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感想@映画「ガチ☆ボーイ」*ネタバレあり [映画・舞台]

映画「ガチ☆ボーイ」の感想です。

ガチ☆ボーイ【ガチンコ・エディション】 [DVD]

ガチ☆ボーイ【ガチンコ・エディション】 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

以下の記述にはネタバレを含みます。


時間が合ったので、CSで視聴しました。
オリジナル脚本の邦画を見るのは、随分と久し振りです。

今回も、CSの番組表を見て視聴する事を決めましたので、
タイトルと主要キャスト、制作年しか分かりませんでした。
「ガチって何?」と思いましたが、実際に見始めて納得。
「ガチンコ」の「ガチ」なんですね。

しかも私は、プロレスに対する興味が全く無く、
また、主要キャストさんをあまり好きではないので、
五十嵐良一(佐藤隆太さん)がプロレス研究会に入部して、
現役の大学生なのに司法試験に通ったと分かるぐらいまでは
「こりゃ失敗したなぁ」と思いました。
全く興味をそそられなかったです。

しかし、一転してきちんと見るようになったのは、
やはり、五十嵐の病気が皆に発覚したエピソードからです。
それまでに描かれた、
変というほどではないけれど奇妙な感じのする事が、全て、
彼の病気を表わす事に繋がっていたと分かった時は、
作中の他の部員たちと同様に、
「あ、そういう事だったんだ……」と納得しながら落ち込みました。
その次の日──
五十嵐が具体的にどのような朝を迎えているかが描かれたシーンでは、
見ていて泣きそうになりました。
天井に貼られた「日記を見ろ」や、
壁の「机の上の日記を見ろ」という大きな文字の貼り紙が、
五十嵐の現状をよく表わしていて、胸が痛くなりました。
そして五十嵐は、毎日増えていくあのノートを
毎朝毎朝、携帯している手帳と共に、
全て、舐めるように読んでいるんですよね。
そうして、記憶を入れてからプロレス研究会の部室に行った五十嵐が
とても不安そうにしていて、
でも、奥寺千尋(向井理さん)に声を掛けられた瞬間に
ホッとしていたのが、印象的でした。



また、見ていて辛かったのは、
五十嵐が、秘かに好きでいる朝岡麻子(サエコさん)に
バスの中で告白したシーンです。
他の他愛のない事なら、麻子も、
五十嵐の話を何度でも普通に聞いたでしょうが、
さすがにあれは辛いですよね。
麻子が、「それ(告白されたのは)、もう四回目……」と
「そっち(自分が好きなのは奥寺だと明かす)は二回目」と
涙ながらに伝えるシーンでは、私も貰い泣きしそうになりました。

バスを降りてからの五十嵐も辛かったでしょう。
「そりゃ、あんな事は手帳に書きたくないよね」と、
それまで書けずにいた彼の心境が、私にもよく分かりました。



中盤以降は、
五十嵐が憧れのドロップキックの練習に励む描写がありましたので、
これは、最後に彼がちょっと大きめな試合(ガチンコ)に出て、
本当に勝利して終わりかな……?と想像しながら見ました。

なので、試合当日の朝になって、
移動のバスの車内で五十嵐が寝てしまうトラブルが発生した時は
本当に驚きました。
プロレスの試合以上に、見ていて怖かったです。

で、やっぱり最後に行なわれたプロレスの試合。
上記の通り、私はプロレスには興味が無く、
痛いのや血を見るのが嫌いなので、
五十嵐が一方的にやられるシーンでは、
思わず目を画面からそらしてしまいましたが
それでも面白かったです。
レフェリーが五十嵐贔屓をしていたのも嬉しかった!
また、最後、練習の成果が実って、
五十嵐がきれいなドロップキックを決めるところでは
つい拍手をしてしまいました。
生まれて始めて、「プロレスの技ってきれいだな」と思いました。
結局、勝てなかったのは残念だったけれど
(昔の映画なら、まず五十嵐が勝っていたと思います)
観客の心を掴んでいたのは五十嵐だったので
実質的な勝利は彼──という感じで、良かったと思います。

最後の最後、ラストシーンで、
プロレス研究会の部室の壁に飾られた
歴代チャンピオンの額入り写真が映った時に、
へにょへにょで、いかにも弱く見えるレッドタイフーン(奥寺)の次に、
五十嵐のマリリン仮面の写真がどーんと出ていたのも
凄く良かったです。
これ以上は無いと言える、素晴らしいラストシーンでした。



正直なところ、私は、
佐藤隆太さんが演じる熱血主人公ものにはちょっと飽きていて
「佐藤さんも他の役で目立たないと、この先きついよなー」なんて
大変失礼な事を思っていたのですが、
この映画では、佐藤さんのその熱さが素敵でした。
全然嫌味じゃないですし、
記憶障害を持ちながらもけなげに頑張る五十嵐を好演されていました。

向井理さんもサエコさんも良かった。
特にサエコさんについては、私は良いイメージが無かったのですが
(彼女が演じた役があまり好きでなかったり、
原作を知っている作品で、「え? この子をやるのがサエコ?」と
受け入れられなかったりしたせいです)
この作品で、彼女に対する好感度と評価が良い方に変わりました。
マネージャーを自然体で演じられていて、
とても良かったです。



スポーツものの作品に病が絡むのは、よくある展開で
別に珍しくもないですが、
この映画では、それら二つが上手い具合に交ざっていると思います。
映画の中盤の終わりぐらいで、五十嵐が、
「記憶は頭の中から消えても、身体が覚えている」と言い、
青あざや筋肉痛を“自分がプロレスをやった記憶”として
それらが身体に残っている事を本気で喜ぶ様にはぐっときました。
それまで、泣きそうになっても耐えられたのに
ここでは本当に泣かされました。
バスの中で眠ってしまい、記憶がリセットされた状態の五十嵐が、
自分の肘に残る痣に気付いて、「あれ……?」と思うシーンも
凄く良かったなぁ。

プロレスのシーンについては……。
普段、プロレスをまったく見ない私には、、
最後の五十嵐の一戦は、迫力のある良い試合に見えました。
プロレスが嫌い/苦手/見た事ない人でも充分に楽しめると思います。
しかし、プロレス好きな人が見たらどうなのかは全く分かりませんので、
他の感想サイト/ブログ様をご覧下さい。



全く期待しないで視聴したので、「当たりだ」と思えて幸せでした。
やはり、ラストシーンが見ていて気持ちの良い作品は素敵ですね。
元気を貰えたような気分です。




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2010-06-12 23:11  nice!(0) 
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