さくらもちモチ

感想@ドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」第7話：特別警護を完遂せよ*ネタバレあり　[テレビドラマ感想] [編集]

ドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」の感想です。
今回は第7話「特別警護を完遂せよ」です。

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は、本放送時に一通り見ています。


前回の感想はこちら。
【第6話：暗殺者を確保せよ】

各話の感想記事のURLは、他作品と共に
こちらの一覧（インデックス）ページでまとめています。
【テレビドラマ感想一覧：再放送 視聴（２）】

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エピソード3の最終話です。
警察上層部がマルタイ（要警護者）の保護の中止を決定した為、
まだその命が狙われている最中だというのに
井上たちが手を引かざるを得ないという
物凄く残酷なオチが描かれました。


これ、マルタイがまだ自身の危険を知らない
第5話ぐらいの精神状態だったなら、
視聴者も「この人、可哀相だな」と思うぐらいで
済んだかもしれません。
きっとマルタイは、拘束を解かれた事を素直に喜び、
家族に会える事に対して明るい期待を持てたでしょう。
でも第6話〜第7話の途中までで、
マルタイが自らの危機を強く実感させられた後、
「後はご自由にどうぞ」と放り出されるのは
物凄い恐怖だったと思います。
また、マルタイの逃げ込んだ先のホテルが
徐々にしょぼくなっていったのも
（シティホテルのスイートルーム→ツインルーム
→ビジネスホテルのシングルルーム）
悲愴感が煽られていました。


焦るマルタイが、
これからは心を入れ替えて真っ当に生きていくと
尾形に言ったばかりなのに、
「金ならあるんだ！」と、
その口ですぐに不正を匂わす事を挙げていたのも
大変印象深いです。
死にたくないという気持ちは本当なのでしょうが
根が腐ってる（まだ改心しきってない）のがよく分かります。

また、不正を行なった事をマルタイに怒鳴る尾形も
真に迫っていて、凄く良かったなぁ。
彼が犯罪に手を染めてなきゃ
こんな事にはならなかったというのが
この事件の根本ですしね。


そして、本当は誰よりも一番悔しいのに、
部下たちに「これで呑みにいけ」と金を渡し、
任務終了の件をマルタイに自ら伝えに行く尾形が
むちゃくちゃやるせないです……。
知り合いの警備会社を紹介するといって
名刺を置いているシーンも、せつないせつない。
だって、自分たちの任務がこれで終わっても
マルタイの命が狙われているのは変わりませんし、
それこそ、自分たちが離れた直後に彼が死ぬのは
明白なわけで。
私が尾形だったら、
翌日もしくは翌々日の新聞やテレビ、ラジオは
見聞きできないと思います。
マルタイの死亡記事なんか見たら吐きそう……。

また、前回の放送では、井上が、
プールのシャワー室でマルタイが毒殺されるのを
能力で想像していますが、
今回、彼の死がはっきりと描かれないのは
視聴者の誰もが前回のそれを想像できるからだと思いました。
制作側がわざわざそのシーンを描かなくても、
視聴者は
「マルタイはあんな感じで、あっさりと死ぬんだろうな」と
思えますからね。


そして最後、沈痛な面持ちでデスクにつく尾形に付き合って、
井上たち全員が呑みに行かず、
あの場で彼と一緒に辛さを共有しているシーンも
──そこで放送が終わっているのも素晴らしいです。
でも、あの瞬間にマルタイが殺されているかと思うと
「ああああああ」となります orz





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