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感想@NHK連続テレビ小説「なつぞら」最終週:なつよ、あっぱれ十勝晴れ*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

NHK 連続テレビ小説「なつぞら」の感想です。
今回は、最終週「なつよ、あっぱれ十勝晴れ」について記します。
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以下の記述にはネタバレがあります。

連続テレビ小説 なつぞら Part1 (NHKドラマ・ガイド)

連続テレビ小説 なつぞら Part1 (NHKドラマ・ガイド)

  • 作者: 大森 寿美男
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2019/03/25
  • メディア: ムック

前回の感想記事はこちら。
感想「なつぞら」第25週:なつよ、千遥よ、咲太郎よ*ネタバレあり
https://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2019-09-23-5



「なつぞら」視聴、完走しました。
よくもまぁ、作品に対する不満を持ちながら
月曜日から土曜日まで毎日視聴したなぁと
我ながら変だと思いますが、
多くの視聴者がそうであるように、
私も時計代わりに見ていた
(朝のルーチンの一つになっていた)ので
これも仕方が無いことなのかなと思っています。



生き別れの妹・千遥との再会も果たした後、
最終週では何が放送されるのかと思っていたら、
東京(アニメーターとしての仕事)と
北海道(酪農)で大きなハプニングが一つずつ起こり、
なつが陣頭指揮をとるという内容でした。

まず、マコプロでの仕事について。
アニメの内容にこだわりすぎたあまり、
人も時間も全く足りなくて、
外注先の会社や納品先のテレビ局などに
多大な迷惑を掛けていたマコプロ。
周囲の人間の厚意に頼るばかりで生きてきたなつらしい会社だと
つい失笑が漏れましたが、
弱音を吐いた茜さんが責められる展開には首を傾げました。
あの状況なら、茜さんの言葉の方が正しいですよね。
普段からギリギリの状態だったのに、
ほぼ全ての動画をいちから描き直して納品するなんて、
とても無理です。
それを、「みんななら(成長してるから)同じ絵を早く描ける!」と
精神論でどうにかしようとするなつ……。
結局、その後どうなったかを具体的に放送しないあたりも
話が雑だなと思いました。

そもそも、雨が降っている状況で、
紙(動画の束が入った大きな封筒)を剥き出しのまま、
外に持ち出して運んでいることが、あり得ないです。
なんでビニール袋で大事に梱包しないの?
鞄にしまわないの?と、
ツッコミを入れずにはいられなかったです。



なつの実家の牧場の件は……
まず、牧場を拡張しようとした照男が
まるで悪人のような描かれ方だったのが、気になりました。
これ、仮になつが言い出したことだったなら、
柴田家は全員、即、賛成したんだろうなと
穿った見方をしてしまいました。

停電については、
私が落雷の多い地域(栃木県)に住んでいるせいか、
昔はもっと停電になることが多かった記憶が強いです。
なので、今回初めて停電になったかのような騒ぎの大きさと、
農業高校を卒業したとはいえ、
その後はずっと東京にいたなつの指示で皆が動く様子には
疑問を持ちました。
柴田家はもう何十年も酪農をしているんですから、
皆、なつより牛に詳しいはずでしょう。
危機に際して主人公が活躍することは
ドラマとして当然のことですが、
そういう場面を不自然に作られると、
主人公に共感するどころか
逆に嫌悪感を持ってしまいます。


「主人公あげ」の過剰な描写で言えば、
アニメの「ソラ」の打ち上げで、
マコさんがミルコスの社長にわざわざ
「彼女はなっちゃんと呼ばれているんですよ」と
なつの愛称を教えただけでなく、
ミルコスの社長に振られた乾杯の音頭を、
作画監督のなつが代わりに務めたのは
変だと思います。
ミルコスの社長がやらないのなら、
マコさんか、大幅に譲って坂場さんがやるのが
順番的に正しいのでは?

天陽くんの奥さんまで、
最後になつに向かって「なっちゃんって呼んでいい?」と確認し、
実際にそう呼びを始めた件についても、ちょっと辟易しました。
マコさんがなっちゃん呼びをした時も思いましたが、
なつと出会う人は皆、彼女にメロメロになり、落ちて、
「なっちゃん」と呼びたくなるんですかね。
なつの魅力については、
放送を毎日見ていてもよく分からなかったのに、
作中の人物からは彼女がやたら好かれていて、
なっちゃんなっちゃんと持ち上げられているのが不思議です。


不思議と言えば、
千遥の娘・小夏が、幼い頃のなつに瓜二つという設定のせいか、
小夏と優がなつと共にいるシーンでは、
実子である優を差し置いて
千夏との絡みの方を優遇しているのが、
おかしかったです。



どの描写も浅く、雑だったせいで、
戦災孤児、酪農、アニメーターといった豊富な内容が
裏目に出てしまった感があるこの「なつぞら」。
私は、若手女優さんの中では広瀬すずさんが特に好きだったので、
今回の朝ドラ出演についても楽しみにしていたものの、
途中から失望に変わりました。
それまで、広瀬すずさんの演技については
「自然体で素晴らしい」と高く評価していましたが、
この「なつぞら」での演技を見ていると、
自然体云々というより、
演技していないのかもしれないとの印象を持ちました。
女優・広瀬すずに対する評価は、私の中で急落しました。
残念な気持ちでいっぱいです……。

これは彼女だけの責任ではないですが、
若い頃の衣装や小物(亜矢美さんの服を借りていた頃)を
もう少し何とかしてほしかったですし、
演じた役の年齢がアラフォーなのに全く老けず、
二十代前半の若いお嬢さんにしか見えない外見も
どうにかしてほしかったです。
役者としては、朝ドラ100作目主演という箔をつけられて
良かったのかもしれません。
でも、肝心の出来が伴わない経歴では
全く意味が無いように思えます。



次の「スカーレット」に期待します!



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2019-09-28 17:46 
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