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感想@ドラマ「ゴーストライター」最終話(第10話):最終回・女王の帰還。罪深き二人の女の逆襲*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

ドラマ「ゴーストライター」の感想です。
今回は最終話(第10話)
「最終回・女王の帰還。罪深き二人の女の逆襲」についてです。

キャストさんはこちら(敬称略)。
遠野リサ(中谷美紀)
川原由樹(水川あさみ)
神崎雄司(田中哲司)
小田楓人(三浦翔平)
塚田真奈美(菜々緒)
田浦美鈴(キムラ緑子)
遠野大樹(高杉真宙)
遠野元子(江波杏子)


前回の感想はこちら。
【第9話:天才は帰ってくるのか? 退屈で平和な日々の果てに*ネタバレあり】
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2015-03-11-1

以下の記述にはネタバレを含みます。


————

最終回(第10話)のあらすじはこちら。

 リサ(中谷美紀)は、新たに書きあげた小説「私の愛しい人」のデータを由樹(水川あさみ)に手渡した。小説を読んだ由樹は、一度はリサにそれを返そうとするが、思い直して神崎(田中哲司)を訪ねる。由樹はリサの原稿を差し出して書籍にして欲しいと頼む。しかし神崎は、出せないの一点張りで聞く耳を持たない。

 原稿を置いて帰る由樹を、小田(三浦翔平)が追いかけてきた。小田は小説が書けなくなっている由樹を心配しつつ、リサとはかかわらないように助言する。

 ビジネス雑誌で絶賛される神崎をわずらわしく感じていた鳥飼(石橋凌)の元に小田がやってきた。小田はリサの原稿を差し出してなんとかしたいと訴えた。リサと由樹に共同執筆させて話題性を出すことを提案するが…。

 元子(江波杏子)のもとを訪ねていたリサは、元子が遠野リサという名前すらわからなくなっていることを知りショックを受ける。そんななか、小田から会いたいと連絡が入った。

 待ち合わせ場所にやってきたリサの前に小田と由樹が現れた。小田は、リサと由樹の共同執筆で新しく小説を書いて自費出版で本を出さないかと提案する。それを聞いたリサは…。


最終回でした。
これまでショッキングなエピソードを乱発し、
昔のジェットコースタードラマのように早い展開を見せた
この“ゴーストライター”の最後は、
とても穏やかで、気楽に見ていられる内容でした。
色々あったからか、これといった事件が何も無いことが
新鮮だと感じられました。

タイトルこそ「逆襲」だなんて不穏な言葉を使い、
視聴者を煽っていますが、
そんな要素は無かったと思います。
リサ(中谷美紀さん)が作家として復活した点は勿論のこと、
終盤にあった出版社のパーティーにて
神崎雄司(田中哲司さん)が無視された点も、
逆襲と大袈裟に言うほどではなかったです。



リサと由樹(水川あさみさん)が
自分達の時事ネタで一冊の本を共同執筆するというのも、
とりあえず自費出版で様子を見るというのも
安易に予想できていたことである上に、
特に後者については、少しも斬新な案でないので
何故、ここまで小田楓人(三浦翔平)が持ち上げられるのかが
見ていて不思議でした。
これは勿論、神崎を落とす
(彼の評価を下げる)為のエピソードなのですが、
作中で絶賛されるほど
小田の凄さや成長を感じられなかったこともあり、
とても残念でした。



大樹(高杉真宙さん)が小説を書いていた件は、
前回の食事のシーンの良さと比べると、
これまた安直だなと思えました。
大樹が小説を書いたことは、
リサ自身は勿論のこと、リサの職業について
彼なりに認めた証なんでしょう。
また、作中でリサが大樹を訪ねたように、
彼の転居先を知る理由にもなっていました。
普通、小説を書こうと思っても、
いきなり三百枚超えの大作なんて、まず無理です。
それを思えば、
大樹の中では書きたいことがずっとあったのだろうと
推測できたのと同時に、
書く事に対する執着も感じます。
なので、良かったと言えばそうなのですが、
あまりに唐突だったので、
慌てて取ってつけた感があったのは否めないです。
リサの著作をよく読んでいたという描写はありましたけれど、
たとえば彼自身が文章を作る
(書く、口頭で出す)といった描写が
事前にあったなら、
もっと説得力があったのではないかと思えました。



見ていてホッとしたのは、元子(江波杏子)の件です。
認知症が更に悪化したのか、
彼女の中ではとうとう遠野リサの存在が無くなったのは
とても悲しく、残念でしたが、
彼女がリサの小説を楽しそうに読んでいたのは、
私も嬉しかったです。
裏表の無い彼女の感想は、リサの今後の励みになるでしょう。

それと、今や競い合う女流作家同士とはいえ、
由樹が未だにリサのファンであることが分かったのも
大変良かったです。
素晴らしい作品の前では
誰も彼も素直にならざるを得ないんだと、強く感じました。



作品そのものとは関係無いのですが、
この“ゴーストライター”をもって、
フジテレビの火曜9時代のドラマ枠は無くなっちゃうんですね。
良い作品がいくつもあっただけに、残念です。


2015-03-18 15:21  nice!(0) 

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