さくらもちモチ

感想@NHK連続テレビ小説「なつぞら」第22週：なつよ、優しいわが子よ*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK 連続テレビ小説「なつぞら」の感想です。
今回は、第22週「なつよ、優しいわが子よ」について記します。

以下の記述にはネタバレがあります。

前回の感想記事はこちら。
【感想「なつぞら」第21週：なつよ、新しい命を迎えよ*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2019-08-24-3



これまでの感想記事でも散々、
「なつぞら」に対する不満を書いてきました。
その集大成（という表現はおかしいですが）が、
この週だった気がします……。
火曜日以降は、放送を「怒る為に観ていた」状態でした。



戦災孤児という不幸な過去を背負うなつ。
父の親友だったという柴田家のお父さんに拾われた後は、
実子以上に可愛がられ、すくすくと育ちました。
東京でアニメーターになってからも、
ハプニングがあったり苦しい状況になったりもしましたが、
ちょっと悩んで落ち込んで、愚痴を吐いて八つ当たりをすれば、
誰かが必ず助けてくれました。
皆に愛されるなつは
「なつは頑張っているね」「そんなに頑張らなくていいんだよ」と
褒められ、励まされ、気遣われながら
誰よりも幸せに生きています。

これまでのあらすじを私なりにまとめたのが、上記です。
何か困ることが起きると、
必ず誰かが救いの手を差し伸べてくれる
（しかもなつ自身が請わずに、向こうから勝手にやってくる）
という印象が非常に強いです。

この週の放送内容も、まさにそうでした。
申し込んだ保育園から、入園を全て断られたなつ。
なつが無理をして仕事を続けるとの選択をしたせいなのに、
坂場さんに「どうするの？」と責める発言をしていて、
これだけでも私はドン引きでしたが、
その後の展開も悪い意味で凄く、
上記の通り、放送に対して文句を言うために視聴していました。



ナレーションで「なつはよく戦っているぞ」とありましたが、
実際に育児で戦っていたのは、坂場さんと茜さんでしたよね。
まるで仕事と育児を両立させて奮闘する女性のように
作中ではなつの頑張りを強調していますが、
優ちゃんの面倒については茜さんに丸投げでした。
これでは、とても「両立している」とは言えないと思います。

そして、初めて茜さんに優ちゃんを預けた朝に、
別れがたくてなかなか離れられないなつが描かれましたが、
このシーンには違和感を覚えました。
というのも、それまで優ちゃんの面倒を見ていたのは坂場さんで、
なつは普通に出社していましたよね。
この場合、坂場さんが優ちゃんから離れられなくて不安になる方が
自然だったと思いました。
また、なつがそうすることで
彼女の豊かな母性が強調されたのかもしれませんが、
わざとらしいなぁと感じました。

ところで、その時、下山さんが坂場さんを待っていて
「一緒に出社しようと思って」と言っていましたが、
結局、下山さんは先に家を出発したんですよね。
それなら尚更、優ちゃんに未練を残すのは
坂場さんの方が良かった気がします。



約束通り、なつは本当に作画監督に昇格しましたが、
これまでの放送では
彼女のアニメーターとしての成長が全く描かれてこなかったので、
具体的な実感が湧かず、
一緒に喜ぶこともできませんでした。
また、責任ある立場になったにもかかわらず、
育児では元先輩に迷惑をかけ、
仕事では満足に残業もできず職場に迷惑をかけて、
非常に中途半端な状況になっており、
私の中でのなつに対する印象はどんどん悪くなっていきました。
「わがままを無理に通した結果がこれかよww」と、
作品を冷やかし、ツッコミをいれながら観ていました。

優ちゃんが絵を描いてしまった原画の始末も嫌でした。
子供を「天才」と持ち上げるのは、自宅に留めてほしいです。
職場であんな風に自慢するのは、言われた側が困ります。
それに、駄目にしてしまった原画を描いた後輩に対して
なつが謝るシーンが全く出てこないというのも、嫌でした。



次週はいよいよ、天陽くんの死でしょうか。
モデルになった方が早逝だったとは知っていましたので、
特にショックを受けることはないのですが、
この「なつぞら」の中で貴重な良いキャラクターだったので、
ちゃんと見届けるつもりです。


続きはこちら。
【感想「なつぞら」第23週：なつよ、天陽くんにさよならを*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2019-09-13-3