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感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第15週:百音と未知*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」の感想です。
今回は、以下の週の放送について記します。
第15週:百音と未知
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連続テレビ小説 おかえりモネ なないろ

連続テレビ小説 おかえりモネ なないろ

  • 作者: 藤原 基央
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2021/05/25
  • メディア: ペーパーバック

初回と前回の感想記事はこちら。
【感想「おかえりモネ」第1週:天気予報って未来がわかる?】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-05-22
【感想「おかえりモネ」第14週:離れられないもの】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-08-20-1



第15週:百音と未知
 未知(蒔田彩珠)が東京へやって来る。休暇と、百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)の様子を偵察に来たのだった。中継キャスターになった百音は、練習ではしどろもどろ、朝岡(西島秀俊)の後任の莉子(今田美桜)も、調子をくずしてしまう。
 その週末、菅波と会う約束をした百音は未知と明日美(恒松祐里)にも応援され、菅波に気持ちを伝えようと意気込む。ところがその前日の夜、亮(永瀬 廉)が突然百音の前に姿を現して……。

金曜日の放送を視聴した後に
振り返りながらまとめて感想を書くという都合上、
観たばかりの金曜日の印象がどうしても強くなり、
感想の内容もそこに引きずられがちです。
特に今週は、新次さんが再び荒れたシーンが
金曜日に流れたので、
自分の関心がそこに引きつけられているのを
実感しています。



今週の始めには、
モネちゃんのお天気キャスターデビューがありました。
普段から大事なこと(言わなければならないこと)となると
「え、あの……」と言い淀んでいたモネちゃんが、
この時だけは意外にも大成功!という流れは、
あまりにも唐突すぎて、違和感を覚えました。
また、以前にも緊張で手を震わせていた莉子さんが、
大きなミスを犯してしまったというのは、
ちょっと可哀相だと思いました。
ここは特にトラブルがなく、二人とも無難に終えて
これからも精進しようと励まし合う展開でも
悪くなかったと思います。
モネちゃんのクロックスと莉子さんのヒール靴という対比は、
後者の失敗を見てからですと嫌味だと思えてしまい、
好ましく感じなくなりました。

四、五年前に渋谷のスタジオパークを見学した際、
建物から出た後にさぁ帰ろうとして敷地内を歩いていたら、
たくさんの植え込みがあるところで
お天気キャスターさんらしき若い女性が
別のスタッフさんを相手に練習をしていたのを
見かけたことがあります。
何度も何度も同じ練習を繰り返していたので、
たった数分の放送のためにこんなにやるんだ?!と驚いたのを
思い出しました。
きっとモネちゃんも、練習を重ねたことで
悲惨だった「キノコがぁ↑」の状態から抜け出せたのでしょうが、
上記のとおり、普段が普段だけに唐突過ぎたというか、
主人公補正が掛かり過ぎだと思いました。



祖父と父親に続き、
今週は妹のみーちゃんまでもが東京にやって来ました。
仕事関係での出張のついでということで、
特に説明は無かったものの、
おそらく出張に有給を足したことで
東京に長く居られているんだなとの推測はできましたが、
今はそういうことに煩い職場が多い印象があるので、
リアル感が薄いなと思いました。

みーちゃんの上京が一つのきっかけとなって、
モネちゃんと菅波さんの仲も一段と深まっていきましたが……
今週は急に二人の恋愛モードのスイッチが入ったようで、
電話越しの会話にもそういう雰囲気が漂い始めたり、
急に菅波先生に余裕が出てきたりしていて、
どうせ遅かれ早かれそうなるとは予想できていても、
急すぎる変化には戸惑いました。
特に菅波先生には
「まだ何も始まってないよね? 
したことと言えば、お蕎麦を一緒に食べただけじゃない?」と
意地悪な言葉でからかいたくなりました。
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モネちゃんについても、
周りが急に「さぁ告白して!」とせっつくだけでなく、
彼女自身も結構その気になっていて、
これまでのあやふやな言動はどうしたのと
ツッコミを入れずにはいられませんでした。
おそらく、二人の恋心については
敢えてはっきりと書かない
(でも相手に惹かれている描写は入れる)という
狙いがあったのだと思いますが、
私は双方がちゃんと恋を自覚するシーンを
ここまでに観たかったです。



そして、途中からは
りょーちんも東京に来てしまいました。
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金曜日の放送を観た後で、ここでの会話を振り返ると、
りょーちんはどのような思いでいたんだろうと
軽く想像するだけで、
私までしんどくなりそうでした。
りょーちんと菅波先生が顔を合わせた時のビミョーな空気は
恋の修羅場もどきという感じがあり、
見ていて楽しかったのですが、
りょーちんには駄目押しの一撃だったかもしれないと思うと、
面白がってごめんねと謝りたくなりました。
モネちゃんの恋人とされる男性(実際にはまだですが)を
実際に目にしたことで、
あの時のりょーちんは更に現実を突きつけられましたよね。

前回の感想記事で書いたとおり、
先週の放送でいきなり
「生まれ育った土地から離れられない」や
「捨てられない」といった重いテーマが入れられたのが
不思議でしたが、
それはここに繋がる話だったと分かりました。
みーちゃんが、
当初は辛いりょーちんの胸の内を代弁していたのに、
途中から姉への不満をぶちかます方になった流れは、
私も共感できましたし、
「もっとやって!」とも思いました。
島に残って海に携わる仕事を選んだのは自分の意思で、
好きでやっていることだけれど、
島を離れて好き勝手に生きて、
華々しい活躍をしている姉を見ていると
(しかも周りから賞賛されて、ちやほやされている)、
どうしたって色々と思ってしまいますよね。
しかもみーちゃんの場合は、
りょーちんへの片思いも含んでしまいますし。
自分からの電話は無視されたのに、
姉からの電話には出るんだと目の前で見せられ、
感情の差を思いきり痛感させられるなんて、
みーちゃんの中で「そうであって当然だ」という理解が
ちゃんとあったとしても、
悔しくて悲しくてたまらなくなると思います。



さて、新次さんの件です。
美波さんの死亡届を義母に出されたシーンを見た時は、
Eテレで放送されていた「ねほりんぱほりん」の
「震災で家族が行方不明の人」の回を思い出しました。
この放送でも、
自分はまだ行方不明の家族を死んだと思いたくないのに、
他の親戚が強いてくると言っている人がいて、
当事者の中にはこんな気持ちの人がいるんだ……と
何とも言えない心境になったのを覚えています。
この作品においても、
「美波が死んだって、俺が決めんですか」と言う新次さんも
「向こうで会いたいと思って」と言う義母も
別に間違っておらず、
身内の反応としては自然なことなのに、
それぞれが相手の思いに苦しんでいるというのが
辛かったです。
行方不明者の死をどれくらい受け入れられるか
(認められるか)については、
人それぞれだというのを、改めて痛感させられました。
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新次さん自身が言っていたとおり、
美波さんが死んだとは思いたくない彼にとって、
彼女の死亡届を書いて印鑑を押すということは、
その手で彼女を殺すことですものね。
でも、老齢の自分が生きている間に
死んだ娘の葬式をあげたいという義母の気持ちも
分かります。
新次さんが、義母には「少し考える」と答えただけで
怒りや苛立ちを直にぶつけることはせず、
飲酒に走ったのは、
彼なりの優しさや配慮に見えました。
尤も、息子のりょーちんのことまでは
至らなかったようですが……。
以前もそうですが、心が弱くなってしまった新次さんは、
息子のりょーちんに甘えている部分があり、
りょーちんもりょーちんで父親を全力で支えてきたので、
つい全てから逃げたくなってしまったのかなと思いました。
りょーちんが背負っているものが重いというのは、
私にもよく伝わってきました。

りょーちんもモネちゃんに恋心があるのか、
少し彼女を意識しているようでしたが、
今はタイミングが悪すぎて、ちょっと可哀相でした。
モネちゃんは……一気に色々と背負わされたものの、
きっと今後も主人公補正が働いて奇跡も起こるでしょうし、
まず大丈夫でしょう。
私も「医者の嫁になって登米に戻るのね」と、
彼女に対してはあまり深く考えていません。
とりあえず、りょーちんはなんとか浮上してほしいです!



続きはこちら。
【感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第16週:若き者たち*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-09-04



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2021-08-28 23:52 
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