
当時は大人気番組だったというのにも頷けました。
また、オープニングの曲が
馴染みのある童謡の替え歌ということもあり、
今では私も自然に口ずさんでいます。
歌詞の中に「candy」という単語が出てくるのも、
お手製の芋飴を売り歩く安子ちゃんと被るなぁと、
歌いながら思いました。
(尤も、この歌の「candy」は、
飴に限定しているわけでなく、
小さなお菓子全般を指す感じですが)
Come come everybody.
How do you do, and how are you?
Won't you have some candy?
One and two and three, four, five.
Let’s all sing a happy song.
Sing trala la la la.

芋飴というものについて、
私は「カムカム」で初めて知りましたが、
サツマイモの産地では昔からある素朴なお菓子のようです。
【富士屋あめ本舗】
http://www.fujiyaame.co.jp/
私もいつか食べてみたいです。

中流家庭という感じだった小川家は、
経済的にゆとりがあるからか、
ギスギスしたところが無く、
まるで以前の橘家のような温かみがあったのが
とても印象的でした。
安子ちゃんが失ってしまったものの多くが
そこには残されていて、
明らかに親も子も幸せそうで、
私が安子ちゃんだったなら、
親切にしてもらったのを忘れて
彼らに強く嫉妬したかもしれません。

美味しい和菓子を作るだけでなく、
こまごまとした繕い物の仕事もして、
苦労しながらもどうにか生計を立てていった安子ちゃん。
生家で自然に身についていたもののお陰で、
今、なんとか生きていけているのだと思うと、
胸が熱くなりました。

それと、ラジオから伺える庶民の日常生活の中で、
安子ちゃんが得られなかった他愛のない夢として、
稔さんとるいちゃんが仲良くしている描写には、
感動で泣きそうになりました。
安子ちゃんとるいちゃんは年を重ねているのに、
稔さんだけ当時の若いままというのが、
特にせつなかったです……。



月日が経ち、るいちゃんが元気に成長しただけでなく、
安子ちゃんの懸命な努力が実を結んで
和菓子屋の商売が順調に行なえるようになったのも、
嬉しい描写でした。
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繕い物のおまけに和菓子を付けたのは
とても上手いやり方だったと思います。
安子ちゃんの新しい「たちばな」は、
以前の「たちばな」がそうであったように、
きっと近所で評判の和菓子屋さんになっていますよね。
和菓子好きの私としては、
近所に住む人々が本当に羨ましいです。
安子ちゃんの特製おはぎが画面に出るたびに、
私も無性に餡子が食べたくなっています。
摘みたてのよもぎで作ったらしい草餅も、
大変美味しそうでした。



贅沢とは相変わらず無縁であるものの、
小さな幸せを大事にしながら平穏に生活する中、
以前から密かに人を使って調べていたのか、
たまたま食べた和菓子から辿り着いたのか、
千吉さんが安子ちゃんの前に現れました。
千吉さんもですが、後から登場した勇くんも、
仕立ての良さそうなきちんとした服を身につけていて、
雉真家の羽振りの良さを強く感じました。

雉真家に戻ることを
安子ちゃんはきっぱりと断ったわけですが……
彼女がもう戻らざるを得ない状況を作ったあたり、
脚本がえぐいと思いました(褒めています)。

結局、安子ちゃん親子が雉真家に戻ることになり、
経済的な問題が解消したとはいえ、
心配事は尽きません。
千吉さんも勇くんも仕事でとても忙しそうで、
家を空ける時間が長いはずなので、
安子ちゃんが美都里さんと二人で過ごす時間も
必然的に長くなりますよね……。
はたして、今の美都里さんはどうなんでしょうか。
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美都里さんが安子ちゃんを好ましく思っていないのは
まず変わらないでしょうが、
それなりに年月が経過したことで、
不安定だった心も大分落ち着いたと思うので、
もう安子ちゃんに理不尽なことはしない……と信じたいです。
自分が辛く当たればまた逃げられるかもしれないとは、
さすがに美都里さんも思うでしょうし。
でも、安子ちゃんがるいちゃんと暮らしていた頃のように、
心安らかで楽しく過ごすとはいかないですよね。



そろそろ安子ちゃん編も締めに入るでしょうから、
彼女の怒涛の人生をしっかり見届けるつもりで、
引き続き彼女を応援していきます。
次週も、色々と怖いけれど楽しみです。



続きはこちら。
【感想@NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」第6週:1948*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-12-10



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2021-12-03 11:10 
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