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感想:ドラマ「相棒 Season9」第6話:暴発*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

テレビドラマ「相棒 Season9」の感想です。
今回は第6話「暴発」です。

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD

下記にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
第5話:運命の女性

各話の感想記事のURLは、他作品と共に
こちらの一覧(インデックス)ページでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2010年秋 放送開始作品

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まずはあらすじです。テレビ朝日の公式サイトより転載します。
右京(水谷豊)と尊(及川光博)は、角田課長(山西惇)率いる組対5課と、薬物を違法に流している二見会の一斉摘発に参加。が、事務所から男の射殺体が発見された。組員たちが殺人について黙秘する中、厚生労働省の麻薬取締部、通称「麻取」の五月女課長(尾美としのり)が、自分たちも内偵していた二見会の送検を手伝わせてほしいと言ってきた。見返りに薬物の入手ルートなど貴重な情報を、という条件に上層部も承諾する。一方、右京らは、薬物を買った人間が検挙の情報を事前に得ていたかのように逃亡したことを知る。さらに麻取が取り調べを行った翌日、突然、組員たちは死んだ男は銃の暴発が原因だった、と口を揃えて証言・・・。右京と尊が暴く薬物売買摘発の裏に隠された衝撃の真実とは?


今回は大変面白かったですが
やりきれない気持ちにもなったなぁ……!!
前回のお話が陣川さんメインで、
シリアスでもちょっとおとぼけな感じがしましたが、
今回はぐっと重くて真面目な話になりました。
シーズンを通して見てみると、
こうやって回によって緩急がつけられているのは
大変良いと思います。
見ていて飽きません。


かつて、「杉下右京の正義は暴走する」と
言われた事がありますが、
今回の放送での終盤での彼は、まさにそうだったと思います。
どう考えても右京さんの言っている事は正しいです。
明かされた正しい真実でもって罪は暴かれ、
裁かれるべき人はその罪の責任を取り、償わなければなりません。
でも、一個人の心情としては、
自殺(自殺幇助)でなく、
“銃が暴発した事による事故死”になんとしてもしたかった
マトリや警察の気持ちは、物凄くよく分かります。

これまで右京さんの考えに同調する事が多かった
相棒の神戸さんでさえも
今回は「もうここまでにしましょう」と言っていて、
非常に消極的なところを見せました。
また、そんな神戸さんの一方で、
我らがイタミンが、右京さんと共に
犯人に対する取り調べを行ないましたが、
その彼でさえも最後には
「暴発で処理したい気持ちは分かる」との言葉を漏らしています。
所属している部署や立場が違っていても、
同じ志を持っているからこそ、
些末な事で大局を見失ってはいけない
──これまでの苦労を水の泡と化す事には絶対にさせないとの欲が
働くんでしょう。
また、今回に限っては、
実際に人が亡くなっていた事も大きかったと思います。


でも、ドラマ“相棒”の面白いところは、
絶対に正しい右京さんが周りを説得できない点です。
非常に強い信念を持ち、行動力も備えている彼でさえも、
警察という大きな権力が本気で動けば、負けざるを得ません。
個人ではどうしようもない、ここまでしかできないという事を
右京さん自身が一番よく分かっているんでしょう。
そして、何が正義かという問題から逃げ、
感情に走ってしまった神戸さんを責めない代わりに、
最後にきちんと、これで良かったわけではない事を
言っているのが良かったです。

警察内やマトリを介した秘かな取引の描写も多くて、
見ていて凄く面白かった……けれど
複雑な心境になりました。
まさに、“相棒”を象徴するようなお話だったと思います。

次回も楽しみです。


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続きの感想も書きました。
第7話:9時から10時まで

宜しければ合わせてどうぞ。


2010-12-03 23:55  nice!(0) 
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