さくらもちモチ

感想@NHKドラマ「セカンドバージン」第5回：愚かな女*ネタバレあり　[テレビドラマ感想] [編集]

NHKドラマ10「セカンドバージン」の感想です。
今回は第5回「愚かな女」です。

以下の記述にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
【第4回：二番目の女】

各話の感想記事のURLは、他作品と共に
こちらの一覧（インデックス）ページでまとめています。
【テレビドラマ感想一覧：2010年秋 放送開始作品】

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まずはあらすじです。公式サイトより転載します。

「妊娠した」という万理江（深田恭子）の言葉に衝撃を受けるるい（鈴木京香）と行（長谷川博己）。るいは行との関係を終わりにしようと決め連絡を絶つが、行は「気持ちは変わらない」と伝えるためにるいの姿を追い続ける。数日後、妊娠は間違いであったことがわかるが、万理江は妊娠しているフリを続ける･･･。

今回のお話も、とても面白かったです。
私の中でのこちらは、今期ぶっちぎりで好きなドラマだなぁ。
お話がとにかく面白いですし、続きがとても気になります。


まずは主人公のるい（鈴木京香さん）。
仲良しこよしだったはずの作家先生からの
手痛い裏切りを受けて、
職を辞する覚悟まで一度は持ってしまいました。
これまで、仕事を生き甲斐にして過ごしてきたるいにとって、
これはまさに断腸の思いだったと思います。
また、そうする事で失敗の責任を取りたいという気持ちも
真実だったでしょう。
そして、本当に辛いからこそ今は誰かに縋りたいのに、
一番そうしたい相手は妻帯者
──しかも、その妻は妊娠している
（と、るいは誤解している）とあっては、
思いのままにそうするわけにはいかず……。
あぁ、こうやって書き出しているだけで辛い辛い！
まさに今はるいの正念場ですね。


続いて、万理江（深田恭子さん）。
ペットシッターのことわりを電話で行なっている時に、
相手に詫びながらも非常にうきうきとしていたのが
（詫びの気持ちを表わすより、
妊娠している事実を回りに言いたくてたまらない）
いかにも子供っぽいなと思いました。
また、吐いても無駄な嘘を続けている辺りも……。
赤ちゃんができたという事が
行の気持ちをつなぎ止めておく上で非常に重要だと
よく分かっているからこそ、
彼女は愚かな嘘を吐いたのでしょうが、
所詮はその場しのぎでしかないのを思うと
早いうちに真実を明かした方が彼女自身の為でもあるなと
思いました。

また、万理江が
るいを女として頼りにする必要がなくなったからか、
母親と彼女の噂をしている時に、
一緒になって軽い悪口を叩いていたのが
リアルで面白いなぁと思いました。
相手と親しい付き合いをしていても、
より親しい者（この場合は万理江の母親）との会話で、
つい貶めちゃう事は、誰にでも普通にある事でしょうが、
万理江にとってるいは
もう庇う必要のない相手になったんだなぁと
改めて思いました。
前回ぐらいの万理江だったら、
きっと母親に向かって「でも中村さんはいい人よ〜」と
あの口調で反論した気がします。


最後に、行（長谷川博己さん）。
行の気持ちは私にも分かる──よく分かります。
でも今回、心を乱したるいに対して
「今日のあなたは被害者ぶってる」みたいな事を言っていたけれど、
彼に彼女をそう責める資格はないのでは？？
万理江の妊娠はとりあえず置いておくとしても、
るいが挙げていった通り、
行が「××する」と言っておきながら
結果的に何も出来ていない現実を踏まえると、
そりゃ彼女も彼を責めずにはいられないでしょう。
るいにしたって、一つ一つに対しては、
「鈴木さんにも事情があるから」と我慢する事ができても、
いつになってもそのうちの一つすら実現されず、
してもらえない事が日を追う毎に積み重なっていくのでは、
そりゃ、彼女じゃなくても憤慨しますって。
──で、トドメとして万理江の妊娠があったわけで。

しかも、万理江の妊娠が発覚した（本当はしていませんが）以降、
行も彼女に対してキツい事が言えなくなっています。
もしあの場にるいがいたら
それこそ本当に行に失望するのでは？
行は彼なりに頑張っているけれど、
結果的にはどっちつかずな男に成り下がってしまっていると
思います。
でもドラマを見ていると
行の苦しみも頑張りも分かるから、
彼を一方的に責める事もできないんですよね。
あぁ……もどかしい！！！！


次回も楽しみです。




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続きの感想も書きました。
【第6回：うずく背中】

宜しければ、合わせてどうぞ。