感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第18週:伝えたい守りたい*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]
(9/18)末尾に感想を追記しました。
NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」の感想です。
今回は、以下の週の放送について記します。
第18週:伝えたい守りたい
初回と前回の感想記事はこちら。
【感想「おかえりモネ」第1週:天気予報って未来がわかる?】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-05-22
【感想「おかえりモネ」第17週:わたしたちに出来ること】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-09-10-1
第18週:伝えたい守りたい
2019年、百音(清原果耶)は24歳。サポートを続けていた車いすマラソン選手の鮫島(菅原小春)が、ついに国際大会の代表の座を手にする。新しいビジネスに精力的な朝岡(西島秀俊)は、今度は一般の人から天気の情報を集めるアプリの運用を始めていた。百音は、故郷・気仙沼への思いも手伝って、社長の安西(井上 順)に地域密着型の気象サービスの新事業を提案する。そんな中、大型の台風が日本列島に迫る。
ドラマの中で年月が飛ぶのはよくあることですが、
あまり思い入れを持てない中で
(加えて、登場人物の外見の変化も見えないまま)
こうして何度もやられると、
ぶつ切り感が強いなと思ってしまいます。
作中で襲来した大型台風は、
現実でいう台風19号がモデルですよね。
私が住む栃木県南部でも大雨が降り、
幸いなことに我が家は無事でしたが、
自転車で五分ほど走った所では浸水したようです。
なので、直接の被害は無かったとはいえ
他人事とは思えないことから、
このドラマで取り上げられるのには不安しかありませんでした。
雑に描かれるのは嫌でしたので……。
結局、いつものとおり、
全てのことが最終的に
モネちゃんの手柄になる感じだったように思えます。
朝岡さんが危険にいち早く気付いた点も、
モネちゃんが受けた電話の件も
あれこれとツッコミを入れずにはいられなかったです。
まず、モネちゃんが発した、
「特別な施設での大雨の体験映像を使ったら
視聴者に伝わりやすいかもしれない」との意見について。
今は勿論ですが、2019年当時も、
その手の映像はテレビでよく流れていたと思います。
モネちゃんが森林組合にいた時の提案と同じく、
既に他の人が普通にやっていそうなことを、
まだ誰もしていないことにして、
「モネちゃんだけが気付けて凄い!」
「モネちゃんってば流石! 偉い!」となるのを見るのは、
ちょっとしらけてしまいます。
加えて、朝岡さんが先に気付いた
大雨が止んだ後の水害についてもそうです。
その前に、大雨がようやく止んだのを受けて
モネちゃんを含むテレビ班の皆が一斉にホッとして、
急に緊張を解いている様子には、
違和感を覚えました。
気象予報士なら、
大雨が降った後しばらくは特別な注意が必要だとは、
知っていて当然ですよね。
朝岡さんが急にきびきびと動き始めたシーンは、
危険を察知した彼の有能さより、
事前にその可能性に思い至らなかった無能さの方を
強く感じてしまいました。
気象について素人の私でも
「え? そうなる予想をしていなかったの」と
驚いたぐらいなので、
もし本物の気象予報士さんがこの作品を観ていたら
モネちゃんたちの行動の一つ一つが
はがゆくてたまらないだろうなと思いました。
また、その件で、
モネちゃんが番組視聴者からの電話を受けた時も
もやもやしました。
そもそも、その老婆が長野の人なら、
モネちゃんが在籍する東京のキー局ではなく、
地元のローカル局に電話をするのではないでしょうか。
また、モネちゃんも、
老婆の話にハッとするだけでなく、
彼女の心配もしてほしかったです。
もし裏山が崩れたらどうするんだろうと、
要らぬ心配をしてしまいました。
そういう、ちょっとした気遣いのシーンすら無いので、
モネちゃんは普段から「誰かを助けたい」
「誰かの役に立ちたい」と口にする割に、
具体的には全く行動しない人だよねと思ってしまいます。
その前の、モネちゃんによるプレゼンに対しても
私は首を傾げるばかりでした。
モネちゃんが掲げた「あなたの街の気象予報士」や
「津々浦々計画」という理想は
確かに素晴らしいのかもしれません。
でも気象予報士が地域住民の個人情報
(家族構成や病状など)を取得するというのは、
荒唐無稽な話だとしか思えませんでした。
町内会レベルの細やかさで
地域の気象予測や災害予防を行なっていくとすると、
各地に配属させる気象予報士の数は膨大になりますが、
それをあの会社が雇うんですよね?
スタッフ全員にお給料をちゃんと払えるの?と
思わず笑ってしまいました。
また、医者との連携は現実的でないですし、
そもそも個人のことで気象予報士に深く踏み込まれるのは嫌だと
不快にもなりました。
そりゃあ、モネちゃんの提案が実現して
あの会社の気仙沼支部が作られれば、
彼女はあの会社に籍を置いた状態で
晴れて地元に帰れますものね。
遠距離恋愛も無事に解消!
菅波先生との結婚も間近になるんでしょうか。
莉子ちゃんのキャスター転身先が仙台なのも、
モネちゃんがそうなった後の繋がりを踏まえてのことのはずで、
視聴中は呆れるばかりでした。
いくらドラマとはいえ、主人公に都合が良すぎます。
最後に、すぐに準備が整わない莉子ちゃんたちの代わりに
高村さんがテレビにキャスターとして出演する流れは、
大変良かったと思います。
でも、ヒール靴のアップはわざとらしいので、
何度も要らないです。
(9/18追記)
今、土曜日のBSプレミアムでの再放送を観て
思ったのですが……
モネちゃんは中継先のお天気お姉さんなんですから、
こういう時は海辺などに出向いて、
ヘルメットや雨合羽を着用した姿で
「私は今、安全な場所から中継しております」と言いながら
現場の緊張感あふれるリポートをするべきなんじゃないですかね。
あと、たしか現実でも数年前に、
地震の緊急特別報道か何かで
民放のテレビ局の女子アナウンサーがすっぴんで登場したのが
話題になっていた記憶があるので、
こういう時に莉子ちゃんにそうさせたら、
世間での彼女の評価がぐんと高まり、
報道での説得力に繋がるのではないかと思いました。
続きはこちら。
【感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第19週:島へ*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-09-24
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2021-09-17 17:21
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