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おおきく振りかぶって感想:月刊アフタヌーン2010年9月号*ネタバレあり [おお振り:アフタヌーン感想]

月刊アフタヌーンで連載中の高校野球漫画
「おおきく振りかぶって」の感想です。

月刊 アフタヌーン 2010年 09月号 [雑誌]

月刊 アフタヌーン 2010年 09月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/24
  • メディア: 雑誌

今月号(2010年9月号)は勿論のこと、
単行本未収録分のネタバレがあります。


本誌感想はカテゴリでまとめてあります。
他の号の感想をご覧になる場合はこちらをどうぞ。
おお振り:アフタ感想

────

今回は、第79回「合同練習」です。
サブタイトルの通り、甲子園大会を観たついでに
現地の学校で行なわれる合同合宿に
我がニシウラーゼも参加させてもらうお話でした。
先月号のお話ですと、
場所を提供してくれた桃李のみと
合宿をやるようにも感じられましたが、
実際には、
練習試合をする予定の相手校として
桃李と共に名前が挙げられていた波里と、
校名そのものが初登場だった泰然との
計四校で行なわれていると判明しました。

いやー……濃かった!煩かった(笑)!
私は生まれも育ちも関東なので、
関西弁については、テレビで見聞きするぐらいです。
(関西の友人もいますけれど、基本的には標準語で会話をします)
なので、特にピッチャー班の班長決めの演技のシーンでは、
私も読んでて圧倒されましたww
今回、私は書店での立ち読みを先に行なったのですが、
この部分は、家でじっくりゆっくり読んでいたら
そんな事もなかったかもしれませんが、
時間が無い中での立ち読みですと、
関西弁独得の言葉(口調)の強さ、速さに負けてしまって、
まるで私も、彼ら二年生の後ろに戸惑いながら立つ
一年生投手のような気分になりました。
しかも、ここ、
P26で怯える姿が小さく描かれているだけで
三橋が全然出てきてないですよね??
きっと、この時の三橋は、私のように、
二年生投手のマシンガントークに面食らっていたか、
「な……なんだか、言い合い、してる……ぞ」と
静観していたかだと思います。

でも、知らない人しかいないピッチャー班の中で、
今後も三橋の面倒を見てくれそう(通訳含む)な人が出てきて
良かったですww
投手班のリーダー永宮くんは、いい子だなぁ。
大人数だから色んな人間がいるという事もあるのでしょうが、
叶くんにしろ、阿部にしろ栄口くんにしろ、花井にしろ、
一人じゃ他人との意思の疎通すら上手くできない
コミュニケーション能力不足の三橋を
さり気なくフォローしてくれる人が常に傍にいるので、
三橋は結構恵まれていますよね。
でも、三橋が「ヘン」と呼ばれるのは違和感がありますww
私は、すっかり「三橋」呼びで馴れているので、
以前にあった叶くんの「レン」ですら、
「おお」と思ってしまいます。

でもでも、永宮くんに限らず
どの学校の子も皆、良い子そうで良かったです。
今回、「ヘン」と呼ばれる事になった三橋を気遣ってか、
彼ほどではないけれど気弱そうな上代くんが、
自分も以前は間違った名前で呼ばれていた
→でも今はちゃんと正しく呼ばれていると言って、
三橋をフォローしていましたよね。
すごく先の話ですが、
もし来年以降も同じような事があって、
別の気弱な一年生が、
自分の名前すらはっきりと言えなかった事から誤解され、
変な呼び名を付けられた際に、
その時にはとっくに上級生になっている三橋が
「オレ……も、最初は『ヘン』って、呼ばれて、た……よ!」と
励ます側になっているといいなぁと思いました。



相変わらず、引っ込み思案な性格が変わらない三橋は、
初対面の他校部員に「こいつ変わってる」と思われていました。
だからといって、イジメにならないのが高校生であり、
漫画の世界だよなぁと思います。
以前、球技大会の日に、
一部の部員が三橋の家でカレーを食べた時に
花井がモノローグで言っていた通り、
やはり、今よりさらに人として未熟な小・中学生時代だと、
三橋は、内気なだけでイジメの対象になっちゃうと思います。
高校生になると精神的に成長しますし、
何より、「こいつ変だな」というのが否定/拒否でなく、
個性を認める方向に変わるのが大きい気がします
(自分と違う他人を受け止められる心の余裕が出てくる)。
とはいえ、現実ですと、
高校生どころか大人でも“人間ができてない”人は多いですし、
つまらない事でイジメが発生するのは
残念ながら、ごく普通の事なので、
そうした負の部分が敢えて描かれないのは
この漫画ならではだなぁと思います。
本当、よく言われる事でしょうが、
おお振りに出てくる球児たちは、皆、良い子ばかりで
とても素敵です。

そして、笑ってはいけないのかもしれませんが、
未だに三橋が、他人を
「いい人!」と「いい人?」とで分けているっぽいのが
おかしいです。
三橋が「悪い人?」って思ったのって
前回の準太が初めてなんじゃないでしょうか。
しかもこれ、先月号を読まれた方はよくご存知でしょうが、
三橋自身が準太に対して抱いた感想でなく、
利央が放った軽口を、そのまま内心で復唱しただけですし。
「良い人」「悪い人」でなく、「良い人!」「良い人?」なのが
おかしくもあり、三橋ならではの長所だなと
しみじみと思いました。



桃李は……
ニシウラーゼが泊まったホテルから移動先のグラウンドが
そんなに遠そうには感じなかったですから
多分、学校の所在地は大阪ですよね。
で、波里は愛媛……と。
全国で見れば、参加校数は埼玉もかなり多いですが
大阪はさらにその上をいく多さのはず。
その中で、パッと名前を挙げられれば
「あ、その学校って強いとこじゃん」と分かるほど
(先月号での利央との会話)
有名な強豪校と合同練習できるなんて
モモカンは凄いなぁ。
夏大前に練習試合を組ませてもらった学校のレベルとは
雲泥の差ですね。
現実での愛媛は、参加校数はそれほど多くないものの、
一部の強い私立校が常連化しつつあるイメージがあります。
(8/2追記)
私、上記の文章で、
波里の学校所在地を愛知と書いていました orz
愛媛だとは分かっていたのですが
感想を書いているうちに変わってしまったらしいです。
メルフォやコメントでご指摘下さった方々ありがとうございました。
訂正しました。


まぁ、部員が一年生十人しかいない新設チームなのに
激戦で知られる埼玉県大会で、いきなりのベスト16入り。
しかも初戦で、昨年の覇者である桐青を下したとなれば、
西浦が他県からも注目されるのは、当然ですが……。
でも、先月号で桐青との練習試合が決められていたように、
モモカンの気さくな性格&社交術も
効果として大きかったのでは?と、私は思っています。
また、相手校の監督さんが
モモカンのおっぱいの大きさに感心してる最中に、
「じゃ、今度練習試合を〜」
「あ、いいですよ」的な感じで決まった試合も
中には一つくらいあるんじゃないかと
つい邪推してしまいますww

女性であるモモカンが監督というのは、今さらですが、
やはりびっくりしますよね。
現実には、女性監督(しかも教職でない)っているんですかね。
花井が、
「(モモカンの)ノック見たら(アイツらは)驚くだろうな〜〜」
と言っていたのが、印象に強く残りました。
以前、花井のお母さんが、
球場のスタンドでのモモカンとの会話で
「うちの子が『監督はノックが上手いけど〜』と言っていて」と話し、
モモカンが嬉しそうに返事をするシーンがありましたが、
花井はむちゃくちゃモモカンを認めてますよね。
これも今さらですが、連載初回で、花井が、
「監督が女だから」との理由で部を辞めようとしたのが
嘘のようですww
また、監督としての実力を見せつけた事で、
花井にこう思わせたんですから、
モモカンは本当に凄いです。



作中で阿部が感心していましたが、
ポジションで分けて集中的に練習をこなすのは
むちゃくちゃ効率が良いと思います。
どんなにモモカンが監督として優秀でも、
一度に見られる人数には限界がありますしね。
そして、ニシウラーゼのほとんどが、
中学までである程度揉まれているとはいえ、
モロ体育界系なノリに圧倒されていたのがおかしかったです。
気弱な沖くんには試練かもしれません。
また、西広くんも、この場では
「初心者だから」といって手加減してもらえないでしょうから
大変でしょう。
でも、物凄くやりがいのある練習みたいですから
やって損はないはずです。
それに、
中学時代にチームの皆から総じて無視をされたという
非常に特殊な環境で野球をやってきた三橋には
良い経験になると思います。
そして、とにかく投げるのが大好き!という三橋の
並々ならぬ熱意や根性、まっすぐな性格に、
他の学校の投手たちが奮起される展開になるといいなぁとも
思います。
そうやって、相互で刺激しあうのが
合同練習の醍醐味でもあるはずなので。



年頃の男同士が集まれば、どうしたって
女子マネージャーの話になりますが、
千代ちゃんにカレシがいるかどうかの質問に
阿部が答えさせられていたのがおかしかったです。
阿部……少しは千代ちゃんに関心持った方がいいよww
もし今後、この話に続きがあるなら
阿部「しのーかってカレシいんの?」
千代「な、なんでそんな事聞くの」
阿部「他校のヤツに聞かれたから」
というラブコメみたいな展開も、ちょっとだけ読みたいです。



次号からはいよいよ練習試合!
一番打者が田島って、とても新鮮です。
どの打順でも上手くこなせる我らが田島様のことですから
今回もまず間違いなく大活躍なのでしょうが
(打率が高いので、結果的に出塁率が高い/足が速い)
ここで気になるのが花井です。
美丞大狭山戦で
バッティングへの意識をちょっと変えた彼が
今回は四番なのでしょうか。
個人的には、四番田島&五番花井も魅力だけれど、
三番田島&四番花井も同じくらい好きなので
(田島の身体能力を考えれば、
どちらかと言えば一番/三番向きだと思います)
花井には本当に頑張ってほしいです。


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今月号の感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
おお振りアフタ感想:2010年10月号

宜しければ、合わせてどうぞ。


2010-08-02 21:56  nice!(2) 
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