さくらもちモチ

NHK朝ドラ感想「スカーレット」第15週：優しさが交差して*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK連続テレビ小説（朝ドラ）「スカーレット」の感想です。
今回は、第15週「優しさが交差して」について記します。

初回と前回の感想はこちら。
【感想「スカーレット」第1週：はじめまして信楽（しがらき）*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2019-10-11
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第14週：新しい風が吹いて*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-01-13-3



第15週「優しさが交差して」のあらすじはこちら。

　八郎（松下洸平）が作品作りに悩んでいる中、喜美子(戸田恵梨香)に、久しぶりに食器の注文の話が。喜美子は八郎のためを思い、苦労している個展をやめるように進言するが、八郎は承知しない。三津（黒島結菜）は八郎の話し相手となって、三津の言葉が個展のヒントになる。
　一方、信作（林遣都）は百合子（福田麻由子）に結婚を申し込みたいと画策しているが、なかなかかなわずにいる。喜美子はひろ恵（紺野まひる）からの、絵付け小皿の注文に心躍らせるが、一方で八郎が三津のアイデアを取り入れて、和食器のセットを作ろうとしていること、銀座の個展の場所を下見に行こうとしていることに動揺する。
　喜美子は、三津に手伝わせて絵付け小皿を猛烈な勢いで作る。三津のなにげない言葉から、八郎を追い詰めたのが自分であることを知ることに。そして素直に喜美子に陶芸を学ぶ三津だが、八郎への憧れを感じとる。
　そんなある日、大阪にいる直子（桜庭ななみ）から連絡が入る。なんと交際相手との間に子どもを授かったというのだ。驚いたマツ（富田靖子）と喜美子。結婚話が進むはずだった信作と百合子もそれどころではなくなり、一同は川原家に集結して直子たちを待ち受ける。

喜美子と八郎さんがすれ違い、
三津と八郎さんが接近しつつある週でした。
登場人物の感情を丁寧に描いているからか、
物語としては停滞しているような印象を受けました。
これについては
喜美子と八郎さんが結婚するまでの頃も同じで、
それまでは速いスピードでお話がポンポンと進んでいくのを
楽しく視聴していたせいもあり、
急にペースダウンされると
そのノロノロさがとても気になります。

特に、百合子の結婚話がこんなにもだらだらするとは
思っていませんでした。

大野家については微笑ましく見ていますので、
画面に出てくると嬉しいのですが、
今では「とっとと結婚を進めてくれ……」と思ってしまっています。
信作はなさけなさすぎ。



今週、マツさんがコーラスで喉を痛めてしまい、
声を出せなくなりましたが、
これって必要なエピソードなのかなと思いました。
出るようになったのも急でしたし、
出せないからといって何かあったわけでもないですし……。
箒でいきなりネズミを叩き出した時は、
狂気が伝わってきて怖かったです。

帰ってきた直子に対してマツさんが平手打ちをする前も、
私は、彼女が畳に虫でも見つけて
ネズミの時のような奇妙なスイッチが再び点いたように
思えていたのですが、
あれは直子がお腹に入れていた袋の中身の砂に
いち早く気付いたからなんですかね。
その後の縁側での団欒もよく分からず……。
喜美子が八郎さんと出会ってから
この作品に対する疑問や不満があれこれ出てきていますが、
今週は色んなシーンで「？？？」となりました。



喜美子の、百合子の結婚相手
（まだ信作とは知らない）に対する言葉や、
直子の妊娠を最初に知らされた時の言葉が結構厳しくて、
時々うーんと唸ってしまっています。
先週だったか、喜美子が八郎さんに向けて、
「私、間違ってる？　間違ったこと言ってる？」と尋ねていて、
随分前にも同じように誰かを問い詰めていたなと
苦々しく思っていましたが……
喜美子は正論で相手を追い込み、
逃げ場を無くして苦しめるところがあるようなので、
見ていてちょっと怖いです。
ふわふわしているけれど、
積極的に共感してくれる三津の方が一緒にいて楽だと
八郎さんが思っていても、
無理は無いなぁと思っています。



直子の嘘については、
「まぁ、直子だから仕方ないか」という諦めもありますが、
あまり気分の宜しくない内容だったと思います。
ただ、その嘘に対する皆の反応を見られたことで、
「できちゃった婚」に対する当時の考え方はよく分かりました。
今でも人によっては強い抵抗感を持ってしまうことですが、
数十年前はもっともっと酷かったんですね。



陶芸に打ち込む喜美子の姿はとても格好良いですし、
素敵なので、
もうそろそろそちらをちゃんと描いてほしいです。

あと、今週のタイトルが「優しさが交差して」ということは、
二人以上の人物の優しさが……となるはずですが、
誰と誰の優しさなのかが分かりませんでした。



続きはこちら。
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第16週：熱くなる瞬間*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-01-25-1