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感想@ドラマ「ストロベリーナイト」第9〜11話:ソウルケイジ*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

テレビドラマ「ストロベリーナイト」シーズン1の感想です。
今回は、第9〜11話「ソウルケイジ」について記します。

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前回の感想はこちら。
感想@ドラマ「ストロベリーナイト」第7〜8話:悪しき実*ネタバレあり
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2013-01-12-3


各回の感想記事のURLは
こちらの一覧(インデックス)記事でまとめています。
テレビドラマ感想一覧:再放送 視聴(2)


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“ソウルケイジ”は第9〜11話(最終話)で一つのお話ですので
今回も感想をまとめて記します。


この“ストロベリーナイト”という作品では
猟奇的殺人が一つのテーマとして存在していますが
(その手の死体が姫川玲子好みだと作中でも示されています)、
その裏に隠されている真相には
人の情を揺さぶるような繊細さがあります。

今回の死体無き殺人の唯一の証拠だった左手首は、
真相を知った後に見ると、大変重いです。



以前の回でも“親子”がテーマだった時がありましたけれど
(過ぎた正義)
今回は特に“父性”——父と子が焦点のようです。
血の繋がった実の父と子、
血は繋がらないけれど本当の父と子のようだった二人、
娘の為に人を殺したいと願ったけれどできなかった父、
子供の治療費の為に自分という存在を消した父、
娘を思うと「この子の為に生きなければ」と考える父、
仕事に忙殺されながらも
いじめに遭っているらしい子を心配する父……。
これらについても勿論ですが、
高岡賢一(石黒賢さん)が三島耕介(濱田岳さん)の為に人を殺し、
あれこれと偽装まで行なってから死んだのを思うと、
父性は無償の愛にいきつくのかなと思えてなりません。



この話、最初にリアルタイムで見た時は、
頻繁に挿入される高岡と三島の過去が煩いと思えました。
ただ、前回の“悪しき実”のように
関係者もしくは被疑者の独白段階になってから
まとめて過去の映像を流すとなると、
今回の真相は長いし重いんですよね。
だからこそ、こんなふうな構成になっているんでしょうが、
もっと上手くまとめて、二話で仕上げたなら
テンポよく、がんがんいけるのになぁと思いました。
三話分をたっぷり使っているので
情緒いっぱいで面白いですけれど、
重複している部分も気になりますので……。



自ら保険金詐欺でお金をだまし取っていたり、
他の人のそれに間接的に関わっていたり……と
高岡がやっていることは犯罪なんですが、
このお話を見ていると、どうしても彼に感情移入してしまう為、
彼が悪い人とは思えません。
もし高岡がまっとうな道をずっと歩いていたなら
三島とは出会えなかったわけで、
それはそれで残念なんですけれども、
一度、地に落ちたら
ささやかな幸せを味わうことさえ許されないだなんて
悲しすぎます。

途中、三島が父の死の真相について知ってしまい、
高岡を責める場面がありますが。
そんなことがあった後も三島が高岡に懐いていたのは、
あの場に居合わせたおっちゃんが言っていたように、
高岡が三島の面倒をよくみていて、
それこそ実の親子以上に愛情を注いでいたので、
三島も高岡がそういう人物であると
よく分かっていたからなんだろうなと思います。

三島が高岡の死体を警察で確認させられる時、
何も言われていないのに、
彼が高岡の意を勝手に汲んで嘘を吐いたあたり、
この二人には他人が入り込めない絆があるのが伺えました。

それと、戸部真樹夫(池田鉄洋)が凄いです。
彼が悪人であればあるほど、
高岡と三島が純粋な存在として浮かび上がってくるのが
見ていて興味深かったです。
犯罪者でありながらも根は善良という高岡を強調する為に、
戸部は最低最悪の人間として描かれているんだなと思いました。



とにかく辛い話なので
あまり積極的に見ようとは思わないのですが、
たまに見ると、
姫川玲子(竹内結子さん)と菊田和男(西島秀俊さん)の仲が
ちょっと進展しているのに微笑ましさを感じたり、
茶目っ気たっぷりの井岡博満(生瀬勝久さん)が
相変わらず、ここぞというところで有能だったりと
面白かったです。

個人的には、最後に
葉山則之(小出恵介さん)と勝俣健作(武田鉄矢さん)が
接触していたのが気になっています。
ガンテツは他人への影響力がとても強そうなので
もし映画の後にシーズン2が作られても
葉山が彼に触発されていませんようにと祈りたくなります。

映画も楽しみです!

(1/30追記)
映画「ストロベリーナイト」の感想も書きました*ネタバレあり
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2013-01-30



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2013-01-25 21:31  nice!(0) 
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