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感想@舞台「戦国無双」四国遠征の章*ネタバレあり [戦国無双]

2016年7月4日(月)。
舞台「戦国無双」~四国遠征の章~を観てきました。
会場は渋谷のAiiA 2.5 Theater Tokyoです!
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舞台『戦国無双』四国遠征の章 [Blu-ray]

舞台『戦国無双』四国遠征の章 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: Blu-ray

前作の舞台の感想はこちら。
【感想@舞台「戦国無双」関ヶ原の章*ネタバレあり】
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2015-05-04



作品のあらすじはこちら(http://www.marv.jp/special/stage-musou/index.html
時は1582年、戦乱の世。時代はうねりをあげて変わろうとしていた。尾張から急速に勢力を伸ばし「天下布武」を掲げ天下の統一を果たさんとする織田信長の身に起こった、明智光秀の謀反“本能寺の変”。信長亡きあと天下統一の夢を継ぐは羽柴秀吉。秀吉の側近である石田三成は、秀吉の「皆が笑って暮らせる世」を創るという夢を実現せんと、己の知恵と力で戦に挑んでいく。織田信長に最後まで抵抗し、三成達を苦しめた毛利元就、小早川隆景両雄。数多の豪族ひしめく四国を統一した長宗我部元親。知恵と力に長けた武将達の壮絶な戦いが繰り広げられる。
泰平の世を目指すが故に、敵として出会い、戦い、散っていく武士(もののふ)達の生き様を描いた壮大な戦国絵巻『戦国無双』を完全舞台化。天下統一をかけた熱き戦いの幕が今、切って落される!


今回は前方の座席が確約されているプレミアムシートで観劇しました。
なので、キャストさんの表情や息遣い、細かな動きも、よく見聞きできました。

まずは、帰宅後につぶやいたツイートをご覧ください。

はい、明智光秀(仲田博喜さん)のことばかりじゃないかと言われそうですね……!
実際、終演後に劇場から原宿駅まで友達と歩いた時も、
彼のことばかり話していましたので、これが観劇直後のリアルな感想です。

戦国無双シリーズにおいて、私の最愛キャラは石田三成です。
島左近を加えた佐和山主従がとにかく大好きです。
この公演は石田三成(植田圭輔さん)が主役ということもあり、
彼らが舞台上で生きている様を見るのをとても楽しみにしていました。
でも開演後すぐに、仲田さんが演じる光秀に魅入られました。
それぐらい素晴らしかったです!!
どのキャストさんも、原作ファンとして感激するぐらい似せていましたが、
再現度が最も高かったのは光秀だったなと、
観劇後二日経った今も思っています。
たとえば、好きキャラの三次元化を生で観た時、
興奮しすぎたあまりうっと涙ぐむことは珍しくないですが、
元からの興味が薄い(すみません)キャラでこうなったのは、
仲田さんの光秀が初めてです。
「うわー! 光秀がいる! めっちゃ光秀! まじで光秀! 綺麗!!!」と、
客席で胸を高鳴らせていました。
彼が舞台に登場した時は、当初のお目当てそっちのけで、
彼ばかりを観ていました。
とにかく美しすぎてたまらなかったです……!!
強い意志を伴っているのがよく伝わってくる、凛とした美しい立ち姿は、
まさに戦国無双の明智光秀そのもので、圧巻でした。

光秀については、死後、魂となって
長宗我部元親(渡辺和貴さん)に寄りそうストーリーも、大変良かったです。
個人的にこういう死にネタ・不幸ネタが大好物なので、嬉しすぎて身体が震えました。
でも、元親が光秀の刀を抜かせて使わせた点は、あまり好ましく思えませんでした。
あれは、元親は鞘に納めた状態で常に持っていて、
彼から手渡された魂の光秀のみが鞘から抜く方が、
情緒深くて良かったのではないでしょうか。
何より、原作のゲームファンとしては、
キャラが扱う武器はその得物に限定して頂きたいです。
複数のキャラクターで足技が目立っていたのも、嫌だと言うほどではないですが、
少々気になりました。


それと、今回は豊臣秀吉(平野勇樹さん)が衣裳付きで出演されているので、
石田三成・加藤清正(岸本卓也さん)・福士正則(章平さん)の
いわゆる三馬鹿子飼いトリオの描写がより深くなっていたのが、嬉しかったです!
前作でも、子飼いの三人がわちゃわちゃしているのが微笑ましく、好感を持てましたが、
そこに秀吉が加わったことで疑似家族っぷりが増し、
彼らの言動に深みが出て、よりリアルになったなぁと感じられました。
特に今作は三成の心の成長がテーマの一つであるようなので、
義父のような秀吉の存在はとても大きかったと思います。


私の席は下手側でしたので、
下手に置かれた台の上で頻繁にポーズを取っていた小早川隆景(荒牧慶彦さん)を
間近で観る機会がとても多く、
その度に、「隆景ちゃん! 隆景ちゃん!!!」と内心で叫んでいました。
あの、片手で本を開いて、もう片方の手で刀を持っている基本のポーズが、
本当にリアル隆景ちゃんで、感服しました。



と、キャストさんのお陰で幸せを堪能できた作品でしたが、
内容については、「ん?」と首を傾げたり不満を持ったりした部分もありました。

まず、上記のツイートでも触れましたように、
前作同様、細かな出来事を入れ過ぎていて、全体的に散漫だった印象が強いです。
もし今後も舞台化が続くとなれば、
これが舞台戦国無双の特徴となり、魅力にもなるのかもしれませんが、
前作と今作の両方を観た上で言いますと、
もう少し、場面(出来事)を絞った方が良いと思います。


それと、これは事前の情報収集を怠った私も悪いのですが……
(舞台のみで評価したいので、前もっての情報は頭に入れないことが多いんです)
予想していた内容と大きく違ったので、かなり戸惑いました。
というのも、主役が三成で、
その左右を高虎と吉継さんが固めた上での四国攻めの上演となれば、
ゲーム「戦国無双4」の四国攻めの話になるのかなと想像していたからです。
戦国無双4の四国攻めと言えば、
秀吉に密かに頼まれた吉継が非常に危うい状態で囮となり、
三成が血相を変えて彼を救いに行くというエピソードが非常に印象的でした。
吉継さんと高虎には深い関係性が元からある上に、
吉継さんを介した三成と高虎の会話も面白くなりそうなので、とても楽しみでしたが、
実際の上演でそれに触れることはありませんでした。
代わりに、戦国無双3での元親と光秀の繋がりが多く加えられていました。
今回は、戦国無双4の四国ステージで元親の味方になってくれる武将
(小少将とガラシャ)の出演が無いので、
その代りが光秀だった……ということも言えなくもないのですが、
初期段階で発表されたキャスト一覧や
公演ポスター(キービジュアル)を観る限り、
ナンバリングの数字は無いとはいえ、
戦国無双4の四国攻めを充分に匂わせているのに、
実際は戦国無双3の四国攻めだったというのは、ずるいというか、
「だったら高虎にも吉継さんにも、それに見合った活躍をさせてあげてよ」と
思わずにはいられませんでした。

これを書くと怒られるかもしれませんが……
ぶっちゃけ、高虎って、今回は出演が無くとも話が成立しますよね……。
彼は吉継さんの自害の介錯シーンには必要な人ですが、
その吉継さんも、今作ではストーリーの深いところに絡まないので、
言葉は悪いですがにぎやかしの一人みたいだった点は否めないですし、
私の好きな島左近(山沖勇輝さん)だって、
今回はいなくても大丈夫だったよね……と思えましたし、
高虎に限ったことではないんですけれども。

今作の内容をキービジュアルの画像において正確に表現するならば、
主役として中央に三成が立つのは変わらないにしても、
両脇を固めるのは元親と光秀でないと駄目だと思います。
勿論、2.5次元の舞台では、役者さんの実力、知名度、人気の他に、
演じるキャラクターの人気も考慮しなければならないので、
一般的なオリジナルの舞台より気を遣う点が多いであろうことは推測できますが、
それなら、もっとキービジュアルに寄せた内容にしてほしかったと
望まずにはいられませんでした。
高虎ファンにはちょっと可哀相な内容だったのではないかと、感じました。

具体的な内容がまだ公開されず、
一部のキャストさんとスタッフさんのお名前しか明らかになっていない段階で
高額なチケットを予約し、お金を支払わざるを得ない身としては、
お目当てのキャラ・役者の名前が前の方にあるのに、
(出番の回数が多くとも)話に深く絡まない立場での出演では、
もし舞台化が存続したとしても、また同じ目に遭うのが怖くて、
チケット予約時に警戒してしまいます。


また、ギャグ系の台詞、会話が決して少なくない回数で入っていたのも、
観ていて少ししんどかったです。
作品そのものが重い内容なので、
話に緩急をつける為に敢えてそうしたのかもしれませんが、
つまらないギャグで会場がビミョーな空気になるのは客も疲れますし、
何より、回数を重ねられると嫌気がさします。
特に、ボケツッコミのお笑い担当みたいになっていた正則と清正については
改善を求めたかったです。
お笑い要素が多かった分、
確かに子飼いの無邪気さ、親しさがちゃんと表現されていたとは思いますが、
ああいう会話は一度でいいです。
清正も正則も格好良くて、キャラクターをよく再現できていただけに、
勿体ないなと思いました。


お笑いのシーンで「あってもいいかな」と思ったのは、
秀吉と官兵衛(合田雅吏さん)の会話のみでした。
それ自体は大して面白くなかったのですが(すみません)、
官兵衛という無口で無愛想なキャラが、
秀吉の命令で変なことをやらされるというシチュエーションが良かったです。
官兵衛そのものも良かった……本物の官兵衛で素敵でした。
「左近の部屋」は、まったくもって不要だったと思います。
何故、あそこでああいうシーンを入れたのか、私には全く理解できませんでした。

分からなかったと言えば、
正則が三成の自害の夢を見るシーンが二度もあった点です。
前作もそうだったので、作り手さんの誰か(脚本家さんとか演出さん)が、
その手の表現方法を好んでいるんだろうなというのは伝わってきました。
(私も好きなので。でも今回のあれは一度でいいと思います)


不満……ではないのですが、
アクティブな大殿(毛利元就・猪野広樹さん)には、違和感がありまくりでした。
同じ智将タイプの息子(小早川隆景)との差別化でああなったのかもしれませんが、
もっと「やりたくないんだけど、息子の為に仕方がないからやってあげよう」感を
出してほしかったです。
もっと言えば、隆景が書物好きなところや、特に父親が書いたものに目がない点、
その父親の特徴であり欠点は冗長なお説教……といった要素を入れてほしかったです。

隆景ちゃんと言えば!
中盤、中央の高い台をよいしょと昇ろうとした時に、
キャストさんの腕に力が入らなくて無理だと判断したのか、結局昇らず、
何食わぬ顔でしれっとすぐ隣の中央の階段を上がっていったのが、とてもかわいくて、
たまらなかったです。

あと、亡くなった後の光秀が、元親の呼びかけに呼応し、
マイク入っていないのに「はいっ!」と返事をしているのを聞いたら、
胸のあたりがぐっと熱くなりました。
あんなふうに魂の光秀が元親に常に応じているかと思ったら、
二人の絆の深さを改めて知ったような気になり、泣きそうになりました。



三成は……ちっちゃかったです!
小さな身体で「ぷんすこーヽ(;`ω´)ノ」となっているのが、とても可愛かったです。
植田さんは、低い声で張ると音が口の中にこもるのか、台詞がちょっと聞き取り辛いので、
三成の初登場直後は、私の耳が慣れるまで、
よく聞いていないと何を言っているのか分かりにくかったのが、ちょっと残念でした。
でも、植田三成は好きです。
もし続編があって三成が出るようなら、また植ちゃんに演じて頂きたいです。
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結局、今回の記事もマイナスな感想を挙げる方が多くなってしまいましたが、
もしまた舞台化されるようであれば必ず行きますし、
観劇前にしっかり円盤(しかもブルーレイ)を予約するぐらいには好きです。
演出も、最後の青い布で海原を表現した点は感動しました!
お客さんの頭の上を流すのも、最後に「戦国無双」の文字を映すのも
大変良かったと思います。
前回は拙さを感じたキャストさんの演技については、今回は寧ろ大満足で、
よいものを見せて頂いた……と幸せでした。
なので、生意気ですみませんが、
台本を作る段階でもっともっと練って頂きたかった作品でした。



会場の物販で買ったものなど。
公演のパンフレットは、プレミアムシート購入の特典でした。
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とにかく、仲田さんの明智光秀が神々しいばりに美しくて、もう……ね……!!
特典だったパンフを並ばずに貰えたこともあり、物販の列には終演後についたのですが、
上演中から「光秀の写真を買わなきゃ……絶対買う、物販に並ぶ!」と決めていました。
今作のお陰で仲田博喜さんという役者さんのお名前や魅力を知りましたし、
その仲田さんのお陰で無双・明智光秀の魅力を再認識できたので、
こういうことが2.5次元の舞台の良さなんだなぁと、改めて深く実感しました。

中央の缶バッジは中身がランダムなもので、試しに二つ買ってみて、
最愛の殿(三成)と秀吉様が出ました。
この手の商品で推しキャラを自力で引くことはまず無いので、
最初の一個を開封した時に植田三成を見た瞬間は、めちゃくちゃ興奮しました。

一会計5000円以上で貰える大きな写真は、余らせていた友達のご厚意で貰いました。
自力ではこのハードルを超えることはまず無理でしたので、これも嬉しかったです。
多謝ヽ(o・ω・o)ノ

普段、このブログに貼る画像の横幅は400にすることが多いのですが、
仲田光秀があまりに美しいので、今回は500にしてみました。


お疲れ様でした!
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2016-07-06 15:01  nice!(0) 
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