さくらもちモチ

NHK朝ドラ感想「スカーレット」第24週：小さな希望を集めて*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK連続テレビ小説（朝ドラ）「スカーレット」の感想です。
今回は、第24週「小さな希望を集めて」について記します。

初回と前回の感想はこちら。
【感想「スカーレット」第1週：はじめまして信楽（しがらき）*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2019-10-11
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第23週：揺るぎない強さ*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-03-21



第24週「小さな希望を集めて」のあらすじはこちら。

　武志（伊藤健太郎）のために検査を受けた喜美子（戸田恵梨香）と八郎（松下洸平）だが、いずれも骨髄移植のドナーにはなれなかった。喜美子は大崎（稲垣吾郎）から、患者の会があると聞き、同じ病気の高校生を持つ母親を会に誘って励まそうとするが、思わぬ結果となる。
　真奈（松田るか）ら若者たちも検査を受け、ちや子（水野美紀）も協力を申し出てくれたが、誰も適合しなかった。しかし喜美子は懸命に気を取り直し、感謝の気持ちを持つ。
　武志はあえて真奈と距離を取っていたが、訪ねてきた真奈のふとした忘れ物がきっかけで、陶芸のアイデアを得る。器の中に水が生きている様子を表現するという武志を、八郎も励ます。
　そして思いがけず、さだ（羽野晶紀）と圭介（溝端淳平）がやってくる。30年ぶりの再会。小児科医の圭介は、医学の進歩にふれ、喜美子を励ます。照子（大島優子）や信作（林遣都）らも手をつくすが、武志は体のためにアルバイトを辞め、陶芸に専念することに。直子（桜庭ななみ）のみやげで、若者たちを招いてすっぽん鍋を食べる。武志と真奈の仲をもどかしがる直子。
　ある日、喜美子は穴窯から、できあがった作品を出していた。母の自然釉の作品を見つめていた武志は…。

武志の病状が徐々に悪化していく中、
喜美子譲りの陶芸への熱い想いが丁寧に描かれた週でした。
土曜日の放送で、
武志がようやく思い通りの作品を作り上げたのを見た時は
私も感動しましたし、
少しずつ勤務時間を減らしていたアルバイトを
とうとう辞めた時は
その心情を思っただけで辛くなりましたので、
お話は悪くなかったと思うのですが、
辛い現実と戦いながら陶芸に打ち込む喜美子の様子を
もっともっと見たかったです。
久し振りに喜美子が穴窯で作品を焼き、
思った通りの色を出せたことを誇っていましたが、
完成した作品を前にしてドヤ顔をするシーンだけでなく、
その行程をちゃんと見たかったです。
それこそ、試行錯誤を繰り返していた武志のように。
この週は本当に武志の陶芸シーンが多く、
「これを喜美子で見たいよなぁ」と、何度も思いました。



さて、この週はちや子さんの再登場に加え、
大阪編以来のさださんと圭介さんの姿も見ることが叶いました。

「い・が・く・せ・い」の五文字や
喜美子が作ったおはぎを圭介が断った件など、
話題に上がった瞬間にそれぞれを思い出し、
とても懐かしい気持ちになりました。
ところで、圭介さんはあの女性とお別れしたんですね。
どう考えても長続きはしそうになかったので、
予想通りでホッとしました。
お二人ともお元気そうで、何よりです。



皆がドナー探しに頑張る一方で、
武志の型と一致する人は全く見つかっていません。
名簿のシーンは、
こんなに大勢の人が協力してくれているという事実を
目の当たりにできたので、非常に感動的でしたが、
同時に、こんなに大勢の人が協力してくれても駄目だったという事実も
目の前に突き付けられてしまうので、
喜美子がチェックを入れたものが画面に出た時は
私も胸が痛かったです。
「ゼロではないのだから可能性がある」と前向きになっていても、
やはり辛いですよね。

また、武志が入院していた時に同室だった患者さんが、
とうとう亡くなってしまいました。
その前に描かれた、患者の会でのやり取りも
見ていてしんどかったです……。
患者によって病気の進行の具合も症状も気持ちも違うだけでなく、
日々それらが変化するのが当たり前という状況では、
皆が前向きになろうというのもなかなか難しいのだなぁと
再認識しました。



次週はいよいよ最終回です。
モデルとなった方のお子さん（武志にあたる方）がどうなったのかは
ネットで少し読んだことがありますが、
その通りになるのか……ならないのか、
喜美子の気持ちも含めてしっかりと見守る予定です。
久し振りに草間さんも登場するようで、楽しみです！



続きはこちら。
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第25週（最終週）：炎は消えない*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-03-28