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感想@映画「HERO(2015年)」*ネタバレあり [映画・舞台]

「HERO」(2015劇場版)を観てきましたので、感想を記します。

「HERO」2015劇場版オリジナルサウンドトラック 音楽:服部隆之

「HERO」2015劇場版オリジナルサウンドトラック 音楽:服部隆之

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: avex CLASSICS
  • 発売日: 2015/07/15
  • メディア: CD

私はこのシリーズのファンで、ドラマ版も2007年の映画も観ています。
前作の映画の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2007-09-15

以下の記述にはネタバレを含みます。


――――

夏コミ用の原稿が一段楽しました(前日が締切で無事に入稿できた)ので、
自分へのご褒美のつもりで観てきました!
この手の映画は半年ほどで円盤化しますし、
数年待てばテレビの地上派で必ず放送されますので、
本音を言えば「今回は観なくてもいいかな」と思っていたのですが、
最初から最後まで楽しめました!
観に行って良かったです。



まず、“HERO”という作品の魅力について考えてみますと、
・木村拓哉さん演じる主人公・久利生公平の言動
・地検の城西支部に所属する面々の連携プレイ
・パートナーとの掛け合い
が挙げられると思います。

今回は特に、ドラマ版第一期での久利生検事のパートナーであり、
両片思いの状態が大変もどかしい雨宮舞子(松たか子さん)が
ファン待望の再登場を果たすということで、
二人の恋の行方も見どころになっていました。



今回はドラマ版二期(HERO2)をベースにしていますので、
久利生検事のパートナーは、あくまで麻木千佳(北川景子さん)です。
作中でも久利生検事が麻木事務官にこう言っており、
この映画では、雨宮検事が加わってもそれが崩れなかったのが
大変良かったです。
雨宮検事と麻木事務官を比べた時に、
かつての相方で恋人未満の関係、事務官から検事に出世……と、
立場で言えば前者の方が断然強く、
実際、久利生検事と雨宮検事が一緒にいる時の麻木事務官は
後ろに一歩下がって控えめにしているのですが、
久利生検事と麻木事務官でちゃんと事件の真相に辿り着くのが
素晴らしかったと思います。

また、そうである上に、
久利生検事が雨宮検事と組むシーンもきちんと用意されていますので、
充分に楽しかったです。
お話全体も非常に上手くまとめられていて、
分かりやすく、丁寧に作られているなと思いました。



今回は、交通事故に治外法権が絡んだことから、
テレビのCMの通り、大使館に通じる門をいかに開けさせるか
(どうやって国境を越えるか)がメインテーマとなっていました。
この作品は無駄の無い伏線の張り方をしますので、
何度となく登場するお天気お姉さんの映像や、
とある外国料理のレストランで胡散臭そうに登場するおっちゃんは、
どうせこの先、深く関わってくるんだろうなと思って観ていたところ、
やはりその通りだったのですが、
上手く使われていたので嫌な感じは全くしませんでした。
特に前者は、偶然過ぎてちょっと苦しいですが、
ぎりぎり許容範囲内かと思います。

上記の通り、
久利生検事たちが大使館の門を開けるまでがメインですので、
彼が巨悪と戦ってどうこうするのではなく、
その前に立ちはだかる壁をどう崩していくかが見どころでした。
一番分厚くて高い壁である外務官僚の松葉圭介(佐藤浩市さん)を
城西支部のほぼ全員が説得に当たるシーンは、
クライマックスだけあって、非常に面白かったです。
具体的に言いますと、
城西支部がそれまで頑張って揃えた証拠品を次々と出していき、
松葉を納得させるというシーンでしたので、
まるで弁護人のいない公判(裁判)だなぁと思いました。
(城西支部が検事で、松葉が裁判官)

ちょっと冗長でだれてしまったのは、CGを使った球技のシーンです。
太陽と惑星という宇宙に喩えていたのは面白かったですが、
二度はいらないです。
このシーンが登場するのは、始まってそこそこの時間が経った頃なので、
観客に飽きを感じさせるきっかけになっていたように思えました。



久利生検事と雨宮検事の関係は相変わらずもどかしく、
最後まで焦れったい状態が続きますので、
そんな二人を好きな方には強くお勧めします。
個人的に、前作の映画の最後があまり好きでなかったので、
今回の二人のラストの方が圧倒的に好きです!!
冷静になって考えてみると、
予言されていた“修羅場”と呼べるほどの事は生じていないので、
ちょっと「ん?」と思ってしまいましたが……。
もうすぐ雨宮検事が石垣島支部に飛ばされるということで、
次は、久利生検事が追いかけていく番だといいなと期待しました。



物凄く興奮したり、
「この先どうなるんだろう」と不安になったりといった
はらはらドキドキ感は皆無で、
お話が面白おかしくちょっとずつ進みながら、
シリアス要素が時々入る……といった感じです。
厳しく言えば、わざわざ映画にする必要は無く、
特別枠のスペシャルドラマでも良かったのかもしれません。
でも、城西支部の独特の雰囲気や、
破天荒な久利生検事の活躍を大きなスクリーンで観られるのは、
シリーズのファンとしてとても嬉しかったです。
最後のスタッフロールで、昔の写真が順々に出てきた時は
胸が熱くなりました!

夏休み中とあって、お客さんも多く、
要所ではちゃんと笑いが多々生じていました。
お勧めです!!


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2015-07-22 21:50  nice!(0) 
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