さくらもちモチ

感想@アニメ「黒執事 Book of Circus」第8話：その執事、嘲笑*ネタバレあり　[アニメ感想] [編集]

アニメ「黒執事 Book of Circus」の感想です。
今回は第8話の「その執事、嘲笑」についてです。

私は原作の漫画を読んでいません。
以下の記述にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
【第7話：その執事、撫養*ネタバレあり】
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2015-01-30-8


アニメ「黒執事」シリーズの感想記事のURLは一覧でまとめています。
【アニメ感想記事 一覧：黒執事】
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/shitsuji


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ファントムハイヴ伯爵家に魅入られちゃったんだね……と、
ケルヴィン男爵によって語られた過去回想を見て、
しみじみと思いました。

ケルヴィン男爵のことは、どうにも好きになれないです。
シエルに殺された件についても同情できないのですが、
彼があのように狂ってしまった背景は理解できました。
彼にとってファントムハイヴ伯爵家は、
作中では月に例えられていましたが、
同時に背徳的な美しさ（まさに悪魔的と言えるような）も
感じていた気がします。

そもそも伯爵家と男爵家では身分の差が大きいですし、
シエルのお父さんにとってはケルヴィン男爵は、
本当にどうでもいい、
その辺にある小石や雑草と同じような存在だったはずです。
そこから、ケルヴィン男爵が彼の気を惹くまでになるのは
（少なくとも顔と名前を覚えてもらえる程度になる）
まず無理な話で、
ケルヴィン男爵がそれをちゃんと自覚していれば、
ああはならなかったのかもしれません。
ケルヴィン男爵の場合、
以前は人並みの外見であったにもかかわらず、
それを「醜い」としていました。
で、そこでおとなしく引っ込んでいれば良かったのに、
さほど問題の無かった外見を手術で弄る
——しかも、鼻筋を高くしたり目を大きくしたりといった
今の自身をベースにした整形でなく、
顔立ちも肌の質感も体格も全く違う美少女になりたいと望むほど
心が歪んでいました。
もう、哀れを通り越して笑いが込み上げてきます。

ただ、あの執着振りから考えると、
もしケルヴィン男爵がまともな思考を持つ人間だったなら、
彼は自力で望みを果たせていたかもしれません。
たとえば、
ファントムハイヴ伯爵家も無視できないほどの事業で成功すれば、
男爵のままであっても、
彼の方から声を掛けてくるまでになれた可能性も、
非常に僅かながらあったのではないかと。
尤も、ケルヴィン男爵の腐った性根は、
死んでも変わらないとも思いますので、
整形手術を受けて勝手な自己満足という手段でなくても、
たとえば、どこかの伯爵家を非情な方法で乗っ取って、
無理にファントムハイヴ伯爵家と同格であろうとしたとか、
嫌な感じの想像ばかりしてしまいます。



あんなケルヴィン男爵でも、
ジョーカーは本当に好きだったんですね。
彼の命乞いをするジョーカーは、見ていて辛かったです。

それはサーカスの団員についても同じです。
ファントムハイヴ家が襲撃された際、
お屋敷の使用人である例の三人が、
人が変わったような見事な動きで敵を撃退するのは、
黒執事ではお約束の流れですが、
今回ばかりは、倒される側のサーカス団を見るのが辛くて、
せっかくの三人組の活躍を楽しめませんでした。
一人また一人と倒されていく（死んでいく）のは
淋しかったです。



この分ですと、
誘拐事件の実行犯だったサーカス団の一軍メンバーは、
総じて死んじゃいそうですね。
せめて、残りの人たちが無事でありますようにと
（できれば、サーカス団解散後もまともな生活を送れますようにと）
願わずにはいられません。


続きの感想はこちら
【感想@アニメ「黒執事 Book of Circus」第9話：その執事、従容*ネタバレあり】
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2015-02-02-3

宜しければ合わせてご覧ください。