さくらもちモチ

NHK朝ドラ感想「スカーレット」第2週：意地と誇りの旅立ち*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK連続テレビ小説（朝ドラ）「スカーレット」の感想です。
今回は第2週「意地と誇りの旅立ち」についてです。

【感想「スカーレット」第1週：はじめまして信楽（しがらき）*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2019-10-11



第2週のあらすじはこちら。

信楽で初めての冬を迎えた喜美子（川島夕空）。父・常治（北村一輝）を探して借金取りがやってくるも、間一髪で、川原家を訪ねてきた草間宗一郎（佐藤隆太）の柔道に助けられる。それがきっかけで、喜美子は同級生たちと一緒に草間から柔道を習うことに。
５年後、喜美子（戸田恵梨香）は中学卒業を控えていた。常治が見つけた仕事先は、遠い大阪。卒業式の後、別れを惜しむ照子（大島優子）が、喜美子に柔道勝負をもちかける。喜美子と照子と信作（林遣都）。幼なじみの３人は泣き笑いの最後の時間を過ごす。
その夜、喜美子は常治に「ずっと信楽にいたい！」と涙ながらに訴えるも、願いはかなわない。旅立ちを前に喜美子は、夕日が美しい丘で、焼き物のカケラを見つける。

今週は半ばで泣かされました。
森（林？）で、草間さんと共に枝を拾っていた喜美子が、
彼が四年前から生き別れ状態になっている奥さんを
今も探していると知り、
「奥さんは今頃カンカンや」と言った直後のシーンです。
その、喜美子のなにげない冗談を聞いた草間さんが、
驚き、戸惑い、喜び、
そして泣きそうになった後に笑みをこぼしていて、
私はそこにぐっときました……。
草間さんが何故そんな複雑な表情をしたのかについては、
その後すぐに彼自身が説明していたので、
ここでは割愛しますが、とにかく良かったです。
喜美子は草間さんに救われたけれど、
草間さんも喜美子に救われているんだなぁと思えたのが
嬉しくて嬉しくて。
この回だけは、お昼と夜の再放送もそれぞれ見て、
今日（土曜日）の一挙放送分を録画しました。

借金取りのエピソードに絡めた
物事の善悪に対する決めつけの危うさの話など、
深い内容もあって、今週も楽しく視聴しました。
他、赤い手袋やラジオといった、
皆の厚意によって川原家の皆が幸せになる話も好きでした。
これらによって、川原家がいかに皆から好かれているかが
よく伝わってきました。



子役時代が本当に良かったので、
主役の喜美子が戸田恵梨香さんに変わった時は
淋しかったです。
また、中学卒業と同時に就職という人生の分岐点を迎えたことで、
喜美子が早々に大変な目に遭ったことから、
戸田さんが本格的に登場した金、土曜日の放送は、
見ていて辛かったです……。
戸田さんの喜美子がとても15歳には思えなかったのですが、
（でも18歳ぐらいには見えました）
地元での就職話が無しになったのを誰にも言えず、
わんわんと泣き出した時の泣き方
（両手を目元に当てて、天を仰ぐ）が子供のそれだったので、
「あぁ、そうか。きみちゃんはまだ中学生だったんだよな」と
初めて実感できました。



土曜日に流れた、
学校での成績が優秀な喜美子は
タダで高校に行けるかもしれない！という話を
学校の先生から聞かされたシーンも、
見ていてしんどかったです。
もしお父さんが人を雇わなかったら
（本来は雇う必要がなく、人情でそうしただけ）
喜美子は信楽にまだいられたんだよなと思うと、
せつなくてたまりませんでした。
お母さんが静かに話を聞いているだけというのも、
ちょっといらっとしました。

そのお母さん。
前回の感想で
「彼女は他人からの厚意を恐縮せずに素直に受け取る人」らしいと
書きました通り、
この週でもひたすら黙ってそうしていました。
草間さんが再登場した際に、
お父さんに代わって借金取りに返済分のお金を渡した時も、
近くに座って事を静かに見守るだけだったんです。
いくら彼女がそういう人なんだと想像できても、
私の好みではないので、どうしても苛立ってしまいます。



育った照子も良い感じで、見ていて楽しかったです。
喜美子との別れを深く惜しむ様は、
照子が本当に喜美子を好きだったんだとよく分かり、
好感を持てました。
私も、喜美子が大阪に行ってしまうことで
照子が登場しなくなると思うと、とても淋しいです。
もっともっと、二人の友情を見たかったです。



次週はいよいよ大阪編！
喜美子の人生が本格的に転がり始めますね。
どうやらそれは波乱万丈になるようだと、
以前、ネットの何かで見た覚えがあります。
どうか、喜美子の苦労が報われる以上の幸せもあってほしいと
心から願っています。



続きはこちら。
【NHK朝ドラ感想「スカーレット」第3週：ビバ！大阪新生活*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.ss-blog.jp/2019-10-20-3