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感想@NHK土曜ドラマ「鉄の骨」第5回(最終回):最後の入札*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

NHK土曜ドラマ「鉄の骨」の感想です。
今回は第5回「最後の入札」です。
最終回です!

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前回の感想はこちら。
第4回:誰にも言えない

各話の感想記事のURLは、他作品と共に
こちらの一覧(インデックス)ページでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2010年夏 放送開始作品

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まずはあらすじから。NHKの番組webサイトより転載します。
談合決別に踏み切った平太(小池徹平)たちは、地下鉄入札で勝つためにコストダウンの努力を続けていた。そんな中、尾形常務(陣内孝則)は三橋(中村敦夫)から談合復活と一谷組の落札延期を持ちかけられ、松田社長(笹野高史)と共に無理やり承知させられる。その裏には建設族代議士・城山(北村総一朗)から選挙を前に業界結束を促す圧力があった。怒りを隠せない平太のもとに検察から再度捜査協力の依頼があり、内部告発するかどうかの選択を迫られる。


前回までのお話の流れを踏まえた上で
最後である今回の放送を考えてみると、
これがベストの終わり方だと、私も思います。

思いますが……
いまいちすっきりした気持ちになれなかったのは、
やはり、一番の問題である議員が
罪を償うところまでいかなかった事だと思います。
逆に、もしこれで城山議員が逮捕されれば、
それはそれで急に嘘臭くなるというか、
また違った意味ですっきりしないのは確実なのですが。

なんか、自分の感想なのに上手く言えないのですが、
これはドラマへの不満ではなく、
「どうせ議員は処罰されないよね」と
諦めモードで語る自分に対して感じた
もどかしさなのかもしれません。
議員が汚い事をするのにすっかり馴れていて、
ドラマの世界でも、それが描かれない事に対して
「すっきりしないけど、これが現実」と思ってしまう事に、
どうにも抵抗があるんだと思います。



でも、会社や建設業界といった大きな話でなく、
主人公の富島という一人の人間の心の成長の部分は
とても満足しています。
今、思えば、初回の富島は、
談合の何たるかを知らない、
一般的な視聴者に一番近い立場の人間だったんですね。
「談合? ゼネコン? 何それ」状態だったけれど、
とりあえず談合が悪いという事だけは知っていたので、
それに対して強い嫌悪感を抱くという。

しかし回が進むにつれて、
富島も当事者の一人として談合に深く関わった事で、
それの何たるかを知り、視聴者に提示してきました。
で、普通の(?)心が弱い人間ならば、
ここで止まってしまうものですが、
幾つもの辛い経験をした富島は、
談合が何であるかをよく分かった上で、
それを完全に否定しました。
これはなかなかできない事ですし、
だからこそ、
それができた富島が主人公だったんだと思います。
ガチンコの価格競争で挑む為に必死で頑張る富島には、
見ていて爽快感さえ覚えました。
また、それを再び否定された事には、
普通の正義感では太刀打ちできない巨悪の存在を
リアルに感じる事もできました。
大変面白かったです。
富島はまた現場の監督に戻ったのに、
今度は笑顔でいるのも良かった良かった。
ぶっちゃけ、このくらいの出来事では
談合は完全になくならないでしょうし、
一谷組もまたそれに飲み込まれるでしょうが、
建設業界に一石を投じた出来事としては
これで良かったと思います。


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2010-08-01 21:53  nice!(0) 
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