さくらもちモチ

感想@NHK連続テレビ小説「なつぞら」第5週：なつよ、お兄ちゃんはどこに？*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

NHK 連続テレビ小説「なつぞら」の感想です。
今回は第5週「なつよ、お兄ちゃんはどこに？」について記します。

以下の記述にはネタバレがあります。

前回の感想記事はこちら。
【感想@朝ドラ「なつぞら」第4週：なつよ、女優になれ*ネタバレあり】
https://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2019-04-27-2



今週は、上京＆生き別れの兄の捜索という
ドラマチックな内容になりそうだった割に、
意外に盛り上がらず、
「あれ？」と肩透かしを食らった気分になりました。
十勝を初めて出られた富士子さんの言動や、
なつと二人で美味しい食べ物に舌鼓を打つシーンは
大変微笑ましく、好感も持てたものの、
肝心の捜索シーンが少なかったせいか、
お兄さんはあっさりと見つかったという印象が強く、
なつ達が美味しい物の食べ歩きをして終わったように感じました。
もっとハラハラドキドキしたかったです。

また、人に聞き込みをしただけで
難無く咲太郎くんに辿りつけたのだから、
信哉くんが北海道に行く前に
それらを終えることも可能だったのではないかと思いました。
彼が何故、中途半端な状況で（しかも日帰り）で
なつに会いに行ったのかが、未だに分かりません。
第1週第1回の冒頭の再会シーンのためだけなら、
本末転倒だと思いました。



お兄さんとはまた会えるであろう点を踏まえると、
まだ無事が確認できていない妹の件もあり、
そこが本番の再会なのかもしれませんが、
もう少し感動したかったです。
あと、内村さんのナレーションはなつの亡き父親ということですが、
なつと咲太郎が実の兄妹であるのだから、
内村さんの声は咲太郎の父親でもありますよね。
それなのに、咲太郎には気持ちが向いていない
（なつにばかり向けられていた）ようなのが、気になりました。



作中で登場したカフェ「川村屋」さんは、
やはり、新宿中村屋さんがモデルなのでしょうか。
見ていたら、私もカレーを食べたくなりました。

その川村屋さんのマダム・前島光子さん。
演じている比嘉愛未さんの美しさがとにかく際立っていて、
登場シーンから驚かされました
しかもなつ達に親切にする善人かと思いきや、裏で「人質」と言い、
もしかしたら彼女は良い感じで悪人なのかと私はわくわくしましたが、
咲太郎の一件で、ただのお人よし
（というより世間知らず）だったというオチがつき……。
登場人物がやたら多いものの、それぞれの描かれ方が浅く、
「出るだけで終わる人が入れ替わっている」感の強いこの「なつぞら」の中で、
ようやく際立ったキャラクターが出てきた！と期待できただけに、
ちょっと勿体ないなと思えました。



そして、この週で最もがっくりとさせられたのが、
孫に対する泰樹さんの「なつと結婚しろ」発言です。
えええ……と、ドン引きしました。
これまで「頑固だけれど信念の強い優しいじいちゃん」の
イメージが強かっただけに、
「なつ可愛さにおかしくなった」と思えてしまいました。
週の冒頭であった番長の告白（そして撃沈）は笑えましたが、
この泰樹さんの考えに対しては、本当に笑えません。
それだけ彼がなつのことを可愛がっているとは分かるものの、
別の孫（照男くん）の気持ちはその頭に無いようで、
泰樹さんに対する好感度が一気に下がりました。
これまでの泰樹さんの性格を踏まえるなら、
なつに去られたくない柴田家の他の面々が
「お兄ちゃんとなつが結婚すればいいじゃん！」と騒ぐところを
彼が静かに「なつの好きにさせろ」と言い、窘めるというのが、
自然の流れではないかと思います。
本当に残念でした。


続きはこちら。
【感想@NHK連続テレビ小説「なつぞら」第6週：なつよ、雪原に愛を叫べ*ネタバレあり】 https://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2019-05-11-1