さくらもちモチ

感想@アニメ「憂国のモリアーティ」ネタバレあり　[アニメ感想] [編集]

TVアニメ「憂国のモリアーティ」の感想です。
原作の漫画は未読ですが、
アニメは1期も2期も楽しく視聴しました。

上記のとおり、
集英社で連載されている漫画については
まともに読んだことがないのですが、
その元となったコナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」も
ちょっと齧った程度でしかなく、
モリアーティ教授についても
「『最後の事件』でホームズと共に滝つぼに落ちた」
ぐらいしか知りませんでした。
なので、この作品がドイルの小説に
どれくらい沿っているのかも分からないのですが、
毎週楽しく視聴していました。



まず、主人公のモリアーティ教授こと
ウィリアムが格好良いのが最高でした。
モリアーティ教授と言えば、
目がぎょろっとした偏屈なおじいさんというイメージが強く、
ここではこんなにイケメンなんだ……と驚きもしましたが、
優秀すぎる頭脳に、孤児院育ちとは思えない品のある言動、
そして実は熱い正義感と、
非常に主人公らしい設定も相まって、
すんなりと受け入れられました。
斉藤壮馬さんの声もぴったり合っていたと思います。
また、ウィリアムが仲間の皆を大事にしている分、
仲間の皆が彼をとても尊敬し、
それぞれの役割を忠実に果たそうと頑張るのにも
好感を持ちました。
特に、アルバート兄さんやルイスとの兄弟の絆が
素晴らしかったです。

ちなみに、一番好きなキャラクターは、
2期から登場したジェームズ・ボンドです！
彼女がアイリーンだった頃は全く興味が無く、
名探偵コナンで得た知識により、
アイリーンはホームズ側に付くのかと思っていたので、
彼女が命の危機を回避するためにモリアーティ陣営に入った時は
「え？　そっち？？」と不思議に思ったものでした。
（ドイルのホームズではどうなのかは未だに知りません）
そして男装をしてジェームズ・ボンドとなった時に
私の胸がざわつき……
気付いたら彼女の言動を一番気にするようになっていました。
なんていうか、宝塚歌劇団の男役トップスターさんを
アニメで見ている気分に近い感じで、
心の中でキャーキャーと騒いでしまっています。



ウィリアムの宿敵・ホームズについては……
最初の登場時から暫くの間は
彼に対してあまり興味を持てませんでしたが、
車中での歓談中にウィリアムから
「Catch me if you can」と言われて煽られた瞬間、
ゾクゾクっと興奮している姿を見てから
急に好きになりました。
ここ、この台詞を言ったウィリアムも不敵な面構えで、
めちゃくちゃ格好良くて、
もうもうもうもうたまらなかったです。
よく遊ぶ友人が電子書籍で漫画を購入していたので、
お願いして、この部分だけ見せてもらったぐらい、
ここは本当に好きです。
二人を描くにあたり、一番の見せ場ですよね。
そうそう、2期終盤の「犯人は二人」で、
犯罪卿のウィリアムは当然として
ホームズも躊躇なくミルヴァートンを殺したのも良かったです。
あくまでホームズは探偵で、
自分が感じる善悪に沿って行動を決められることから、
法や正義に縛られる警察官とは違うというのがよく分かり、
面白かったです。

ただ、ホームズがウィリアムのことを
「リアム」と短縮して呼ぶのが
当初はくすぐったく感じられてならず、
耳にする度に変な感じがしました。
今はすっかり慣れていますが、
以前は本当に気持ちが落ち着かなかったです。



腐敗した貴族社会を正すにあたり、
真っ当な方法を用いないからか
時には陰惨な痛みを伴っていたので、
一部の事件では後味が悪い時もありましたが、
それも含めて大変面白かったです。
アニメは終わりましたが、
原作の漫画もまだ終わっていないので、
そのうちゆっくりと集めてみてもいいかなと思っています。