さくらもちモチ

感想@ドラマ「NHK連続テレビ小説 ゲゲゲの女房」第9週：私、働きます*ネタバレあり　[NHK連続テレビ小説感想] [編集]

ドラマ「NHK連続テレビ小説 ゲゲゲの女房」の感想です。
今回は第9週（第49〜54回）の「私、働きます」です。

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前週の感想はこちら。
【第8週：父の上京】

各週の感想記事のURLは、こちらの一覧ページでまとめています。
【ドラマ感想記事 一覧：NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」】


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いつもは、苦しい展開ながらも
最後には少し救いがあるお話になっていましたが
今回は最後の最後までキツかったなぁ。
食うに困る生活を送っていると言いながらも
このドラマでは、そんなに困ってなさそうなのが
救いと言えばそうですが。
（とりあえず二人は三食取れているようですし、
支払いが滞ったせいで誰かに乗り込まれる事もない）
貧乏生活がリアルに描かれたら
それこそ、辛いのは見たくないという理由で
ドラマを見なくなったかもしれません。

せっかく墓場鬼太郎の連載が軌道に乗ったかと思いきや、
出版元の社長が倒れた事で本を出せなくなり、
食う為に、別の出版社で
新しいペンネームを使って不本意な少女漫画を描いてみるも、
「古臭い」と言われて原稿料を買い叩かれ
──しかし、別の出版社に持ち込みに行ってみても
貸本業界全体が沈んでいく中、上手くいくはずがなく、
結局、村井茂（水木しげる/向井理さん）を拾ってくれたのは
かつて袂を分けた出版社の社長
……と、簡単に今週の茂の動向を書いただけでも
悲しくなるような展開だと分かります。
それでも、お話がそう暗くないのは
さすが朝ドラだと思いました。
朝から辛気くさいドラマは見たくないですものね。
主人公たちの苦境をしっかりと描きつつも、
朝に相応しい、
人の優しさとどたばたに溢れた良いドラマになっていると
思いました。



さて、主人公の村井布美枝（松下奈緒さん）。
今週も、どたばたの中心は彼女でした。
特に、河合はるこ（南明奈さん）が
アシスタントとして布美枝の席に座った時には、
何も分からない事からくる彼女の不安と苛立ちが
よく伝わってきただけに、
何とも言えない気分になりました。

あのお鍋は、私も原稿の修羅場を何度も経験しているので
「あり得ないww」と思いましたが
（それこそ食事にかける時間も惜しいので、
のんびりと食べるお鍋なんてとんでもないです）
わざわざ夕食をお鍋にして、会話の機会を持とう、
彼らの中に自分も交ぜてもらおうとしたらしい
布美枝の切実な気持ちも、よく理解できました。

布美枝にしてみれば、
突然、若い女の子が夫を訪ねて家にやってきただけでも
疑問でいっぱいなのに、
肝心の夫は締切を理由にして、ろくに口もきいてくれない
──しかも、自分の居場所だった彼の隣の机は
その若い女の子に占拠されている……となれば、
食事の機会を利用する他に手立てが無いです。
後で布美枝が茂に言っていた通り、
彼がちょっこし布美枝に説明をすれば済んだ話ですが、
そうならないで、彼女がやきもきする羽目になるのは
やっぱりドラマだなぁと思いました。



さて、布美枝がマッサージクリームのセールスレディ
（営業）をやろうとした話。
内気な布美枝には、
見ず知らずの家に飛び込みで営業をかけること自体
無理なのでは？と思えていたので、
今週の放送の最後の妊娠発覚によって
それをせずに済みそうな展開になった事に、
私もホッとしました。
布美枝自身も、インスタントラーメンの実演販売での失敗を挙げて
「あの時の二の舞いだ」と思っていましたが、
どう考えても、彼女に営業は向いてないですよね。
難しいのかもしれませんが
普通に、工場にお勤めした方が良いように思えました。

でも、これで布美枝が働けないとなると、
村井家の厳しい家計は、
約束手形の金が支払われるまで続く事になり、
また、前回、この社長に原稿料を踏み倒されたのを思うと、
その金が確実に支払われるとは安心できず──
しかも、出産と育児には相応のお金も掛かるので、
諸手をあげて喜ぶというわけにはいかないかもしれないですよね。
実家の援助でも臨時の仕事でも、何でも良いから、
村井家のやりくりが楽になって、
美味しくて栄養のあるものを
布美枝がたくさん食べられるようになってほしいと思いました。






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続きの感想も書きました。
【第10週：こんにちは赤ちゃん】

宜しければ、合わせてどうぞ。