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感想@宝塚歌劇 花組公演:ミュージカル「虞美人-新たなる伝説-」*ネタバレあり [映画・舞台]

宝塚歌劇団の花組公演
ミュージカル「虞美人-新たなる伝説-」を
東京宝塚劇場で観てきました。

以下は簡単な感想です。
ネタバレを含みます。


────

花組の公演を観るのは、
「ベルバラ外伝(アンドレ編)」「相棒」に続き三度目です。
これまでは
誰かに注目して見るという事は特に無かったのですが、
男1(真飛聖さん)・男2(荘一帆さん)・娘1(桜乃彩音さん)で
ずっと見てきましたので、
今回、この公演でご卒業される桜乃彩音さんが見納めかと思うと
ちょっと淋しかったです。



個人的な事なのですが、
宝塚では娘役のタイトルロールの作品を見るのが初めてでしたので
どんなものだろうという興味もありました。
これについては、様々な意見があると思いますが、
私は、タイトルは“項羽と劉邦”の方が良かったかなと思いました。

というのも、“虞美人”というと、
やはり“項羽の愛妾”とまず思い浮かびますので、
タイトルが“虞美人”なら
項羽と虞姫のラブロマンスがメインなのかなと思いきや、
実質的には、楚漢戦争を中心とした
項羽と劉邦の結びつき・争いが主だったからです。
他の劇団が“虞美人”を演じたなら、
まず間違いなく、虞姫が主人公なのでしょうが、
宝塚歌劇は、タイトルロールが誰であろうと、
主役は絶対に男役トップさんが演じる事が決まってますしね。
なので、こういう↑暗黙のお約束が染み付いている
宝塚ファンには、あまり戸惑いは無いかもしれませんが、
たとえば、普段は宝塚をあまり見ない人が
「あ、虞美人やってるんだ。
ラブロマンスなら見てみようかな」と期待していくと、
項羽と虞姫より、項羽と劉邦の関係の方が主である事に
若干、戸惑いを覚えるのではないかと思います。

ただ、ここまで書いておいて何ですが、
“項羽と劉邦”と題されているのに期待して
今回の公演を見たら、
それはそれで、項羽と虞姫のラブロマンスが多過ぎると
思うかもしれません。
それぐらい、タイトルはちょっとビミョー(難しい)だと
思いました。



私は、アジア系の歴史ものを生で見るのも初めてでしたので、
セットや衣裳に圧倒されました。
特に、桜乃彩音さんはむちゃくちゃ綺麗でした!!!
正直なところ、
ベルばらアンドレ編で桜乃彩音さんを初めて見た時は
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-27
あんまり良い印象を持たなかったのですが、
今回は自然に「美人さんだなぁ」と思って見られました。
当たり前ですが、
虞姫は美人さんじゃないとお話にならないので
これは大きかったです。
「相棒」のパリス役を見た時にも思ったのですが、
桜乃彩音さんは、
輪っかのドレス(いわゆるお姫さまドレス)よりは
普通のスーツや、こういうアジア系民族衣裳の方が
似合う気がしました。
今回は、衣裳もそうなのですが、
髪飾りが特に素晴らしかったので、
もっと近くで見たかったです。



さて、お話についてですが……
中国の歴史に疎い私でも、
項羽とくれば「あぁ、四面楚歌の人」と分かっていましたので
彼と虞姫のラブロマンスも、
最後は悲恋に終わるとは想像がついてました
──が、今回は
“新たなる伝説”とのサブタイトルが付いてますので、
「もしや、二人とも生きたままラブラブで終わるのかしら??」と
思っていたら、
いきなり虞姫が剣舞を始めてしまって、
項羽が歌い終えた時、虞姫が首をかっ切ってしまったので
私は「ええええ」と思いました。
剣舞の前から、二人は仲良く過去を振り返ってましたので
(初めて結ばれた日のこと云々〜)
死にフラグは立っており、
虞姫が今にも死にそうな雰囲気は漂ってましたが
見ていてちょっと驚きました。
しかも、項羽の歌詞が
「生きよう、あなたと」でしたし。

でも、最初から最期まで
この二人はラブラブで良かったなぁ。
虞姫が首を切った後、項羽の辛そうな声を聞いていたら
胸が痛くなりました。



項羽については……
私は、史実での彼をあまり好きではないのですが、
さすが宝塚、格好良い項羽でした。
野心に燃える熱い男としてよく描かれていたと思います。
人を裏切らないという信念も、
主役として素晴らしかったです。
でも、項羽も劉邦も格好良かったからこそ、
二人の差が曖昧になったかなと思いました。
二人とも格好良過ぎるあたりが
(そうでなくては宝塚ではないのですが)
都合が良過ぎるなぁと思いました。
項羽と劉邦が正反対であるのが普通ですが、
この公演では、裏切る/裏切らない以外で
二人の差があまり感じられませんでしたし。

とはいえ、荘一帆さん演じる劉邦が
格好良くて格好良くて、
私は見ていてメロメロになりました。
麗しかったです。
素敵でした。
「ベルばらアンドレ編」のアランや、
「相棒」の神戸尊の時は、あまり意識してませんでしたが
今回は衣裳とか台詞回しも引っ括めて
めちゃくちゃ好きです。
格好良さに感動し過ぎたせいで、
私は口をぽかーんと開けてしまいましたww

それと、
次期娘役トップの蘭乃はなさんもかわいらしかった!!
宙組のすみれ乃麗さんとは
また感じの違った
(ちょっと大人っぽい?)ジェンヌさんなんですね。

ただ、途中で
どこの国の誰が何をやっているのかが分からなかったので
詳しい解説が欲しいなぁと思いました。
基礎的な事が分かってないと、ちょっと辛いです。



最後のフィナーレでの
キラキラ黒燕尾服&白ドレスも素敵でした。
男役トップさんに娘役トップさんがリフトされて、
スカートがくるくる回るのは基本なのでしょうが、
私は、こういうのにあまり見慣れてないので
うわぁ……!と思いました。
やっぱり、宝塚は
理想の男・理想の女の組み合わせで
理想のカップルを見せてくれるんですね。
たまらなかったです。



見る前までは、あまり期待してなかった公演でしたが
とても良かったと思います。
少なくとも、私の中では
荘一帆さんと桜乃彩音さんに対する認識が変わりましたので
見た甲斐のある公演でした。
今後、花組の公演を見る時は
荘一帆さんを意識してみようかと思っています。


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2010-05-27 23:57  nice!(0)  コメント(0) 

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