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感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第14週:離れられないもの*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」の感想です。
今回は、以下の週の放送について記します。
第14週:離れられないもの
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連続テレビ小説 おかえりモネ なないろ

連続テレビ小説 おかえりモネ なないろ

  • 作者: 藤原 基央
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2021/05/25
  • メディア: ペーパーバック

初回と前回の感想記事はこちら。
【感想「おかえりモネ」第1週:天気予報って未来がわかる?】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-05-22
【感想「おかえりモネ」第13週:風を切って進め】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-08-13-1



第14週:離れられないもの
 百音(清原果耶)は、菅波(坂口健太郎)の過去の苦い経験を知る。ある日、とうとう朝岡(西島秀俊)がスポーツ気象に専念するため、気象キャスターを降りることに。朝岡の後任となった莉子(今田美桜)は大喜び。そして、莉子が担当していた中継キャスターには、なんと百音の名前が挙がる。
 その数日後、東京で用事があったという耕治(内野聖陽)が、突然、百音の仕事場をふらりと訪ね、そこで初めて、朝岡と出会い…。

今週は、感想記事を書くかどうかで迷いました。
普段だったら軽く流せる部分でも、
このドラマではもうそれができなくなっており、
頭に浮かぶのは不満ばかりです。
言葉選びや表現の仕方をどう頑張ってみても、
作品に対して失礼になってしまうのは避けられないので、
これはもう止めた方が良いのかなと思っていましたが、
本日(金曜日)の最後に流れた永浦家での夫婦の会話が
割と良かったので、
これだけは書き残しておきたい!と思い、記事を作りました。

もう、亜哉子さんがさすがでした。
耕治さんのことが本人以上によく分かっていて、
ちゃんと注意していたのが、素晴らしかったです。
亜哉子さんの指摘を受けて耕治さんがようやくハッとなり、
急に自戒の念に苛まれるところは、
二人が本当に良い夫婦で良い両親であると
自然に思えました。
欲を言えば、耕治さんにはこの後悔を糧にして
無駄に旺盛な実行力を抑えるようになってほしいけれど、
これが彼の長所でもあるんですよね。

尤も、そこでみーちゃんを東京に行かせる流れには
リアルで「は?」となり、首を傾げました……。
これまでビミョーなやり取りをしていた(でもそこがリアル)
モネちゃんとミーちゃんの関係に、
次週で改めて焦点を当てるためでしょうが、
それほど気になるのなら亜哉子さんが行けばいいのにと
思わずにはいられなかったです。



モネちゃんについては……
これまで周囲に流されまくり、恵まれすぎだった彼女が、
自分の意思で「中継キャスターをやります」と返事をしたのは
良かったのですが、
やはり都合が良すぎて気になります。
勿論、所詮はドラマなので、
主人公の人生がとんとん拍子で描かれるのは当たり前であり、
そうでないと話が始まらないし進まないというのは分かります。
でも、現実におけるお天気中継キャスターが
特にタレント志望の若い女性の中で人気の仕事で、
なりたいという人が数えきれないほどいるのを踏まえると、
わざわざ素人のモネちゃんに頼むというのは不自然すぎて、
違和感を覚えずにはいられず、失笑が漏れました。

それと、今週の放送で急にぶっこまれた、
災害が頻繁に起こる地域にはもう住めないのかという話。
「それぞれの事情が異なるので人による」
という答えしかないのは最初から明白で、
議論する余地すらないと思うのですが、
ここで自主的に東京に出てきたモネちゃんが絡んでくるのが
私には不思議に思えました。
就職を機に自分の意思で実家を離れたモネちゃんが、
被災地から離れられない人の代表のような感じで
急に熱っぽくなったり、
逃げたことに対して再三の罪悪感を抱いたりしても、
結局、説得力に欠けるので、
あまり意味が無いことのように思えました。



また、目のアップが悪い意味で非常に印象的だった
朝岡さんの過去についても、
私は共感することができませんでした。
先週の放送で菅波先生のトラウマが判明したばかりなので、
今週の始めの頃に、
朝岡さんも自然災害に対して尋常でない思いがあるらしいと
大変分かりやすく匂わされた時は、
「またか」と呆れました。
それに、先週の放送において、朝岡さんが、
今後はスポーツ気象をメインにやっていく旨を
うきうきと語る様子を見聞きしたばかりなので、
特定地域の災害の報告を受けて柄にもなくやや取り乱したり、
考え事に集中し過ぎてぼんやりするほど気にしたりするのなら、
「なんで今さらスポーツ気象にシフトチェンジするの?」や
「そのままお天気キャスターを続けていた方がよくない?」と
思いました。
人間、長く生きていれば誰でも
心に深い傷の一つや二つは持っているものだと思います。
かつてのその地域での自然災害が、
朝岡さんにとってそうであり、
それはそれとして非常に気にしつつも、
スポーツ気象への熱意が抑えられない……のだとは分かりますが、
わざわざ非常に印象的なエピソードとして尺を多めに割き、
ドラマの中にねじ込んでくるのなら、
そうする意味を登場人物の行動で示してほしかったです。
朝岡さんと耕治さんの会話も、
盗み聞きしていたモネちゃんがひっそり泣いていたので、
感動すべきシーンだったようですが、
私はしらけるばかりでした。
今日(金曜日)の朝岡さんの話についても、
私がながら見視聴をしていたせいか、
言っていることがよく分からなかったです。

この作品は、
災害で多大な被害を受けた人だけが辛いのではない、
直接的な被害を受けなかった人(モネ)も、
仕事で関わった人(朝岡)も辛いんだということを
主題の一つとして描いているようで、
それについては私も同意できますけれど、
未だにモネちゃんが、
事ある度に辛気臭い表情や意味深な沈黙で
「私も傷付いているんです」アピールをしているのは、
どうかなと思います。

モネちゃんは、今週の放送でも言っていたことからして、
まだ「十分後の未来を天気予報で知って、
(特に東北の)皆を救いたい、皆の役に立ちたい」と
本気で望んでいるようですが、
それならやっぱり宮城に戻った方が良いと思います。
広く浅くが基本の東京のキー局のお天気予報では、
まず無理ですよね。それ。



モネちゃんと菅波先生の恋愛描写については、
私はもう失笑しかなかったので、
ネットで「ムズキュン最高」と盛り上がっている人たちが
ちょっと羨ましかったです。
蕎麦屋云々の時の、スーちゃんのツッコミが救いでした。
あれは全視聴者が同じ言葉を発したと思いますし、
スーちゃんナイス!と彼女を褒めたと思います。

菅波先生は、いい年をして奥手すぎる点が短所であり、
逆に魅力の一つでもあるようですが、
残念ながら顔以外は好みでないので、
私は全く萌えることができていません。
また、その相手のモネちゃんが、
これまで他人のお膳立てで生きているようだったのに、
この恋愛についても全然積極的でなく、
勝手にやきもきしている周囲に後押しされる形で
なんとなく恋愛未満の関係から脱出する流れになっているのは、
私には好ましく思えていないです。
モネちゃんはどこまで主体性が無いんだろう、
いつまでそうやって流されて生きていくんだろうと、
ちょっと呆れてしまいます。



過去に三度、牡蠣にあたったという菅波先生が、
どうしても牡蠣を食べなければならない状況になり、
しかも思いを寄せているモネちゃんが見ている前とあって
張り切る理由も存在することから、
彼女のお祖父ちゃんの牡蠣を初めて食べたというシーンは、
全く面白くなかったですし、ただただ不快でした。
これはドラマですし、
出されたのは主人公の祖父が養殖した牡蠣なので、
誰が食べても絶対に美味しいはずですし、
あたらないのは最初から決まっているようなものですが、
普通に考えたら、どんなに新鮮でも、
過去に三度も牡蠣にあたっていた人間が食したら、
今回もあたるでしょうし、
仕事前ならなおさら食べる危険を冒すのは愚かなことです。
暗に無理強いされたとはいえ、
あくまで菅波先生が進んで食べたので、
もし牡蠣にあたったとしても悪いのは彼ですし、
彼もモネちゃんに文句は言わないでしょうが
(そもそもあたったことを報告しないでしょうが)、
気圧されて食べなければならない状況になった
→頑張って食べたら美味しかった!という流れは、
私の心の中では感動とは程遠かったです。
モネちゃんについても、あわあわしていないで
とっとと言えばいいのにと思いました。
モネちゃんが、きちんと言うべき時に何も言えず、
「あ、あの……」と慌てるだけで終わるシーンは、
以前にも何度かあり、
既視感があるのも嫌でした。
今回のように終わってから言うのは遅すぎるので、
なんで言わないの!と思わずにはいられず、苛立ちます。



結局、今週の感想も不満ばかりになりました。
毎日の放送を真面目に見ると、
変なシーンでツッコミを入れるばかりで心が疲れるので、
敢えてのながら見をしているわけですが、
そうなると大事なシーンで見落としがあったり、
台詞の一部が聞き取れていなかったりと、
必然的にドラマへの理解が足らなくなり、
その結果、わけが分からない部分が出てきて、
強い不満に繋がる……というのが現状です。
悪循環ですね。

次週は、あの及川親子がまた出てくるようなので、
お話が上手い具合に締められると思いますが、
もしモネちゃん姉妹の対決がメインとなるなら、
またお話が変な感じに転がっていくのかなと、
今から覚悟しています。



続きはこちら。
【感想@NHK朝ドラ「おかえりモネ」第15週:百音と未知*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2021-08-28



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2021-08-20 20:25 
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