さくらもちモチ

アニメ「アイドリッシュセブン Second BEAT!」感想 第9話：大切なもの*ネタバレあり　[アニナナ感想] [編集]

アニメ「アイドリッシュセブン Second BEAT!」
第9話「大切なもの」の感想です。
以下の記述にはネタバレを含みます。
私の推しはTRIGGERの八乙女楽さんです！

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第9話のあらすじはこちら。
https://idolish7.com/aninana/

　Re:vale結成5周年記念ライブに出演するIDOLiSH7、TRIGGERによる特別ユニットの稽古が始まった。本調子ではないメンバーを抱えるなか、楽と天と龍之介はそれぞれに思いを語り、各ユニットは次第に打ち解けていく。

いよいよシャッフルユニットの練習に入りました！
様々な事情でもやもやを抱えるIDOLiSH7に、
先輩アイドルであるTRIGGERが
「お兄ちゃん力」を猛烈に発揮する回でした。
私が八乙女楽くんを特に推しているという理由も
あるかもしれませんが、
今回の楽くんの台詞は、
アプリゲーで初めてテキストを読んだ時と同様に
私にも強く沁みました。
普通、あんなふうに他人に羨ましがられたら、
自分のこれまでの辛さや苦労を語り、
不幸自慢のしあいっこみたいな感じになるのが普通でしょうが、
そこで反論せずに「おまえだっていけてるじゃん！」と
相手を肯定するのが、本当に素晴らしいです。
私も楽くんを見習って
同じようなことになった時はそうするように努めていますが、
自分に染み付いた性根はなかなか直らず、
反射的に「でも私だって……」と言ってしまい、難しいです。

「おまえに愛されるおまえになれ」も重かったです。
そして、実行するのも物凄く大変……。



楽くんも十龍之介くんも、本来の姿（弱み）を見せることで、
IDOLiSH7のメンバーとの距離を縮めていました。
特に、環くんが考えを改めて謝るシーンは、
その直前までの拗ねっぷりも可愛かったので、微笑ましいです。
龍之介くんも、元々の器の大きさもあるでしょうが、
年下の扱いに慣れているからか、
環くんのやっかみをさらりと受け流すだけでなく、
彼の懐に入ってがっちりと掴んじゃうあたりが、さすがでした。

環くんといえば……
新しい仕事が決まったという報告を受けて
紡ちゃんに向かって「嬉しい？」と尋ねた後、
肯定の返事を得て、即「じゃあ、頑張る」と答えたあたりが
良かったです。
まだ世間知らずな部分があって
自分だけの判断で喜んだり意気込んだりできない点は
勿論、頼りないですが、
彼が妹のことに関係なく
信頼している人が喜ぶのなら頑張ろうと思えているところに
アイドルとしての成長を感じて、嬉しくなりました。



これは個人的なことなのですが、
二次元にしろ三次元にしろ、好きなもの（推し）は、
自分の人生に寄り添ってくれるものだと思っています。
たとえば、今、猛烈に好きでいるものであっても、
何かのきっかけだったり時間の経過だったりを経て
気持ちが冷めた結果、離れていくことは珍しくないです。
でも、自分がそれにハマったという事実はいつまでも消えず、
ふと過去を振り返った時に
「そういえば、あの時はあれがとても好きだったな」と
良くも悪くも思い出すこともあるでしょう。
他に大きな出来事が無ければ、
推し遍歴で自分の人生を語れるかもしれません。
その、自分の人生に寄り添ってくれるものであり、
自分の一部分であるかもしれないもの＝推しが、
自分たちファンの見えないところで
こんなに悩み、苦労し、努力してくれた結果、
最高の物を与えてくれるのなら、
私たちファンは、そのお返しとして、
せめて気持ちが彼らにあるうちは
自分のできる範囲で精一杯応援したいなぁと、
今回のアニナナ2期を見ていて、改めて思いました。
また、「アイドリッシュセブン」という作品で、
自分の人生という一ページを彩れていることが
本当に嬉しいし、幸せです。
この作品と出会えて良かったです。

……と、ここまで書いてふと思ったのですが、
これと同じようなことを
アニナナ感想のどこかで書いた覚えが薄らあります。
上記のとおり、これは私が常々考えていることなので、
記述が重複していたらすみません。


握手会などの現場で
リアルなアイドルの子たちと接する機会があると、
ファンの推し変を嫌がる場面を少なからず目撃します。
でも他人が人の心に干渉するのは難しいですよね。
いっそ、ファンはいつか自分から離れていくものとして
（もしかしたら自分がファンから離れるかもしれない）
割り切ったうえで、
せめてそうなるまではお互いに頑張り合って、
何十年か経った後に、ファンに
「あの頃、大好きだったあの子は、最高だったな」と
懐かしく思い返してもらえれば、
アイドルとしてのその子は成功だと言えるはずだと
私は常日頃から思っているのですが、
それを伝えるのも、分かってもらうのも難しいです。


全然関係ないことをもう一つ。
今、アニメが放送されている「ラブライブ！虹ヶ咲学園」で
優木せつ菜ちゃんという女の子が
他の子に「もっと頑張って！」と熱くなるシーンを見ていたら
変な既視感があり、なんだろうと不思議に思っていたんですが、
その原因はアイナナの九条天くんでした。
七瀬陸くんと和泉一織くんが天くんのスパルタに
素直に従っているのは、
彼にはそれだけの実力があると認めているからですよね。
「自分本位のわがまま」で終わっていない。
やっぱり天くんは凄いです。



さて、和泉三月くん。
六弥ナギくんのはからいで、
名MCのミスター下岡さんからのアドバイスを
貰うことができました。
「キミの魅力や価値は、いないときに分かる」
まさにその通りです！！
勿論、「いる時に分かる」魅力や価値を持つ人はいて、
そちらの方が明確に分かりやすい分、
当事者も周りも気づきにくいのかもしれません。
でも、事が円滑に運ぶように気を回せるのは
誰もができることではないので、
それができる自分を知り、得意だと自覚して自信に繋げて、
更なる努力で才能に磨きをかければ、
周囲も気付きやすくなり、惜しみない称賛を与え、
次への期待にするでしょう。
自分へのコンプレックスが大きかった三月くんだからこそ
それを乗り越えた時の強さは計り知れないと思います。

そして、今回はオチも素晴らしい……。
もし私がナギくんだったら、
最推しの仕事を奪われたと分かった時点で
三月くんを本気で羨ましがるだけで終わらず、
嫉妬するあまり憎んでしまうかもしれないです。
今回のナギくんも（これからのナギくんも）
この件については全力で嫉妬していますが、
彼の根底に「三月くんが大好き」という感情があるお陰で
ギャグで終わっているのが微笑ましいですし、救いです。
これ、現実で同じことがあったら
グループ崩壊の危機を迎えるレベルで大変なことだと思います。

あと、天然なのか、
紡ちゃんがナギくんの目の前で
（しかも彼に取り次いでもらう形で）
三月くんにその報告をしているのが凄いです。
尤も、そういう配慮を一切しないところが
彼女特有の強みであり、
三月くんに舞い込んだ新たな仕事をただただ喜んでいるのだと
伝わってきますので、
これはこれで良いのだなと思えました。
もし逢坂壮五くんが紡ちゃんだったなら、
一週間ぐらい悶々と悩んだ結果、
ひょいと他の人に先をこされそう（バラされそう）です。



そして百さん。
三月くんがどん底に落ちていた時もそうですが、
普段から他人を励ましている人が落ち込む様を見るのは
ひときわ辛いです。
この件については次週にもちこしですね。
（今は既に最速放送が済んでいまして、
ツイッターでRe:valeの民が悶絶しているのは知っています）
見るのが楽しみであり、怖くもあります。



続きはこちら。
【アニメ「アイドリッシュセブン Second BEAT!」感想 第10話：期限切れ*ネタバレあり】 https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-11-29-1