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感想@アニメ「屍鬼」第悼と惨話(第13話):無力な自分*ネタバレあり [アニメ感想]

フジテレビ・ノイタミナ枠のアニメ「屍鬼(しき)」の感想です。
今回は第悼と惨話(第13話):無力な自分です。

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  • 出版社/メーカー: アニプレックス
  • メディア: Blu-ray

私は原作(小野不由美先生の小説)の大ファンです。
藤崎竜先生の漫画も、月刊ジャンプスクエアで一応読んでいます。
以下の記述には、先の展開も含めたネタバレがあります。
このアニメ版で初めて作品に触れる方は、閲覧にご注意下さい。


前回の感想はこちら。
第悼と腐汰話(第12話):夏野の友

各回の感想記事のURLは、他作品も含めて
こちらの一覧記事でまとめています。
2010年7月 開始作品

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まずはあらすじから。フジテレビの公式サイトより転載します。
かおり、昭の必死の抵抗も空しく夏野は最後の夜を迎えようとしている。敏夫は一人で戦う方法を見つけ出そうとするが結局無力な自分を痛感するだけだ。全てが綻んでいくのを、彼らは黙って見ていることしかできないのか。


とうとう夏野が亡くなってしまいました orz
夏野の死は中盤での大きな区切りなので
(屍鬼を狩るハンターの一人が亡くなり、
人間側の圧倒的不利な状態が更に強まるので)
アニメで改変されるわけもないエピソードなのですが、
分かっていても辛かったです。

でも、外からやってくる徹ちゃんの為に、
夏野が父親に頼んで窓をわざと開けさせ、
徹ちゃんに早く入るように勧めるシーンが
無かったような……
先々週の前回も無かったですよね??
原作の小説でも、フジリュー先生の漫画版でも、
このシーンのお陰で
徹ちゃんが屍鬼なのに涙をポロポロと落とすシーンが
余計にせつなく感じられたので、
リアルタイムで見ていた時は
「あれ? 無い?」と淋しく思ってしまいました。


そして、そういう人だとは分かっていたけれど、
夏野の死を前にして先に逃げ出しちゃったお母さんが
自分勝手すぎるww
このエピソードがなければ、
夏野の両親が夫婦別姓で通した事や、
親としてでなく、個人の好き勝手に生きている設定には
あまり突っかからなかったのですが
今回のこれを見ちゃうと、
両親に対して複雑な心境を抱いていた夏野の気持ちが
よく分かります。
だって大事な息子が亡くなったのに、
そこから逃げちゃったなんて、普通じゃないですよね。
多分、母親は心の弱い人だから、
自分が辛いと思う事とは
絶対に直面したくないタイプなんでしょう。
お葬式なんて挙げちゃったら、それこそ自分が壊れるから
ああして夫に押し付けて、
自分は悲しみのない世界に
一足先に逃げちゃったんだろうなと思えてなりません。

そして、ここからどんどん……というか、
今回の時点でもう壊れている父親が痛々しいです。
フジリュー先生独得の描き方とはいえ
あんまり見たくないです。



さて、村にいるもう一人のハンター・尾崎医師。
妻が既に屍鬼に襲われていると知り、
彼女を屍鬼対策の実験台にする残酷なエピソードが
いよいよ始まります。
ここはもう、尾崎が鬼になる話です。
村民を一人でも多く生き残らせる為とはいえ、
尾崎はこの時点で、医者としても人としても、
一線を超えちゃうのが皮肉な話だなと
私には思えてなりません。


それと、以前からちらちらと出ていた記憶がありますが、
室井静信の祖父が本格的に登場しました。
屍鬼に襲われた知人を見て、
いよいよ彼の野望が花開くわけですが、
結果だけを見ると徒労に終わるのがもう……。
(身体の不自由な御院は、
自分が名目だけの人間であるのを悔しく思い、
屍鬼になって名実共に村を取り仕切る立場に戻りたいと
せつに願ったけれど、
生前に損なわれた身体機能は屍鬼になっても復活しないので、
屍鬼になっても、御院は
誰かに面倒を見てもらわなければ生きられない
──惨めさを味わわされる現状は全く変わらないという顛末)
屍鬼には残酷なエピソードが多々ありますが、
御院の話は、皮肉な内容である事から、
虚しさが募るばかりなので、
見ていて決して楽しい話ではないです……。

こちらの作品を見ていると、
人の業というか、欲を強く感じます。


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続きの感想も書きました。
第悼と死話(第14話)

宜しければ、合わせてご覧下さい。


2010-10-30 20:43  nice!(0) 
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