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感想@映画「信長協奏曲」*ネタバレあり [映画・舞台]

映画「信長協奏曲(ノブナガコンチェルト)」を観てきましたので、感想を記します。

主なキャストさんはこちら*敬称略
サブロー・織田信長/明智光秀・:小栗旬
帰蝶:柴咲コウ
池田恒興:向井理
羽柴秀吉:山田孝之
前田利家:藤ヶ谷太輔
徳川家康:濱田岳
柴田勝家:高嶋政宏
市:水原希子
森蘭丸:田中悠太
松永久秀:古田新太

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以下の記述にはネタバレを含みます。

私は、原作の漫画は冒頭以外は未読で、
ドラマ版は最終回をリアルタイムで+映画公開前の再放送・特番のみ視聴しました。



最初に、あらすじを公式サイトより転載します。
http://nobunaga-concerto-movie.com/
戦国時代にタイムスリップした高校生・サブロー(小栗旬)は、奇しくも同じ顔をした織田信長(小栗二役)と出会い、信長として生きることになってしまう。はじめは逃げ腰だったサブローであったが、戦の惨状を目の当たりにするにつけ、織田信長として生きる覚悟を決め、戦のない世をつくろうと思い始める。
歴史音痴のサブローは、史実を知らないまま、桶狭間、上洛、金ヶ崎、浅井朝倉との戦い……と歴史通りのことを成して、ついに安土城を完成させた。これで天下統一も間近と思った矢先、ふと手にした歴史の教科書で自分(=織田信長)がもうすぐ死ぬ運命にあることを知る。
信長を狙う敵は多い。彼を怨んで暗殺の機を窺う秀吉(山田孝之)や、彼に嫉妬する本物の信長・明智光秀(小栗旬)も虎視眈々と彼の寝首をかこうと狙っていた。光秀は、自ら信長の座を手放したにも関わらず、恒興(向井理)をはじめとする家臣の信頼や妻・帰蝶(柴咲コウ)の愛を勝ち得ているサブローに憎しみを抱くようになっていたのだ。
死が迫りくる中、信長は運命に抗い、生き抜こうと決意。その思いの表れとして、帰蝶との結婚式を企画する。その場所は京都・本能寺。それを知った秀吉は、光秀に本能寺で信長を討つことを提案するのだった・・・。
刻一刻と戦況は激しくなっていく。信長は歴史を変え、平和な国を築くことができるのか!?
1582年、本能寺で彼を待ち受けるものとは・・・?


ここで問題です。
織田信長が亡くなる「本能寺の変」は西暦何年何月何日に起こったでしょうか。

高校や大学受験を控えて勉強している学生さんなら、
きっと「1582年だ」とまでは簡単に答えられるでしょうが、
日本史好きでない限り、「6月2日」という日付を具体的に言える人は少ないと思います。
かく言う私も、かつて大学受験の際には日本史を選択し、
今は戦国武将が登場するゲームにハマっていますが、
後者の影響が強いせいで、「天正十年」というのはすぐに頭に浮かぶものの、
「六月……いや七月? あと、天正十年って西暦で何年だったっけ?」と
ちょっと迷ってしまいます。

サブロー(小栗旬さん)のように、
本能寺の変すら知らないというのは珍しいでしょうが、
もし自分が彼のようにタイムスリップをし、戦国武将になったとして、
いつどこでどういう理由で死ぬのかを思い出せる人は稀だと思います。

このお話の面白味は、歴史音痴である主人公のサブローが、
自分自身を含めた未来(現代から見た過去)を知らないのに対し、
観客(読者)はある程度知っているという点です。
また、作品の細かなエピソードが、
織田信長→豊臣秀吉→徳川家康と、戦国の三英傑が活躍する史実と
結果的にしっかり繋がっている点です。
信長が天下布武を掲げて動きだし、秀吉が日本を統一し、
家康が数百年という泰平の世を作る……という主軸がぶれないのも勿論のこと
一つ一つのエピソードは史実と異なっていることが多いのに、
最後にはその通りになっている点が、非常に魅力的です。

端的に言えば、「歴史は替えられない」や
「歴史がそれを求めている」となるのでしょうが、
織田信長が明智光秀(小栗旬さん*二役)からの襲撃を受けた後、
すぐに光秀が豊臣秀吉(山田孝之さん)によって討たれ、天下人となり、
家康が永い泰平の世を作るという志を強く抱く……との流れになった時は、
少々の淋しさを感じつつも、感嘆しました。

テレビCMですと、いかにも本能寺の変がクライマックスというように描かれ、
実際、作品中でも大変盛り上がる見せ場の一つでもありますが、
織田信長として生きるサブローの一番の勝負どころは、その先です。
炎が燃え盛る本能寺にて、サブローと光秀(本物の信長)が対峙する際は、
アニメにもなったゲーム「シュタインズ・ゲート」を思い出しました。
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そう、歴史が求めているのは「本能寺での織田信長の死」であって、
サブローの死ではないんですよね。
秀吉の暗躍により、本当に信長は本能寺で亡くなってしまいますが、
サブローは明智光秀とさせられたので、とりあえず命が救われます。
しかし、ご存知のように、光秀は山﨑の戦いで秀吉に討たれますので、
言葉は悪いですが、光秀として死んでくれる誰かを見つけられない限り、
サブローが死ぬことになります。
そして、実際に死にました。


私は原作の漫画を読んでいないので、
最後は映画版のオリジナルだろうという想像しか持てないのですが、
話の落としどころは物凄く好みでした。
四百年もの時を経て、サブローが帰蝶の動画を観るシーンでは、
嗚咽が漏れるのに苦労するほど泣きました。
帰蝶がどれだけサブローを愛していたかも、
彼を失って淋しかったかもがひしひしと伝わってきて、
でも現代にいるサブローにはどうしようもなく、
帰蝶への愛や、当時を一緒に過ごした皆との記憶がただただ大事で、
嬉しいのだけれど淋しいという複雑な気持ちに、私もなりました。


本物の信長の死からは、程度の差はありましたが、ずっと泣きっぱなしでした。
帰蝶と合流をした後、彼女を置いて出立しようとした信長が
直前で彼女に見つかった時のやり取りは、必見です。
凄く良かった……!



実を言いますと、この感想は記事URLでもお察し頂けますとおり、
二月の上旬に書いていたものです。
その後、忙しくて忘れていたのを掘り起し、本日(4/20)、少々書き足しました。
ですので、作品の細かなことについては忘れているでしょうし、
絶対に書こう!と思っていた感想についても、一部は忘れているはずです。
ただ、とても良い作品だったという評価は今と変わらず、
DVDがレンタル屋さんに並ぶ頃には是非借りて見てみるつもりですので、
その際にでも、書きたいことがあればそうする予定です。


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2016-04-20 20:08  nice!(0) 

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