さくらもちモチ

NHK朝ドラ感想「スカーレット」第14週：新しい風が吹いて*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK連続テレビ小説（朝ドラ）「スカーレット」の感想です。
今回は、第14週「新しい風が吹いて」について記します。

初回と前回の感想はこちら。
【感想「スカーレット」第1週：はじめまして信楽（しがらき）*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2019-10-11
【感想「スカーレット」第13週：愛いっぱいの器*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-01-04-2



第14週「新しい風が吹いて」のあらすじはこちら。

　昭和44年1月。八郎（松下洸平）が陶芸展で金賞を取って以来、順調に個展や注文製作といった仕事が入り、喜美子（戸田恵梨香）は彼を支えることに専念していた。しかし信作（林遣都）に、本来の夫婦で陶芸をする姿ではないと指摘される。実は八郎は陶芸に行き詰まりを感じていた。
　一方、たまに自由な作風で陶芸をする喜美子。さらに釉薬の知識が身についてきたことに、八郎は複雑な思いになる。
　八郎が若い弟子を辞めさせたところに、三津（黒島結菜）という東京出身の若い女性が弟子入りを申し出る。八郎の行き詰まりに、新しい材料を取り入れることを提案する三津。一人で焼き物の産地をめぐり勉強してきた三津に、喜美子は心を動かされ、難色を示す八郎を説得する。
　いったん断られたものの、八郎のために良かれと思う喜美子は熱心に勧め、ついに三津は弟子入りする。川原家に住み込み、マツ（富田靖子）や百合子（福田麻由子）ともなじんでいく。三津に共感し、そのアイデアを受け入れてほしい喜美子。信楽の土にこだわる八郎と意見の違いが生じる。喜美子は八郎を喜ばせようと、作品を作って陶芸の次世代展に応募する。
　一方で八郎は、三津とのおしゃべりにある種の安らぎを感じるように。

年末の最終週で常治さんが亡くなり、
新たな展開への期待と不安で視聴した
年明け第一周目の放送でした。

上記のあらすじを公式サイトで予め見ていましたので、
新しい登場人物である三津については
最初から不安視していました。
でも礼儀正しく（我が強い部分もありましたが）、
明るく前向きで優しい彼女を見ていたら、
次第に好感を持てるようになりました。
良い子ですよね、三津……。
この先の展開を予想すると、
彼女を嫌いになれないのが、逆に辛くなりそうです。


八郎さんが三津に惹かれるかもしれない点についても
理解できますが、
今までの二人の会話を踏まえると、
八郎さんは喜美子から逃げているというか、
凡人同士で傷を舐めあっているようにも思えます。
ただ、喜美子と一緒にいると苦しいと言う八郎さんの気持ちには
自然に共感できますので、
そうなってしまうのも仕方が無いのかなとは思えています。

八郎さんは、そもそも最初の賞（奨励賞でしたっけ）を獲れたのも、
彼の実力だけで……というわけではなく、
ジョージ富士川さんに多大な影響を受けたお陰という
裏ワザ的なドーピングがあったからですし、
本来はもっと大器晩成的な才能の持ち主だったのかもしれません。
でも、世間が長い目で（+俯瞰で）見守った結果、
「八郎さんは大器晩成型だった」と評価を下したとしても、
そこに至るまでの当人は辛いことばかりでしょうし、
才能の伸びの鈍さに負けて挫折するのかもしれません。
ましてや、豊かな才能に恵まれた喜美子が傍にいたのでは、
焦らずにいる方が無理でしょう。
あの時、いっそ賞を獲れなかった方が良かったとは言いませんが、
今の八郎さんの苦しみを見ていると、
斬新な作品を生み出すだけでなく
他人にも多大な影響を及ぼすジョージ富士川さんは
罪な存在でもあったのかなと思いました。



さて、以前から気になっていた信作と百合子の関係。

「人口増大に貢献する」という言葉で、
一応のプロポーズとなったみたいですが、
信作に対しては
「こんな時ぐらい、ちゃんと言ってよ！」と思いました。
ここぞという時にも言いたいことが言えない点は、
気が弱い彼らしい言動だとも思えますけれど
ここ一番の時だけはやはりしっかりしてほしかったです。



次週は、直子も出てくるようで……しかも妊娠とか！！
喜美子と八郎の間に入ったヒビも
そう簡単には修復できないようで、
次週もはらはらしながら毎朝視聴することになりそうです。



続きはこちら。
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第15週：優しさが交差して*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2020-01-19-1